2時間目 性転換そしてあの薬は危険
ボクのグダグダで超展開な話を読んでくださり
誠にありがとうございます。m(_ _)mペコリ
さて…
ここで宣言します。
もしユニーク数が1500いきましたら
番外編をやります。
翌日の朝、俺は毎朝の日課として鷹文を自転車で迎えに行った。理由は同じ高校なのと家が近いからだ。じゃあ幼馴染みなのかって?いや、鷹文は小5の時に転校してきたのだ。だから幼馴染みではない。それに中学時代は部活が違かったから廊下でたまに会う程度だった。同じクラスなったことなかったしな。
俺は鷹文のケータイにメールをした。これも日課の一つである。そして二分前後でアイツが出てくるのもいつも通りだった。
8時30分…いつも通りの時間・いつもの通り他愛ない話をするクラスメイト。何もかもがいつもの通り…しかし俺は妙に感動していたのだ。普通の感覚ならばここは「あ~退屈だ」となるだろう。俺はよく、感覚がずれていると言われるが今回みたいなのは初めてだ。
「席つけ。出席とる」
担任が入ってきた。俺は思考をそこで停止させた…。
それにしても今日は変だ。普段なら一日中アホなことをしているはずの俺が教科ごとの先生の話をちゃんと聞いて、真面目に授業を受けていた。
「珍しい事もあんだな。お前が授業をちゃんと受けるなんて」
いつもの四人で教室にいるとき早乙女に言われた。ああ俺も自分でそう思うぜ早乙女よ。別段変わった物は食してないはずなんだがな…。
「まあ、たまにはな」
多分今の俺はおかしいんだ!いつも以上に。
「そんなことよりさ」
さっきの話題を振りきるかのような勢いをつけて俺は早乙女と恍に昨日あったことを一部始終話した。
「だから昨日はいなかったんだな…」
「へ~すげぇじゃん」
早乙女と恍はそう感想を言った。
「んでだ、早乙女は書記、恍には副部長やってほしいんだな」
「あ~面白そうだからいいぜ」
早乙女はやる気満々みたいだな。
「みんなやるんじゃん?」
「恍もやってくれる?」
恍は自分が面白そうと判断したらやってくれる奴だ。まぁ頼み事に弱いとも言うかもしれん。
「もちろんだぜ!」
うん。笑顔で承諾してくれたね。
「じゃあ部室行こうか」
俺はみんなに言った。
「そういえば部室ってどこなんだね?」
ふむ、いい質問だね鷹文。
「着いてからのお楽しみ」
俺だけニヤニヤしてそう言った。だって俺だけ知ってるって相当な優越感だよ?
「なるほどなるほど」
「ここかい?」
ああそうだよ?鷹文。俺は頷いた。
「うわぁーどーしようー始めてきたナー、ウン(棒読み)」
白々しいぜ?早乙女。まぁわからなくもないけどさ
「ホントにここなの?」
「そうだよ」
「へー知らなかったな」
俺もだよ。まさか物理室だったとはね。
「よく見てみると結構いろいろなモンあるんだぜ」
「主にどこらへんだい?」
「…段ボールとか」
昨日はあさるって言っても軽くのぞく程度だったし、段ボールの中は探せばもっと色々出てきそうだった。
「すげ~、なんかよくわからんのが色々入ってる!」
「おお!これはすごい」
早乙女・鷹文組は段ボールの中身に興味津々である。さて、取り残された俺等は二人を見ながら談笑していた。
「まさかこの部屋が部室だったとはねぇ」
「ホントだよ。すげぇビックリ」
「全く…この学校入ってから退屈しねぇなぁ」
「俺もかな、んでも二ヶ月で飽きるってのもすげぇ気がする」
そんな他愛のない話をしていると二人が来た。段ボールはもういいのだろうか?二人の後ろを見てみると色々な薬品が転がっていた…。
「お前等…アホだろ」
「?なんかよくわからんがこれを見てくれ」
鷹文の手には
「ん?これは…女性ホルモン剤?」
そう。昨日の薬があったのだった。
「いや、なんでも女になれるらしいぞ」
ん?
「確か女性ホルモン剤で女にはなれないぞ?女っぽくはなれるが」
「ふふふ。そうなんだよ。しかし、これを飲めばなれるらしいんだな。完璧な女に」
「バカらしい…じゃあ…その…アレとかどうなんだよ」
「なくなるんだよ」
「あ?」
俺は聞き返した。
「正確には肌の一部に戻るんだよ。体の細胞が組み変わって男性器は消える。そして細胞が組み変わったから女性器も出来るんだ」
「そんなのあっかよ。もしあったらお父さんビックリだよ」
「じゃあ飲んでみろよ親父」
なんてこったい。どうやら火をつけたようだ…面倒ごとはご免こうむりたいね。まぁでも興味が無い訳じゃないぞ?そら女の子になれるんだったらなってみたい。
「ほいどーぞ」
鷹文がみんなに配る…って配っちゃダメだろ…そんな夢のような薬ならもっと必要としている人々に配るべきじゃないのか?
いつのまにか俺の手にはあの怪しい薬。俺と鷹文を除く二人は『興味:バカらしい:どうしよう=5:2:3』という配分の顔をしている。何が言いたいか、つまり複雑な顔をしているという意味である。
「しょーがない」
俺は一息つくとその怪しげな薬を飲んだ。あ、なんか甘い気がする。そして蛇口をひねり水を飲む。
「よし」
俺が飲んで対抗意識を持ったのか早乙女が男らしくグイッと飲んだ。うむ。格好いいのだが…ビーカーで飲むのは止めた方が良い…。
みんな飲んだ…否、飲んでしまったようだ。これマジ性転換とかしちゃったらどうしよう…。両親なんていうかな…。ギャルゲーとかエロゲーみたいに俺が一人暮らしならまだしも、俺の家には家族がいる。両親やお姉ちゃん達になんて言おう…。姉たちならまだ笑って許して貰えるだろう。問題は両親だ…。
「なぁ…例えばこれでホントに性転換して女になったらどうする?」
あまりにも不安なのでみんなに聞いてみた。
「俺の家は大丈夫かな…両親放任主義だし」
羨ましいです…鷹文さん…。
「うちは…予想できない…」
「恍も!?俺もだよ」
「うちも多分大丈夫だな」
「いやいやいや…お前仕事どうすんだよ。俺達は親だけで済むけどお前は違うだろ?」
「ああ、うちの編集長は顔とスタイル良ければなんでもいいらしいらしいぜ」
ああそうなんだ…うん…もういいや。なんかみんなの顔みたらどうでもよくなった。
「はぁ~もういいよ。帰ろう?」
「おう」
俺はその時ある予感が頭をよぎった。もうこの学校に来られないかもな…。
家に着くと俺は妙に体が熱かった…そのくせ熱はなかった。取り敢えず風呂入ってから飯を頬張り歯磨きをしてから布団にダイブした。意識がゆっくりと失われてゆく…
「起きなさい淳!」
布団を引っぺがされた…地味に寒い…
「…あなた誰?」
「……」
俺は我が母の言葉に耳を疑った。今、母が、俺を、見て、あなた誰?と、言ってきたのだ。
「誰ってそりゃ…!?」
俺は自分に違和感を感じた…こんなに声高かったか?こんなにベッドは広かったか?こんなにも俺の髪は長かったのか?俺はその全ての疑問にNO!と叩きつけた。
「あの…まぁ驚かないで聞いて欲しいんだが…ボクは岡田淳だ。だからお母さんの誕生日も知ってるし…ほら!子供の時足にガラスが刺さっただろ?あの時の怪我だよ」
俺は足の甲を出して母に見せた…。正直信じて貰えるかは五分だ…頼む!
「ホントに淳なの?」
「うん信じて欲しい…その…ボクが女の子になったのは…薬のせいなんだ」
俺は正直に話した。
「そう…」
一通り聞いて納得してくれたみたいだ。正直母が不安要素だった。だから母が納得してくれてホッとした。同じ話を父にしたら
「お前のしたいようにしろ」
と言ってくれた。他には頑張れよとも言ってくれた。嬉しかった。こんな親不孝者をホントに許して欲しい…。殴られるの覚悟だったのにな…俺はすぐに男物の制服を着て鷹文を迎えに行った。自転車に乗るとき妙に目の奥が熱かった。そしてすぐに視界が歪み始めた…目から食塩水がと言えば分かるだろうか?俺は全部振り切って漕いだ。
鷹文の家に着く頃には乾いていた。俺は深呼吸一つして、鷹文にメールした。送信ボタンを押そうとしたその時、女の子が家から出てきた。男物の服を着て。確か彼には姉はいないはずだから鷹文だと思うのだが…
「…一つ聞いても良いかな」
「どうぞ」
「君は岡田かい?」
「お~よくわかったな」
「…はぁ~。違ってたらかなり恥ずかしい人だよー?俺」
でしょーね。俺はそう言って苦笑いをした。
「さて、二人して男の制服着ているわけだが…どうしよう?学校行こうか?」
「…行こうか。あの二人もいるかもしれないし。それに校長に会いに行かなくては」
俺達は漕ぎ出した。壮絶な高校生活に向かって…
「お二人とも可愛くなられましたね」
年下もいいところの俺達に校長は会った途端笑いながらそう言った。…何故わかるんだ?
「校長先生、何故あの部室に性別が変わるような薬があったのですか?」
鷹文は言った。
「ああ、あれは前生徒会化学部メンバーが作り方の資料を見て作った物でしてね」
「何故作り方の資料があるのですか?」
「それはですね、かなり前の部長さんがある学者の理論を元に作ったんですよ。彼のあの女性ホルモン剤、当時も今も認められなくて…」
校長は更に続けた。その学者とその学生はご家族らしく…大学へ言って研究してたが科学者が病死、学生が事故死したので結局試作品の域を超えなかったらしい。
「では何故前生徒会化学部メンバーはつくったんですか?その薬を」
「前生徒会化学部書記の汐崎歌穂さんを知ってますね?」
あ、あの綺麗な人
「彼らは彼女のためにつくったんです。彼女は女の子になりたかったんです」
『え!?』
俺と鷹文は同時に喋った。ってことは元男?
「そうです。昔の名前は汐崎健一。ホントならこのことは前メンバー以外には言ってはいけないことなのですが…あなた達なら大丈夫でしょう」
「わかりました…ところで、俺達これからどうすればいいんでしょう?」
「君たち二人には女として転入していただきます。男に戻れないんです。その方がいいでしょう」
女の俺達はそれでいいだろう。しかし男に戻ったらただの高校中退者になっちまうんじゃないのか?
「それじゃあ男だった俺達はどうなるんですか?」
俺は言った。
「通信制高校に入学して貰います。幸い、この近くに、名前書いて入学するだけで卒業まで行かなくても良い学校があります」
成る程つまり男の俺達は一回も通学しなくても卒業資格を手に入れられる高校に行き、女の俺達はこの高校で勉強できると…
「俺達どうやって転入するんですか?」
そう女の俺達には戸籍が無い。従って入学が出来ないのだ。
「つくりますよ?ああ勿論バレません。だって警察の方につくらせますから。生徒会化学部を創設した方の名前は言えませんが、その方の影響力はかなりのもので、そういうコネがまだまだあるんですよ」
…国ぐるみで犯罪をしているのでは?
「ああ、大丈夫ですよ?創設者から前の代まで全てが誰かの為に尽くしていました」
ああ、そうなんだろうな…
「ちょっと考えさせてください」
俺達は校長室を出た。
今回の話は主人公の「日課」をいかにして壊すかに重点を置きました。
え?番外編興味ないから話進めろ?スミマセンm(_ _)m
ゲストにモデルとなった人たち呼ぶんで勘弁してください
今回性転換のさいに女性ホルモンが出てきましたが
フィクションです。本当なら女性ホルモンで完璧な女の子にはなれません。
あ!あと絶対に簡単な気持ちで手を出さないでください。危険です。