19.ギルバート
振返ると黒髪のイケメンが居た。
背が高く、程よく筋肉もついている。艶やかな長い黒髪を軽く結び、深い緑の眼の虹彩は縦だ。それが彫刻のような整った顔にまたよく似合う。うむ、眼福。
「どちら様でしょう?」
「俺はギルバート。一応冒険者をやっている」
そう言い爽やかな笑顔を浮かべながら、側に寄って耳元で
「お前……転生者だろ?」
「!! ……どうしてっ!?」
「スキルが多過ぎるからな。別に言いふらしやしないよ。話、良いか?」
「ええ、良いわ……」
二人でカフェに移動する。個室に入って防音壁を作る。
「へぇ、便利じゃん」
見ただけで解るんだ。
「そう警戒するな。別にとって食いやしないよ」
「……ステータスが見えたのですか?」
「ああ、それくらいの阻害なら問題ないな。鑑定はレベルの高い方が見えやすいんだ。俺のは見れないだろ?」
試しに鑑定してみたら、パシッと弾かれてしまった。
「それで……?」
「ずっと探しているものがあるが、中々見つからない。お前、合成出来るだろ? 出来るかどうか試して欲しいんだ」
「えっと……何でしょうか?」
「虹の宝玉。知っているか?」
「いえ、初めて聞きました」
「まあ、そうだろう。龍人に伝わるものだからな」
「龍人?」
「竜の人型だ。あまり知られていないが、竜の一族もある。虹の宝玉は誰も見た事のない所謂伝説の宝だ。でも俺はあると思っている。探しているんだが……手掛かりもなくてな。行き詰ってるトコにお前を見つけて、合成で出来るかもしれないと思ってな」
「そうなのですか。でも、その……私の合成は素材を入れないと、分からなくて。すみません」
「いや、謝らなくていい。こっちがいきなり言ってるんだし。……そうか、じゃあコレを入れられるか?」
そう言って出してきたものは黒い鱗のようなもの。
「何ですか? コレ」
「俺の鱗」
「えっ!?」
「いいから、やってみてよ」
「……はい」
『龍人の鱗を合成しますか? はい/いいえ』 ピッ
出来たー。
『一角獣の溜息 +
古代竜の鱗 +
世界樹の紅葉葉 +
世界樹の葉 +
世界樹の花 +
人魚の憧憬 +
龍人の鱗(1)×5 +
妖精の夢 = 虹の宝玉 』
……ヤバげなアイテム満載なんですけどー?
「出来ましたが、えっと……」
「えっ!! 出来たのっ!? で、どうだ?」
「はい、虹の宝玉は出来そうですが……知らないアイテムばかりで……」
「本当かっ!! やっぱり合成か〜。で、何が必要なんだ? 教えてくれ! それを揃えたら合成してくれるか?」
「ええ、別に良いですよ。でも全く知らないアイテムなんですが」
見えた素材を言ってみた。
「それらは俺も知らないな。……それも合成しなきゃ出来ないアイテムかもな。それっぽいアイテム入れれば解るか?」
「そうですね……そうだと思います」
「じゃあ集めてくるわ。そうだ! 対価は? 幾らだ?」
「いえ、別に良いですよ」
「そんな訳にいくか。何か希望はないのか?」
「えっ? うーん……じゃあ何かあったら手伝ってもらったり、私も一緒に採取に行ってみたいです」
「そんな事でいいのか? まあ、良いぜ。でも、取り敢えず必要そうなのは俺が集めてくるよ。詳しく解れば一緒に行けば良い。どうだ?」
「ええ、構いません」
「そうか、有難う。俺の事はギルと呼んでくれ」
「私はルカでお願いします」
「敬語もなしだ。俺も遠慮しねー」
「……じゃあ、顔合わせも兼ねて一緒にダンジョンに行こうよ! ギル強いんでしょ?」
「いきなりかよ。ま、いっか。何処のだ?」
「ザザビークのダンジョン。私まだダンジョンに入った事ないんだ。行ってみたい!」
「マジか? 行ったことねーの? あそこ簡単だし、周回出来るぜ」
「えっ! ホント? やるやるー」
そんなこんなでギルとパーティを組む事になりました。
楽しくなりそー。




