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こちら異世界放送局!  作者: 鷹月仁
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プロローグ

異世界物で何かやるかーと思い立ちました

ダンジョンといわれるモンスターがはびこる迷宮内。

「ちょっと前衛の戦士さんいいですかー?今現在敵の歯ごたえなんかはどんな感じですかー?」

「盾にゴツンと来る衝撃が腕をしびれさせる感じで…手強いです」

マイクを持った俺の質問にも丁寧に答えてくれる戦士さん。

「では攻撃をしているこちらの身長は18メートルはありそうなドラゴンさん、このパーティーは今迄と比べてどうですかねー?」

「ふむ、わしが相手にしたなかでも下下下の下、ブレスも魔法もいらんな。早く帰れといったところじゃ」

「おーやおや随分と馬鹿にされていますが、パーティーのリーダーとしてどうですかね?」

攻撃を担当している槍を構えた戦士にマイクを向ける。

「正直言って舐めてました。流石はドラゴン…」

そんな問答を繰り返していると、派手に吹き飛ばされる盾をもっていた戦士の姿が…

「おっといけません。これは大ピンチです」

盾を構えていた戦士はその後、壁にぶち当たりそのまま床に叩き落される。

「ちょっと彼に感想を聞いてみましょう」

盾をもう手放してぐったりしている戦士にマイクを傾けて聞く。

「痛いですかー?」

「ハイ…これが死ぬほど痛いと言う事でしょうか…息をするのが…きつ…」

「おや?……こと切れてしまいましたねー」

ピクリとも動かなくなった戦士。

「それではドラゴンさんご感想を…」

「う~む、宝を狙うならこれくらいではダメだな」

「なるほど~それでは今いる残りの4名のメンバーはどうしますか」

ちらりと生き残っている冒険者を見るともう既に逃げている。リーダーだけがドラゴンに向けて槍を構えて「こっちだ!こい!このトカゲやろう」と自分に注意を向けようと必死だ

「ど~でしょう彼らを逃しますか~?」

「一人も逃がさん!」

炎のブレスを吐いて先程いた冒険者は消し炭となっていた。

「では勝利者インタビューをお願いします」

「お前もうるさい!何ちょろちょろしておるか!人間風情が馴れ馴れしい!」

炎のブレスをこちらに向けて吐き出すドラゴン。

「勝利者インタビューって言ってんだろこの屑!報道舐めんな!言われた通りにやれよ!視聴者がいるんだからな!」

俺は炎のブレスを受けながらドラゴンに言った。

「何効かないだと!?」

「では再び勝利者インタビューをお願いします」

ちょっと進行を妨げるドラゴンに青筋を立てつつ笑顔を絶やさないようにして…小声でいいから何か盛り上がる事言え!」と脅しをかける。

「あ…ああ、そうだな…生半可な腕でわしに挑戦しようと思わない事だ。見ての通りわしは手加減などせぬのでな」

「それではこの番組を見ている視聴者に一言!」

「わしは逃げも隠れもしない!宝はわしの物!奪おうとする者全て敵!」

「以上現場から!ドラゴンに挑戦する冒険者でした!番組は私こと寿アキラです。またの機会に御会いしましょう~さようなら~」


各地の宿屋や冒険者ギルドなど至る所に設置されている平たい鏡状の細長い四角い奇妙な箱で町の人々はその映像を見ていた。

「流石はエンシェントドラゴンの一種だな割と腕の立つ冒険者だって聞いたが、あっさりだったな」

「ワイバーンならともかくドラゴンの知性がある奴は無謀だったな」

「しかしあのあんちゃん大丈夫なのかね?」

「逃げられるのかね」

と思い思いの感想を述べている。


そして場所は先程のドラゴンに戻る。

「あのさぁ!俺は面白映像取る為にやってる訳!何なのあの簡単手料理みたいにあっけなく倒しちゃって!バラエティーなめてるんか?」

「小うるさい人間だのう…貴様もう許さん!先程はブレスが効かなかったようだが捻りつぶしてくれる!」

ドラゴンがその巨体を立ち上がらせて前足に全体重を乗せて襲い掛かってくる。

「報道マッスル!」

そう叫ぶと筋肉が少し盛り上がりきていたせびろがぴっちぴちになる

「前の世界で年収10億の俺を馬鹿にするなよ!」

ドラゴンの体重が俺の体に圧し掛かり、床の石版が円状にドスンと音を立ててへこむ!

「ほほう、貴様何者じゃ」

「ニュースキャスターだ!」

ドラゴンを跳ね返し、そのまま壁にドゴーンと叩きつける。

「わ…わしの負けじゃ…好きにするが良い」

そういって諦めたドラゴンに、つばをペッと吐き

「なら次俺の番組に出る時はもっと戦い方を派手にして視聴者を喜ばせる事だな。ただ強い事を見せずにピンチっぽい演出をしたり、苦戦するような演技をしてどうなるんだろうと思わせる映像にしろ」

「ぬふう!…うぐっ!こんな惨めな事生まれて初めてじゃあ…」

「お仲間にもその事を伝えるんだな!この眼鏡がそのしるしだ!」


俺の名前は寿アキラこの変な世界に飛ばされる前は夜の人気ニュースキャスターをやっていて、タックスヘイブンもしている超お金持ちだった。

年齢は41歳のこれからまだまだ稼ぎが増えるはずだったというのになんたる事だ。

この世界の神とか言うのにもらった能力は報道施設とどんな状況でも無事な肉体、マグマの上でももちろん可能で、上空の戦闘でも平気な様に空も飛べるようにして貰った。

それと各町など個人でも持てるようにTVの様な四角い箱も俺が設置できるようにした。

神様は力を与えすぎでは?というが俺が始める下界での報道番組の事を語ると、娯楽が増えると言う事で了承した。

思えばこの転生が始り、軌道に乗るまでが本当に大変だった…

眼鏡の中心を中指でくいっと直しながら、数々の苦労を思い出していた。

次は気が向いたらという事で…集中力が無いです(;´Д`)>

何しろ一発ネタなので受けるかもわかりません

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