第二十三章33 【アンサー・クリエイト/第10席戦5】33/【唯野 芳一】対702名13
【唯野 芳一/言虚無】の【戦威】による展開攻撃で実力者【レベル2】は一気に539名も減った。
【唯野 芳一/言虚無】は、
『・・・3分だ・・・。
【存在交換】。
今からお前の名前は【得る】、【火竜】、【名】で【エルカリュナ】。
【ミッションコンプリート】後の余った時間は好きにすると良い。
では幸運を祈る』
と宣言した後、3分間、存在が完全に消えた。
その3分間に至っては、【唯野 芳一】と言う存在は存在しない。
そして、その消えた3分間に、【唯野 芳一】の代わりに存在を得たのは消える前の【唯野 芳一/言虚無】によって【名前】を与えられた【エルカリュナ】と言う存在だ。
【エルカリュナ】は、【得る】と【火竜】と【名前】と言う要素を組み合わせて生まれた存在だが、その要素はほとんど無い。
元々、存在しなかった存在だ。
それが存在するために、仮の【名称】を得たに過ぎない。
【竜】と言うよりは次々と姿を変える雲の様にも見える。
完全なる【異形】。
それは、【唯野 芳一/言虚無】に与えられた【ミッション】。
残った102名の実力者を始末すると言う事。
それを実行し、余った時間は何をしても良いと言う自由を与えられた。
【エルカリュナ】は、そのミッションを実行する。
表現するのも惨たらしい様な凄惨な蹂躙が始まる。
3分経った時、残念ながら、始末したのは101名。
1名残った。
だが、その1名は地獄というのも生ぬるい光景を目にし、
「ひ、ひぃぃぃぃぃ・・・」
と怯えきっている。
【エルカリュナ】が消えて再び存在した【唯野 芳一/言虚無】は、
『・・・なんや・・・
1名残ったんか・・・
仕方ない、適当にぶちのめすか・・・』
と近づく。
が、その一名は、
「ま、参った。
降参する。
だから、許してください。
お願いします」
と懇願、命乞いをした。
実力者である彼女はすっかり怯えきっている。
それだけの目に合わされたのだ。
【唯野 芳一/言虚無】は降参する者には興味がない。
『後、7名やな?』
とつぶやいた。
それは、超実力者の【レベル3】の5名と【テンスカイ・グローリー】、【フェイマス・グローリー】で7名と言う意味である。




