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名前 :シータ

種族 :ハイエルフ

年齢 :21

レベル:12(+1)

クラス:冒険者LV.7(+1) 操蛇者LV.6(+1)


生命力:441(200+10)【+21】【+210】

魔力 :0

精神 :50(23+1)【+2】【+24】

敏捷 :67(30+2)【+3】【+32】

幸運 :31(14+1)【+1】【+15】

攻撃力:37(17+1)【+1】【+18】

防御力:37(17+1)【+1】【+18】


スキル:自動治癒 身体強化

    劣悪環境耐性

    全ダメージ軽減

    全状態異常耐性


称号 :フォレストドラゴンの祝福




 午後3時、ようやく山を下りて、麓の町に到着しました。

 可能な限り戦闘は避けましたが、それでもこれだけ時間がかかった上、レベルが1つ上がっています。

 どれだけエンカウントしたのか数えていませんが、回収できた魔物の死骸の量だけでも、なかなかのものです。


 ……この山、大丈夫なんですかね?

 町の人が何らかの用事で山に登るらしいのですけど、襲われないのでしょうか?


 そのために冒険者がいるのだとしたら、いささか仕事の選択に間違ったんじゃないかと、これからのことを考えてガクブルします。


「やっと着いたです。

 お腹が空いたのです」


「ぴゅっ!」


 けれど、この2人──1人と1匹だけど、もう面倒なので、2人で──を養わなければならないので、なんとか頑張りたいと思います。

 特にマシロは大食漢なので、自分で魔物を倒して食べさせないと、すぐに破産してしまいそうなのです。

 いろいろ考えると、冒険者という仕事は最適かな、という結論になるんですが……良いお金儲けの手段はありませんかねぇ?


 などと考えながら町に入りました。

 すると……どうにも様子がおかしいのですが、何かあったのでしょうか?

 『ざわ、ざわ』してますけど。


 ちょっと聞いてみましょう。


「すみません、何かありましたか?」


「ん? ああ、どうも町長の孫娘が見当たらないみたいなんだ」


「……それは大変ですね。

 いつから、です?」


「それがちょっとわからないみたいなんだ。お昼に帰ってこないから周辺を探したらしいけど、いなかったみたいで。

 それで町長やらが探し回っているんだ」


「いくつくらいの子なんです?」


「まだ10歳になってなかったと聞いたが……」


「それは心配ですね。

 僕も気にかけてみます。

 ありがとうございました」


 脇の路地を覗き込んでいた男性に聞いたところ、どうも迷子のようですが……。

 町の偉い人の家族、それも小さな子となると、考えられるのは……嫌な想像ですが、誘拐とかもあり得そうです。


「どうするです?」


「僕らにできることはそれほどないから、まずは帰還の報告ですね」


 冒険者ギルドへ……と思いましたが、ルナのことを考えると、その前に宿屋に行った方が良さそうかもです。

 ギルドには、馬鹿正直に話すこともありませんしね。


 だけど、アナスタシアさんにはルナのことを話しておかなくてはなりません。

 さすがに黙って連れていけませんから。

 報告するのは気が重いですが、仕方ありません。

 ……なんせ、アナスタシアさんたちからすれば、山から女の子を拾って帰ってきたんですからね。

 これは、ちょっとした事案のような……。

 ちゃんと説明しないと、犯罪者扱いされそうです。

 信じてもらえなかったら、僕の人生が終わりそうですね、これ……。






 アナスタシアさんの泊まる宿屋に行き、その部屋でかくがくしかじか、と山であったことを報告しました。


 想像通り、最初はちょっとした騒ぎになりかけましたが、そこはどうにか抑えて、ルナのことを説明をしました。

 ……しかし、改めて客観的になって話をすると、ちょっと信じがたいことではありますね。


「それにしても、ドラゴンとは思わなかったわぁ……。

 もう一度確認するけど、怪我はなかったぁ……?」


「はい」


 そう聞いてくるアナスタシアさんに、僕は短く答えます。

 ……まぁ、その聞き方がやたらと艶っぽいので、背筋がゾワゾワしてくるのが、玉に瑕なんですよね。

 心配してくれているように聞こえないのは、アナスタシアさんは損をしているな、と思います。

 決して、そんなことはないはずですけど、なんとももったいないことです。 


「良かったわぁ……。

 それと、ルナちゃん、だったわね……」


「はいです」


「大変だったのね……」


「私はそうでもないです。

 父様やシータのお陰、なのです」


「そう……。

 それで、貴女はこれからどうしたいのかしらぁ……?」


 アナスタシアさんの問いに、ルナは首を傾げました。

 濃緑の髪がさらりと揺れます。


「私はシータと一緒です。

 ダメ、なのです?」


「そんなことはないわぁ……。

 貴女たちがそうすると決めたのなら、何も問題はないのぉ……でも」


「でも?」


「他の人に、山でのことは話さない方が良いわ。

 特に、冒険者ギルドにはね」


 あ、やっぱりですか。


「そうなのです?」


「ええ。事情を聞くために、長期間拘束されるわ」


 …………?

 少し違和感があります。

 なんでしょう……ちょっとわからないです。


「それはイヤ、なのです」


「そうね。

 だから、何か聞かれたら、わたしの親戚ということにしましょう。

 それで、一緒に帰るからこの町で合流することになっていた。

 これでいきましょう。

 シータちゃんもそれで良いわね?」


「……え? あ、はい」


 そうか。

 アナスタシアさんの口調が、少し早口になっています。

 何か知っていることがあって、それを隠したい……のでしょうか?

 だとしたら、それはなんだろう?


「ヴィクトリアちゃん、貴女の服をルナちゃんに貸してあげて。

 ゴーウェン、あなたは早く国境を越えられるように手続きを急いで」


「わかったわ」


「はい、承知しました」


 ヴィッキーさんがルナを連れて隣の寝室に行き、護衛さんも部屋から出ていきました。

 あ、僕もギルドに報告に行かないと!

 でも……。


「……アナスタシアさん?」


「んー、なぁに……?

 冒険者ギルドに行くのよね……気を付けて、いってらっしゃい……」


 また普段通りの口調に戻りました。

 やっぱり何かを隠している、と思いますけど、この様子だと話す気はなさそうです。

 ……話してくれるかどうかも、わからないですが。


 微笑みながら小さく手を振るアナスタシアさんに、僕は会釈して部屋から出るのでした。






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