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溺愛されてる貴族令嬢は、小さな竜人を義弟(おとうと)にしました。  作者: 竜ヶ崎彰
3章 魔法&剣術指導

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23.あなどれない…

 いよいよヴィストとピノンによる魔法と剣術の授業が始まった。


 リタはヴィストから魔法を教わっていた。


 最初はわくわくに満ちていたリタであったが、いざとなって少しだけ緊張していた。

 ヴィストは陽気かつフランクにリタに接して緊張を解きほぐそうとしていた。


「お、随分とすげーな!」

「ありがとうございます!」

「リタちゃんって、確か治癒魔法が得意って行ってたけど…やっぱりあの子のおかげか?」

「え?ティオですか?」


 ちなみに、先程2人はティオは「亜獣人の竜人」かつ「最近アスタルト家に養子に迎えた」事、そして「リタの使い魔」だという事をガイアとコスモから伝えられていた。


 それにより、魔力が増加したのがティオを使い魔として迎えた事を既に把握していたのだった。


 そしてティオもまた、ピノンから魔法の使い方を教わっていた。


 同じ亜獣人として、自らティオを指導したいと願い出ていたらしくピノンは張り切っていた。


「それじゃあ次は、水の魔法をやってみましょうか?」

「水の魔法?」

「ええ、ティオちゃんって火の魔法が得意なのよね?」

「はい…」

「でもね、知ってると思うけど、火は水で消えちゃうでしょ?」

「そうですけど?」

「それはね…魔法も同じなの!相性が悪い魔法を使う人と会った場合、窮地に立たされることもあるの、だ・か・ら…それを克服するためにも水の魔法を覚えましょ!」

「はい!」


 ティオは水魔法を発動させようとしていた。

 手を開いて腕を前に伸ばして、集中していた。


 そして…。

 詠唱を唱えた。


(アクア)!」


 詠唱と共にティオの手から水が噴射された。


 しかもすごい勢いだった。


「すごいわティオちゃん!噂以上に威力があったわ!」

「あ、ありがとうございます…」


 褒められたティオは顔を赤らめていた。


 一方リタの方は…。


「魔法の方はよく出来ているが、やっぱり剣だな…今の君の問題は…」

「はい、私いままで剣術だけは将来的に覚える"必要ない"と言われて習っていなかったので…」

「分かった、じゃあまずは基礎からやるか?」

「はい!お願いします!」


 リタは気を取り直してヴィストの稽古を受け続けた。


 やがて夕方になり、授業終わりの時間となった。


「リタちゃん、よくやった!今日はここまでにしよう!」

「ありがとうございました!」


 そんな2人を見て、ティオは複雑な想いを抱いていた…。


「・・・」

「どうしたの?ティオちゃん?」

「わ!何でもありません…」

「じゃあ私たちも終わりにしましょうか!また明日ね!」

「はい…」


 こうしてヴィストとピノンによる授業初日は終わりを迎えた。


 ヴィストとピノンは邸内にある塾泊客用の客室に寝泊まりする事となった。


 リタは自室にてティオと感想の言い合いを始めた。


 しかし、今のティオは、リタとヴィストのやり取りが気になって仕方なかった。


「あの人、あなどれない…」


 初日を乗り越えて、2人は眠りについた。

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