20.ザザビーク
ギルとザザビークに行く事になったが、取り敢えず準備もあるので次の日にしてもらう。ちゃんと草むしりしてから、侯爵家に行く。
「お母様、ザザビークのダンジョンに行く事になりました。しばらく帰れませんので、お父様にもお伝えください」
「あら、るーちゃんザザビークに行くの? じゃあ、お土産よろしくー」
「はい、楽しみにしておいてくださいね」
◇
ギルドで待ち合わせて出掛ける。
「お待たせ〜」
「おう、じゃあ行こうか」
「どうやって行く?」
「辻馬車で良いんじゃね?」
「ギル、竜になれるんでしょ? 飛んで行かないの?」
「あほか、そんな目立つ事出来るかっ!」
「そうなの?」
「大体そんな大っぴらにしてないからな。お前も言いふらすなよ」
「はーい」
◇
馬車だとザザビークまで2日くらいかかる。その間馬車の中で色々話す。もちろん防音壁付きで。
「そう言えばギルって何才?」
「65」
「えっ!? 若く見えるね。龍人の寿命ってどれ位?」
「うーん、あってないようなものかな? 俺達は番が見つかる迄、大体この姿だ。番が見付かれば、番と同じように年をとっていく。見付からなければ、かなり年を重ねないと老いないな」
「おぉ、番が居るんだ! やっぱり番以外には好きにならないの?」
「そうだな。そんな気にならないな」
て事は番が見つかるまで、龍人は全員チェリーなんだね。
「どうして知ってるんだ?」
「前世でそんなお話が多かったから。そうそう前世も入れたらギルと同い年だよ」
「そうなのか。まあ、俺はまだまだひよっ子だから番捜しはしてない。出逢ってしまえば仕方ないがな」
「ふーん、そう言えば転生者って他にも居るの?」
「今は、どうだろ? 昔は居たみたいだぜ。じーさまが見たって言ってた」
そっか、居たら会ってみたかったんだけどなぁ。
あ、それを聞いていたから、宿は一部屋にした。ベッドは二つだけど。
「お前、それで良いのかよ? 一応令嬢なんだろ?」
「良いじゃん。別に何もないでしょ? お金勿体無いし」
「金って……ホント令嬢っぽくないな」
「前世は庶民だったし、庶民歴が長くてね。寝るだけだから良いと思ったけど、嫌だった?」
「ま、俺も別に良いけどよ……」
じゃあ、問題なし。
◇◇◇
ザザビークは辺境にあるため、外壁に囲まれた街だった。街の外に魔獣が多いらしい。中に入るにはゲートを通らねばならず、ゲートの前でみんな並んでいた。冒険者カードを置いてある水晶に翳せば簡単に入れた。冒険者じゃない人はどうするのかな?
折角来たのだからと、ギルドでダンジョンについて聞いたみた。
ザザビークのダンジョンは全50階で、10階ごとにボスが居て、倒せば入口までのワープゾーンが使えるそう。ワープは前回行った所まで行けるらしい。
◇
ダンジョンは大きな岩肌にあり、大きな入口があった。入ってすぐ横にワープゾーンがあるそうだ。
行く途中には素材を買い取るための店や、武器・防具屋、食事処等並んでいる。中々の賑わい。
入り口の前には受付があり、必ず登録しなければならない。もちろん帰ってきても報告が必要。怪我や死亡の危険があるので人数確認のためだろう。
受付して、いよいよダンジョン。わくわくです!




