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風よ走れよ
ゆけ希望の風。
――はしれよ
拳が風を帯びる。
走る、奔る、疾る。
殺意の法撃を交わし、受けとめ、前進する。
傷ついてもかまわない。
生命機能を保持すればいい。
強い意志であしをすすめる。
眼光が光をおびる。
瞳から蒼風がもれる。
見据えるは敵。
総身は既に烈風。
只一撃を放つために国敵へとはしる。
止まる事なんて考えない。
選択肢すらない。
敵手がいう。
「な――ぜ」
聞こえない。
聞く必要がない
「風よ」
瞬間、拳に集束する風。
いや風というレベルではない。
怪力乱神の嵐。
人間の範疇におさまらない暴風暴力が
刹那に集束したのだ。
そして――
一撃が法手の一人を撃つ。
肉を裂き、骨砕く一撃。
振り上げ一撃を叩き込む。




