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 案ずるより産むが易し、と言いますか。


 思ったよりも簡単に、ヴィッキーたちを見付けることができました。

 謁見の間から10分ほどのところに寝室があり、そこにある大きなベッドに3人は寝かされていたのです。


 ……いや、10分も歩かされたのだから相当な広さなんですけど、実はもっと時間がかかると踏んでいたので、こんなものなのか、という感想が思い浮かびます。


 寝室は広くて置いてある調度品が良く、如何にもなものでした。

 僕には品が良すぎる気がして逆に夢見が悪そうですが……眠っていれば気にならないのですかね?


 ベッドがやたらに巨大で、キングとかクイーンを通り越しているような気がします。

 ここだけで生活できそうですよ。

 こんなに大きくて、どうするのでしょうか?


 そんなことを考えながら、ローズマリーさんをベッドの上に寝かせます。

 軽かったので負担はないのですが、起こさないようにソッと運んだので、なんか気疲れしました。グリグリと首と腰を回します。


 もう歳かなぁ……いやいや、まだ若いよね。

 あんな激戦をしたから、疲れただけなのです。


 みんな眠っているし、僕も少し睡眠を取りましょう。

 うん、そうしましょう。


──『ドレスチェンジ』──


 魔法で全身鎧から、動きやすい普段着に着替えました。

 このときの解放感は堪らなく好きなのです。

 一瞬で着替えられるなんて、この魔法は最高ですね。


 もう一度ローズマリーさんを抱えて、ベッドの中央付近に行きます。

 なにも端の方で寝ることはありませんから。


 あー、ローズマリーさんの服がこのままだと皺になりそうですけど……まさか僕が着替えさせるわけにもいきません。

 替えの服もないし、申し訳ないけど、このままで。


 フカフカのベッドの上に適当に寝転びました。

 5人もいるけど、手足を伸ばしていてもまだまだ余裕があります。

 室温も適温ですし、目を瞑ると意識がどっかにいっちゃいそうです。


「ぴゅ〜……ZZZ」


 もふもふのマシロを抱き締めて、あふ、とアクビを1つ。

 もうダメです……おやすみなさい。





 夢と(うつつ)(あわい)で、なにかが腕を掴んでくる感触がありました。

 柔らかさと適度な弾力、そして程好い温もりがあります。


 この感触は……女性ですね。

 寝惚けているのは自覚していますけど、そのくらいはわかりますよ。

 えと……今、僕の傍にはヴィッキーたちがいたはずです。


 んー?

 だとしたらこれは誰でしょう……ヴィッキーじゃないし、シアでもなさそうだから、ルナかな?

 前者の2人なら、もっと大きいはず……なにがとは言わないですけど。

 いや、ルナだって小さくはないけれど、あの2人にはさすがに敵わないのです。


 ふむ?

 なんだか……ムズムズしてきました。

 自分では淡泊な方だと思っていましたので、あまりこうなることはないのですけど……?


 そういえば、生命の危険を察知した後というのは、子孫を残そうとして本能的に()()()()欲が出てくるそうですが、今の僕のこの状態もそうなのかな?


 だとしたら、それを拒否することなんてできないですよね?

 三大欲求に逆らっちゃいけません。

 まぁ、相手に拒絶されたら、それは我慢するしかありませんけど……僕が今、さわさわと身体を触ってもくすぐったそうにはしていても、嫌がっている感じはありません。

 これはGOサインが出たと思って良いはず。

 尤も、ルナなら拒否することなんてありませんから、これは一種の様式美みたいなものなんですけど。


 ごそごそと服を脱がしにかかります。

 着たまま、というのも悪くはないですけど、こういう服を脱がす行為も良いものです──そのついでに、いろいろと触るのが特に。


「……う、ん? えぅ……? ……な、ちょ、ちょっと待って!」


 んー、待たないですよー。


「ひゃう!? ま、待ってって! いや、ちょっ!?」


 あれー、イヤなんですかー? なら、やめますけどー?


「ぅうん、いや……い、イヤとはちがくて……その、こ、困る……。せめて……その、お風呂に……だな?」


 なら、問題ないですねー。おいしそうな良い匂いですしー。すぅー……っと。


「におっ!? か、嗅ぐな!? ぁう……」


 いろいろと堪能したところでー。

 ではではー。

 いただきまーす!


「いや……ちょ……待っ──────!?」


 んー?

 なんか……小さい気がするけど……もしかして、ルナ、縮んだ?

 ……そんなわけないかー、気のせいですよねー、まだ寝惚けてるのかなー?


 あれ?

 あれあれ?






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