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溺愛されてる貴族令嬢は、小さな竜人を義弟(おとうと)にしました。  作者: 竜ヶ崎彰
2章 貴族の生活

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20.私だけの…(前)

 ーー7年前…。

 当時5歳であったテレシー・キレイヌは、口数が非常に少なく友達が1人もいない日々を過ごしていた。

 たった1人で過ごす時間は彼女にとって退屈だが、それも悪くはなく感じていた。

 人と関わるのが、苦手なテレシーにとっては誰とも会わなくて良い上に1人だけ時間を過ごせる為であった。

 しかし、そんなテレシーを家族は心配していた。


「あなた、テレシーにもうちょっと積極的になっても良いんじゃない?」

「そう言ってやるな…あの子にはあの子なりに生き方があるんだ…それに、下手に関わって変な事に巻き込まれるよりはマシだろ…」


(人と関わるのは怖い…)


 テレシーは人付き合いが苦手という訳ではなく、多少恐怖に感じていた。


 そんな彼女を心配した家族は当時新たにキレイヌ家のメイドとなったミーシアを専属メイドとして紹介した。


 少しでも話し相手が居ればという親心によるものであった。


「初めましてテレシーお嬢様、本日付であなたの専属メイドに任命されました、よろしくお願いします」


 ミーシアは明るい笑顔で挨拶をしたが、それでもテレシーの心に変化はなかった。


「え…うん、よろしくね…」


 テレシーは小声でミーシアに挨拶を返した。

 彼女にとってはこれが精一杯だった。


 ミーシアが専属メイドになってから1週間たった頃。


 彼女は変わらなかった。


 何も用事などが無い日はただひたすら自室にこもり本を読むか人形と遊ぶだけの日々が続いた。


 それでもミーシアはテレシーを気にかけていた。それは専属のメイドとしてではなく、ただ1人の()()としての想いもあったからだった。


 そんな中でも、彼女の日常を変える大きな出会いが待っていた。

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