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溺愛されてる貴族令嬢は、小さな竜人を義弟(おとうと)にしました。  作者: 竜ヶ崎彰
7章 ささやかな日常2

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116.現生徒会長の"セイン・ギル"っで~す!!

 私とティオは今、学院のある部屋の前に来ていた。

 それは「生徒会室」。


 遡る事30分前。

 クラスメイトから「生徒会から呼び出されている」というのを聞かされたから…

 しかも私だけでなく何故かティオも一緒らしい…。


「お姉ちゃん…僕、緊張してきちゃった…」


「大丈夫だよティオ…お姉ちゃんから離れないでね…」


 まるで猛獣か凶暴な魔物の居る部屋に飛び込むような気持ちで部屋に入ろうとしていた私達。


 話によれば、ヴィンツェルト学院の生徒会は中等部と高等部に1つずつ存在するらしく、私達が来たのは()()()の生徒会である。


「いくよ!」


「うん!」


 私達は意を決して生徒会室の扉を開いた…


 パァン!


「え!?」


「な、なに!?」


「ようこそ!我が生徒会へ!!」


 入った瞬間…いきなりクラッカーをたくさんならして歓迎の声まで受けた。

 目の前に座っていたのは、かなり陽気な感じの人だった…。


 私は呆然としていたけど、ティオは喜んでいた…。


「すっご~い!なにな~に!?」


「君達がアスタルト姉弟だね!僕がヴィンツェルト学院中等部の現生徒会長の"セイン・ギル"っで~す!!」


「セイン様…もう少し立場をわきまえてください!あくまでも"生徒会長"でしょ!」


「まあまあそう堅くならないでよタリス~」


 会長さんはタリスと呼んだ人に呆れ慣れながら止めに入っていた。


 よく見てみると、部屋には会長さんとタリスさんの他にも6人、合計で8人がいた。


「あの…みなさん、やっぱり生徒会の方たちですか?」


「その通り!改めて、僕は現会長のセイン・ギル!んで、彼は僕の補佐で使い魔のタリス…ガルーダの亜獣人だ!」


「一言余計です…」


「ほ、補佐?」


 セイン会長の紹介で次々と生徒会の人達が名乗って来ていた。


 次は副会長のリリーシュ・ノーイさんとその使い魔で副会長補佐のシエさん…。


 書記のシオン・ミラベルさん。

 その使い魔のカナンさん。


 会計のエイル・ウィオさん。

 その使い魔のカナロさん…。


 みんなそれぞれで、「よろしく」って言ってくれた。

 悪い人たちではないのは確かだと思った…。


「そいつが、例の竜人(リューマン)の亜獣人だったか?」


 書記のシオンさんが、眼鏡をクイッとさせて鋭い目つきでティオに睨んで来た。


「は…はい?私の義弟がなにか?」


「実はね…前回の体育祭の件でね…色々噂になっているんだよね?」


「え!?()()()ですか!?」


 体育祭での事を言われた私はドキッとした。


 あの時確かに、私達は"あの場に居合わせなかった事にする"って騎士団長さんと約束したはずなのに…


「あの時、君達は"あの場にいなかった"…らしいけど、実はね…僕の使い魔のこのタリスが、君があのいかれた元教師(キアヌ・ヴア)に対して()()()()()()()()()()()()()()()()()()()のを…」


「え!?」


 セイン会長が図星をついてきていた…。

 使い魔のタリスさんが見ていた事とは言え、本当の事を突き付けられた事に私達は動揺していた…。


 まさか…バレた…!?

 でも、もしそうだとしたらティオは…


「ぼ、僕知りませんよ!!そんなの!?」


「てぃ、ティオ!?」


 ティオが明らかに動揺している口調で否定してきていた。

 でも、全身ガクブル状態だったためにさすがに"何か隠している"って感じがほぼバレバレじゃん!


(まずい!さすがに!?)


「そうか!知らないか…ごめんごめん!」


「「え!?」」


「実はね、ちょっとかまをかけてみたんだよね!本当に知らないのかな~ってね!でも今ので分かったよ!君達は無関係だね!ごめんね!今回はそれを聞きたくて生徒会室(ここ)に呼んだんだ!もう帰っていいよ!」


「え!?」


 なんだか知らないけど、私達は威圧感から解き放たれて、言われた通りにそのまま生徒会室を後にした…。


 結局なんだったのか…?

 謎だけが残っていた…。

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