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名前 :シータ
種族 :???
年齢 :21
レベル:7
クラス:冒険者LV.1 操蛇者LV.1
いろいろ疑問はあるけど、まずは『種族:ハイエルフ』を隠します。
『???』になりました……できれば、完全に見えないようにしたいけど、ムリなのかな?
まぁ、仕方ない、これで良いか。
次に……。
「あの……職業が2つあるのですが?」
「ほう……。
珍しいな、たまにいるんだ、そういうやつ。
運が良かったな」
運なのか?
そういう問題か?
わからないので、棚上げします。
それから、この2つ目の職業、なんだろう?
そうだ……操舵? 舵を操る……って違う。そうじゃしゃ? 蛇を操る? マシロがいるからか?
「レッドスネーク、カモン!」と言って笛を吹けば、壺から蛇が出てくるの、もしかして?
……これも謎なので、棚上げに。
名前 :シータ
種族 :???
年齢 :21
レベル:7
クラス:??? ???
2つの職業はレアみたいなので、これも隠そう。
バレたら面倒そうですし。
あ、『???』が2つある……意味なくない?
むむむ……?
あ、そうか!
項目自体を見れなくすれば残してあるですね。
というわけで……ここをこう!
名前 :シータ
年齢 :21
レベル:7
よし!
狙い通りです!
かなりシンプルになってしまいましたが、まぁ、良いでしょう。
もし、種族が何か聞かれたら、素直に『エルフ』だと答えましょう。
そうすれば、相手が勝手に曲解してくれるはず。
まさか『ハイエルフ』だと思わないと思います。
では、ギルドカードではなく、自身のステータスを見てみます。
カードの方では省きましたが、ステータスが数値として見れますからね。
名前 :シータ
種族 :ハイエルフ
年齢 :21
レベル:7
クラス:冒険者LV.1 操蛇者LV.1
生命力:336(160)【+16】【+160】
魔力 :0
精神 :39(19)【+1】【+19】
敏捷 :46(22)【+2】【+22】
幸運 :21(10)【+1】【+10】
攻撃力:27(13)【+1】【+13】
防御力:27(13)【+1】【+13】
スキル
自動治癒
身体強化
劣悪環境耐性(NEW)
全ダメージ軽減(NEW)
全状態異常耐性(NEW)
ふむ?
ステータスにプラスアルファがある。
これがヴィッキーさんの言っていた、補正値というものかな?
僕は職業が二種類あるから、2つ分ってこと?
素の数値が()内で、増加分が【】内の数値なのかな?
それと、合計値があるわけだ。
冒険者の方の増加分は1割増、敏捷は2割増なのか。全部のステータスが増えるのだから、なかなか良いのでは?
それから……と、これは問題です。
この操蛇者という職業のステータスの増加分が、多すぎます。
10割増ってなんだ?
無茶苦茶ですよ。
元のステータスの倍になってしまいましたよ。
ちょっとしたチートですな!
「ぴゅ?」
なるほど、そうか。
操蛇者は、共にいる蛇によって能力面で違いがあるのかも。
というわけで、確認のために、マシロのステータス、ドン!
名前 :マシロ
種族 :神白蛇
年齢 :1
契約者:シータ
レベル:∞
生命力:∞
魔力 :∞
精神 :∞
敏捷 :∞
幸運 :∞
攻撃力:∞
防御力:∞
スキル
不老不滅
魔法(全)[攻撃魔法封印中]
全ダメージ無効
全状態異常無効
劣悪環境耐性(NEW)
相変わらずチートなんだけど、これだから、僕にもその恩恵があったのかもしれません。
100%増加していても、不思議じゃないですね。
あ!
それに、僕の新しく加わったスキルにも、マシロのスキルの下位互換みたいなものがあるし。
逆に、マシロにも加わったスキルがあるから、僕らはそういう関係なんですかね?
これは……確定です。
職業自体はそれほどでもないけど、マシロがチートだったから、スゴいことになってしまったんですね。
それなら、納得です。
となると、この『劣悪環境耐性』というのは、冒険者の職業のスキルなのでしょうか?
……まぁ、他にないですしね。
字面からして、良くない環境下でも我慢できるのかな?
悪くない……と思います。
しかし、まだ疑問は残ります。
「もう1つ、聞きたいのですが、この職業ってもう変更できないのですか?
そもそも、最初の段階で選択することはできないので?」
わからないので、ギルドマスターさんに聞きました。
「あ?
変更できるぞ。その場合は、ギルド内の専用の部屋があるから、そこに行ってくれ──本当なら、今もそこでやるべきだったんだがな……面倒だったし。
上位クラスチェンジも同じように、部屋に行く。
ただ、あまりコロコロと変えてばかりだと、嫌がられるけどな」
……なんかそこら辺は、日本と変わらないですね。
世知辛いなぁ……。
「それと……最初に選択できなかったか?
自分に適正のある職業が、列挙されると思ったんだが……?
ああ、いや、言わなくて良いぞ」
何やら、ギルドマスターさんの顔に哀れみのようなのが浮かびましたが……。
もしかして、他の人って、もっとたくさんの中から選べるの?
なんてこったい……。
…………。
ふ、ふふふ。
しかし、2つ同時に取得できたわけだし、その内の1つはチートみたいなものだし、十分満足のいく結果になりました。
……なったと言ったら、なったのです!
こ、これで準備はできました。
もう出発します!
「ぴゅ〜」
いや、これは涙じゃありません、汗です!
わかりましたか、マシロ?
なんか余計なことで時間を無駄にしましたが、ようやく出発です。
ギルドマスターさんから山登りに必要な道具を受け取りました。
うっすらと明るくなってきた町の中を黙々と歩いて、山に向かいます。
しかし──
「案内の人がいるかと思ったら、誰もいないとか……。
あの人は、僕をなんだと思っているのでしょう?
無敵の超人とかじゃないですけど……」
「ぴゅ?」
思わずこぼれた愚痴に、マシロが首を傾げました。
その様子は、相変わらずカワイイ。
この荒んだ心が洗われるようです。
そうですね。
マシロがいるなら、少々の山くらいは登れるでしょう。
魔法万歳! マシロ万歳!
「ぴゅぴゅっ!」
それに知らない人がいると、いろいろ面倒なことが起きるかもしれないし。
これで良かったのでしょう。
それでは、気を取り直して、山に行きます。
聞いた通りに進むと、山道が見えてきました。
町の人が山に少し登って、山菜採りなどをすることがあるそうなので、多少の道はあるみたいです。
それでも、そこまで高いところまで行くことはないので、中腹くらいから先は危険なんだそうです。
気を付けろ、と言われましたが、それならバックアップをもう少ししっかりしてくれ、と思います。
まぁ、あのギルドマスターさんが僕を山に行かせようとしているのは、その場の思い付きみたいなものだったので、仕方ないかもですが。
……思い返すと、なかなかヒドイですね。
依頼料は思い切りふんだくりたいと思います。
では、行きましょうか。
魔物は山を下りて少ないらしいですから、サクサクと山登りに集中できますからね。
「ぴゅぴゅぴゅっ!」
マシロの声に後押しされて、僕は険しい山に足を踏み入れるのでした。




