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color of mind

青のセーターと緑のセーターと

作者: 雨沢華

3カ月前わかれた元彼は青が好きだった。

2カ月前からつきあいはじめた彼氏は緑が好きだった。

そんな私の日常の話

 私はその日青緑のセーターを着ていた。青なのか緑なのかはっきりしないのが好きなんだ。

その日の大学の授業は元彼と今彼とが存在する科目だった。長い長い論文を予習で読んできてそれについて教授がひたすら話す授業であった。


私の隣に座った私の友人が私に聞いた。


「この授業よくとれるよね~。」


それは彼氏達のことをいっているのであった。


「別に円満にわかれて、ちゃんと少し期間おいてからつきあったから問題は無いよ。それに・・・今の彼氏のこと私あの人に知らせてないし。」


そういって左奥にこしかける元彼をちらっとみた。今日も青い服を着ている。


「まぁいう必要性ないし・・・いわなくてもほらサークルとかで広まらないの?」


「あぁ・・・そうだった。」


元彼氏も今彼氏も同じサークルの違う係だった。係というのだからなにか会社だろうかと首をかしげそうなところだが、簡単に言うと新聞部だから係が別れているである。


「だよねぇ~あなたの部活?サークル?人多い割にすぐ噂広まりそう。」


「う~ん職業病かな???」


新聞部でもまともに学祭や公式のパンフレットを書いているときもある。一方で学内のどうでもいいい事件やスキャンダル情報を面白可笑しくかき立てている冊子もある。


「元彼はなんなんだっけ?」


「なんでもとる撮影班!この間はコンテストの候補者の撮影してた。」


「カメラマンか!モテるね。」


でも浮気でわかれたわけじゃない。なにか違う。何かが違う。


「あ~・・・で今彼は?」


私は右奥の今彼を見る。うんとうなずいた。緑のセータを着ていた。どことなく元彼に似ていなくもない。


「かれは真面目にパンフレットとかを公式の機関に依頼されてかいているよ?この間は学部紹介の一部とか研究発表会についてのお知らせを書いていた。学内冊子に載せるものも多数。」


「へぇ~じゃぁ関わる人は主に教授とか???」


「う~ん・・・でも劇団の広告とかもこの間のせて紹介していた。」


なにかものたりないのかもしれない。


「で?あなたはなにをしてるんだっけ?」


「私?冊子を出すときの最終確認とデザイン確認担当だよ??このレイアウトでどうだろうとか・・・結構今回ものいいまくってるなぁ・・・」


「ってことは元彼の写真も今彼の文章もよめるんだ。」


「そうだね。」


「ちなみにどう?」


「どうって・・・記者もカメラマンも数がいるからなんともだけど2人だけに注目するなら・・・・元彼の写真は・・・・エロい、きわどい、個性が強い、。」


私の頭に浮かんだのは私が最後に彼の部屋に行ったとき部屋で見つけた金魚と少女の写真だった。あのあとすぐわかれた。あれは仕事だったともちろん知っている。


「?????あぁ、そうだんだ学祭の写真見れば分かるかな?」


「まぁね。で今彼の文章は公式の人たちには認められるだろうけどつまらないかな???もっとはじけていいと思う。」


そういいながら私はなにかつっかかりがとれた気がした。そして、そういう私はどっちに感動したんだろう?と考えていた。


「ねぇ?そういうあなたは最近先輩と・・・・「はじめるぞ~」


授業が始まった。そうか私は何に感動したのか分からなくなってしまったからわかれたんだっけ?

どこが好きなのかわからなくなってしまったんだっけ?


写真を撮るときにみせる少しエロいあの顔を金魚といる女の子にも見せたんだと思うと少しかなしくなったんだっけ?同時に何もかもが嫌になったんだった!!!!


私はいまさらのように納得した。そしてどこかにメッセージをとばすことにした。


私は青緑が好きだ。









今回はカメラマンの元彼と記事を書いている彼氏をもつ女の子の話です。

彼女が何を求めているのか・・・・それはまた別の話で



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