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第二十三章19 【アンサー・クリエイト/第10席戦5】19/【フェアリア・トゥルーヴェリティリア】対301名19

 【フェアリア】の初手、【万稀夜行】だけで、【レベル2】の実力者達の戦意を喪失させるには十分過ぎるものだった。

 【芳一】は、【フィクション・レジェンド】と言う作品を通して、それまで我が物顔でふんぞり返って来た強者達がラスボス、【クスンタティーア】の出現によって弱者に変わると言う事を描いている。

 【クスンタティーア】は何度も何度も勢力図を塗り替えている。

 【クスンタティーア】だけで、物語全体が左右されると言う事を描いて見せていた。

 【フェアリア】がやったのはそれを再現したと言っても良い光景だった。

 後ろに居たため、かろうじて、助かっていた【レベル2】の実力者達が、

「わ、私・・・

 降参します」

「わ、私も・・・

 勝てる気がしない」

「私も・・・止めます。

 勝てない・・・

 負けました」

「り、リタイアします。

 勝負、降ります。

 怖い・・・」

「参りました。

 助けてください」

 などと降参宣言をしている。

 ことわっておくが彼女達は実力のない弱者、【レベル1】の者達ではない。

 ある程度、実力を認められた【レベル2】の実力者達である。

 実力があるが故に、【フェアリア】の持つ、圧倒的な戦闘力を目の当たりにして絶対に勝てないとはっきり理解したのである。

 心の奥底にあった恐怖心を呼び起こされ、はっきりと、

(こ、怖い)

(やだ・・・もう、戦いたくない)

(助けて・・・もう、やだ・・・)

(嫌だ・・・もう、ここに居たくない)

(何でここまでして戦わなきゃならないの?)

(恐ろしい・・・)

 と思うまでに至っていた。

 彼女達は見た目は頼りない【フェアリア】の事を確実に恐ろしい恐怖の対象として見る様になっていた。

 モニターを通してこの戦いを見ていた、【フェイマス・グローリー】は、

「ざけんなよ、お前等」

 と怒鳴ったが、【フェイマス・グローリー】自身も今の何だか解らないものには恐怖を感じていた。

 遠くで観戦していたからこそ言える強がりだった。

 結局、今の攻撃で、助かっていた【レベル2】の実力者49名、全員が降参宣言した。

 残りは超実力者である【レベル3】の4名と【カイシー・グローリー】のみである。

 どう考えても【カイシー・グローリー】側に勝機は無かった。

 【フェアリア】は、

「ど、どうするでござるか?

 降参するでござるか?」

 と尋ねたのだった。

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