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桁違いの暴力性
「俺が来たんだ!俺様が来たんだ!
なぁっ……」
その声が落ちた瞬間、空間そのものが歪曲した。
衝撃ではない。
圧力でもない。
“存在”が、世界に干渉した結果だった。
鬼気が溢れる。
「草薙いいいいぃ!」
名を呼ばれた瞬間、草薙の内側で何かが弾けた。
「ガンオウ……」
殺意が、身体を支配する。
倒す殺す滅ぼし尽くす。コイツマジぶっ殺すという殺意が満ちて溢れて止まらない。
このガンオウこそ不倶戴天の国敵だと存在自体が証明している。
「草薙いィ! 会いたかったぜええぇぇ」
歓喜と殺意が混沌とした感情。
桁違いの暴力性が、骨格を軋ませ、空気を焦がす。




