第二十三章41 【アンサー・クリエイト/第10席戦5】41/【唯野 芳一】対702名21
【芳一】の提案に【テンスカイ・グローリー】は、
「ほ、本当に私が決めて良いの?」
と言った。
【芳一】は、
「あぁ、かまわない。
あんたに【現・第10覇王/テンス・オーバーロードチーム】としての矜持があるかどうか?
それを試させてもらう。
あんたはどう選択する?
あんたが絶対に勝てるルールにする事も可能だ。
僕はそれを軽蔑する。
ただ、それだけの話だ。
簡単な選択だろ?」
と言った。
【テンスカイ・グローリー】は、
「・・・」
と少し考え、
「酷い人ですね、貴方は。
私を試すって。
良いでしょう。
私にも、【現・第10覇王/テンス・オーバーロードチーム】としての意地があります。
試合をしてくださいと言ったのは私です。
くだらない茶番をするつもりはありません。
こちらが負けても悔いのない、真剣勝負を提案します。
少々、お時間をいただけますか?」
と言った。
【芳一】は、
「あぁ。
かまわないよ。
後は最後の勝負だけだ。
ゆっくり考えてくれ」
と言った。
【テンスカイ・グローリー】は、
「私は、チームの勝利よりも、貴方に軽蔑される事の方が悔しい。
ただ、それだけです。
勝負の前に一言だけ言わせていただきます。
ありがとう。
貴方のおかげで、私達はプライドを取り戻せた。
勝つにしろ、負けるにしろ、これからやり直します」
と言った。
【芳一】は、
「そっか。
あんたとは友達になれそうだな」
と言い、握手を求めた。
それに【テンスカイ・グローリー】は答え、
「光栄です、ミスター」
と答えた。
その言葉には【芳一】に対するリスペクトが込められていた。




