番外編3 とある日の凛の苦難
凜「……おい」
ε=ε=┏( -_-)┛
麻衣「はぁ、はぁ、どうしたマイフレンド!」
ε=ε=┏( =3=)┛
凜「……この状況を五七五で表せ」
麻衣「ん~……コホン、どうせなら 巻き込んでやるぜ!! マイフレンド!!」
凜「It is a jiamari!!」
※注(それは字余り!!)
どうも、怠け者です。じゃなかった、凜です。こんにちは。いきなりですが、何故私はこんな状況下にいるんでしょう。ちなみに私達の背後からは……
『キャーー!!キャーー!!待って麻衣様ーー!!』
コッワ!!なんだあの目。獲物を捉えた野獣!?てか、あれはこの前言っていたファンクラブとやらの子達じゃないのか…。
「いや~、実は昼休みになった途端に囲まれてさ、やっと抜け出せたんだよね」
running!そう私は現在進行形で岡田…麻衣の話しを走りながら聞いていた。そうか、それで私は腕を引っ張られて見事に巻き込まれてしまったと……。そんな俺は麻衣にこう言った。
「もういーじゃん。喰わr、捕まっちゃえ(笑)」
「今、喰われろって言おうとしたよね!?ってかその(笑)はなんなんだ!?」
それにしても久しぶりに走る…ダル…。私はこういう場面を外部から眺める傍観者を希望なんだがなぁ。
「それに、俺はノンケだー!!」
あぁ、言ってしまったよこいつ。俺の知識の中では自らノンケと言うやつは最終的にそっちの道に逝ってしまうんだ……。麻衣の頭になんかフラg…旗がはためいているよ。
「ちょっ!!なに合掌してんの!?まだ死んでないかんね!!そのニヤケ顔をやめろーー」
そんなやり取りをしながら逃走をしていると、前の方から憂と由姫がなんだか見るからに体育会系でマッチョな男子達と女子達を引き連れて走ってきた。
「あら、奇遇ですね♪てっきりもう2人共喰わrじゃなくて捕まったのかと思ってましたよ。さっさと私の代わりになって下さい、このメス豚」
「あんたもかっ!!」
今日も憂の毒舌はこんな状況にも関わらず回りまくっていた。てか2人共って…俺、関係無いんだけど。
「増やし鬼だー!!この逆境、燃えるぜっ!!」
由姫嬢や、その何時でも遊び心を忘れんお主がワシは羨ましい……。
「取り敢えず、どこかに隠れましょう…肉体労働は向いてないので疲れました」
……バタンッ。
「……で、なんでここな訳?」
そう、来たのは我らが部室化学室。
「ここなら、いろいろありますからあんなやつら木っ端微塵の微塵子ですよ」
不味いっ!!部長は全てを無にする気だーー。俺と麻衣が青ざめていると……。
「冗談です」
俺達はその一言に胸を撫で下ろす。しかし由姫は今にも「木っ端微塵でいいんじゃないの?死ぬわけじゃあるまいし」とでも言いそうな顔をしていた。おいっ由姫!!どんだけ鈍感なんだよ…スポーツ系統は神懸かり的のくせにっ!
「ふっふっふ。お困りのようね。あなたたち」
不意に?というかいつの間にか居たのか、そこには我らが救世主!!椎名先生!!
「今なら、ものすっげー格好良く見えるんだけど………ビーカーがねぇ~」
「救世主並みの登場なんだろうけど……ビーカーってのが」
どうやら俺と麻衣は同意見らしい。
「そう。そんなに愛には境界線が無いってことを今この場で且つ体で感じたいようね」
「「待ってました!!我らが美人でお若い救世主さまぁ!」」
これはなんだ、冷や汗か?よくわからんが変な汗が止まらない。
「まぁ、それは後にして先生、助けてくれるんですか?」
憂、切り替えはやっ!!流石、化学部部長。
「えぇ、私のナイスな作戦をあなたたちに授けるわ。それは…」
「「「「それは…」」」」
「……囮作戦よっ!!」
ろくでもねーーっ!!なんだこの人、こんだけ溜めて出した作戦がこんなリスキーだったとは!!つうか囮になった奴絶対生き残れないよね?
「それだー!!」
「まぁ、この状況ですし、いた仕方無いですね」
「囮は囮になった奴がフェアじゃないが…まぁしょうがないな」
おいおいお前たち、踊らされてるぞ!!この年増に見事に洗脳されてるぞ!!あれ?なんでみんなしてニヤケ顔で俺のこと見てんの?おかしくね!?
「まぁ、ここは普通に考えて~」
「ですね」
「大丈夫だ。骨は拾ってやる」
こいつらグルだーーーっ!!つうか骨になるの!?私骨になっちゃうの!?
「「「せーのっ!!「ちょっ、シャレになんねー!!」それーーっ!!」」」
「聞いちゃいねーっ!!」
……バタンッ。
俺が出て来たことにより、今まで騒がしかった化学室の前が一瞬にして静まり返る。
「凜様が出て来たわっ!!」
「なにっ!?俺の嫁の憂ちゃんはどうしたー!!」
「由姫ちゃんはどこだー!!」
「麻衣様を召喚しなくてわ!!」
……おいおい。なに、このカオス…。あいつら人気たけぇなー。皆さん、申し訳ないが俺が生け贄のようです。ちなみに、俺が生け贄でも麻衣は決して召喚出来ません。悪しからず。
「でも~、凜様もいいっ!!」
腹を空かした野獣達にはもう選り好みすることを忘れてしまったらしい。
「ちょっ、みんな落ち着いて。ここは冷静になろう」
「凜なら、様じゃなくて、姉御って感じだよな」
そこの男子っ!!なに言ってくれちゃってんの!?姉御!?殺されたいのか!!
『凜姉ぇーー!!』
『姉御っ!!』
女子達はなんか地鳴りを起こすような勢いで突進して来た。男子はなんか敬礼してるしっ!!
「…っ!!やるしかねー。」
俺はその獣の群れに腰を低くして接近そして蹴りを放つ…
………フワッ。
……やべ、やりすぎたか…。男どもは一人残らず地に這いつくばっていた。
「今の風なに~?」
「すごい風だったね~」
女子達への効果がいまひとつのようだったのは私がフェミニストだからからかな…。
「そんな事より……」
「ちょっ!!『それーーっ!!』うわあぁぁぁぁぁぁぁぁぁ、私はノンケだあぁぁぁぁぁぁ……」
麻衣「いや~、今回は大変だったな」
憂「本当ですよ。今度一発やってやりましょうか」
麻衣「いや、駄目だから…」
由希「お疲れさん。あの後走ったんだろ?いいな~」
……チーンm(_ _)m
麻衣「今度はどうやって逃げ切るんだ?」
憂「また、凜に任せましょうか」
……チラ。
……チーンm(_ _)m
麻衣「こりゃ、駄目だ…」
憂「ですね…」
凜「……花畑 じいちゃんまた 入れ歯忘れてる……。」
3人「……字余り」