第二十三章66 【アンサー・クリエイト/第10席戦5】66/準決勝第2試合16
準決勝第2試合最終戦、【パズル】対【ティアラ】の戦いが始まった。
【パズル】は、3撃目までは無抵抗だ。
4撃目からは仕留めに来る。
それまでに【ティアラ】は、【パズル】に一矢報いる工夫をしなくてはならない。
これが初戦だったなら、【ティアラ】にそれをなす事は不可能だっただろう。
だが、【かき氷】戦を経て、【ティアラ】には確信の様なものがあった。
だから、無理な話では無い。
後は試してみるだけだ。
【ティアラ】は、
「じゃあ、試させてもらうわ。
まず、貴女達に常識内の攻撃では通じないと言う事。
では常識外とは何を指すのか?
それは色んな意味で考えられる。
でも、複雑な考えをしなくても1つ分かり易いものがあるわ。
それは常識外の物を使用すると言う事。
常識外の事をするのではなく、常識外の物事を使う。
それだけで、それは常識外であると言うことになる。
貴女達がマストで使える、常識の攻撃を無効にすると言う事はどんな攻撃をも無効にすると言う事じゃない。
常識外に該当するのであれば、それは攻撃であっても通用すると言う意味。
私はそう、考えた」
と言った。
【パズル】は、
『半分くらいは正解かな?
でもどうするの?
この世にあるものでは、常識外にはならないよ』
と聞いた。
【ティアラ】は、
「そうね。
確かにそうだわ。
でもね、【魔法】には【召喚魔法】と言う他から何かを呼び出すと言う方法があるの。
意味のなかった物に意味や名前を与える事で、この場に【顕現】させる事。
それが、【召喚魔法】。
この世には意味のある物よりも、まだ意味を為していない意味を持っていないものの方が圧倒的に多い。
大事なのはそれに意味を与える事。
意味が与えられる事によって、それは現実のものとして定着する。
だけど、形が定着した事でそれは意味を為し、貴女達には通用しなくなる。
それにはどうしたものが良いのか?
私はそれを考える」
と言った。
そこには確信を示す表情が込められていた。




