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いつの世もどこの戦場でも前線に立つ大将の姿は軍の士気を最高にする。
神聖国の兵は戦慄する。
己すら捨て石にするその作戦は、完全に常軌を逸している。
草薙は、退避など知らぬ存ぜぬで真っすぐに駆けた。
左右八方から迫る瓦礫の山。
崩壊の戦場を駆ける。
「討滅」
風が吹いた。
風は突撃の号令となった。
崩界の縁で待機していた蒼生軍が、一斉に動く。
「続け!!」
「主に続け!!」
「いくぜええええええ
「主様のために!」
「「主様のために!!」」
鬨の声が上がる。
古今東西、戦場において将が前線に立つ時、軍の士気は頂点に達する。
凄まじい勢いで、崩壊戦線へ離れていた蒼生軍が流れ込む。
まだ早い。危険な域だ。だが蒼生軍はそのリスクを踏み越え主へ続けと駆けた。
軍主一人突撃する異常事態に比べれば、些細な異常性。
「おおおおおおおおおおおおおおぉぉ!」
高まる士気、響く歓声。
軍主に続けと猛り進む蒼生の軍勢の士気は最高潮。
崩界する戦線を駆ける。
そして――
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