ねぷたろう
ねぷたろう
僕の名前は ねぷたろう
祭りの朝に できました
僕の姿は 勇ましく
人間たちを 魅了する
はじめの先祖は 明治の生まれ
写真で少し 見たことあるよ
そしてとうとう お祭りだ
僕の友達 いっぱいだ
人間たちは 顔を見上げて
首がとっても 苦しそう
祭りの終わった その夜明け
僕は売られて いくんだよ
あっちに行っても がんばれと
トラック乗せられ 遠くの街へ
作ってくれた 人間たちを
見えなくなるまで 見続けた
別れは突然 やってきた
赤い炎が 体を包む
所詮一つの 立佞武多
所詮一月 短い命
だけど生まれて よかったよ
それで僕は 幸せだった……