第四百五十五話 神様ズへの貢物とカレーリナへの帰還
明日はカレーリナに帰るということで、早めに就寝したフェル、ゴン爺、ドラちゃん、スイ。
俺も一緒に寝たいところだけど、最後の仕事をしてからだ。
ということで、神様ズへと声をかけた。
「みなさん、お待たせしましたー」
『今か今かと待ってたのじゃ!』
『楽しみに待ってたわよ~』
『お、来たか!』
『……きた』
『よっしゃ、待ってたぞい!』
『フハハハハハ、来た来た』
声をかけると間髪入れずに返ってきた返事。
どうやらみなさん既にスタンバっていたようだ。
『そうそう、なんだか今の街でも私たちの教会に寄付してくれたみたいじゃないの。ありがとうね』
『ありがとよ』
『よくやったのじゃ!』
『ありがと』
キシャール様の言葉のあと、他の女神様からの感謝の言葉が続いた。
『今回は儂らのとこもしてくれたみたいじゃのう。ありがとうよ!』
『ああ。感謝するぜ!』
ヘファイストス様とヴァハグン様からも感謝の言葉をいただいた。
「いえいえ。何かと金が集まってくるので、少しは還元しないといけないかなって思いもありますから」
俺がそう言うと、ボソッとしたニンリル様のつぶやきが聞こえてくる。
『……そんなに金があるのなら、妾たちの予算も増やしてくれてもいいと思うのじゃがのう』
ハイハイ、そういう言葉はキレイさっぱり無視ですよ。
これで増やしたら、際限なく増えていきそうな予感するし。
危険だよ危険。
というかさ、1か月金貨4枚(日本円にして4万円)の予算って、多いとは言わないけど、まぁまぁの額だと思うんだよな。
上を見たらきりがない高額商品のある美容製品や酒を求めるキシャール様やヘファイストス様、ヴァハグン様ならいざ知らず、ニンリル様の予算の使い道は甘味だけじゃないか。
月々4万円分の甘味ってかなりのもんだぞ。
今回だって大量なんだから。
まぁ、このニンリル様は、それを次のお供え前には食い尽くしているっていうんだからねぇ。
ニンリル様、恐るべし。
って、それよりも気になったことが。
「あの、皆さんの教会の他に、薬神様の教会(?)があったのですが、薬神様っていらっしゃるんですか?」
『あ~、そういえばいたわねぇ』
『いたのう~』
『ここんところ全然顔見てないけどなぁ』
『自分の宮にずーっとこもってる』
何だか女神様たちからはしょっぱい反応が。
『フハハハ、あいつは部屋に閉じこもって薬の研究ばっかしてやがる変人だからなぁ』
『俺なんてあいつのこと500年近く見てねぇぞ』
ヘファイストス様の話から想像するに、研究大好きの引きこもりってことかよ。
ってか、ヴァハグン様が500年近く見てないって、薬神様どんだけ引きこもってんですか……。
『信者数ってことでは、私たち四女神が多いからその分教会も多いけど、場所によっては私たち以外の教会もあったりするのよ。だからこれからも今回みたいに、あなたが良いと思ったときはちょっとだけ手助けしてあげてね』
「はい、もちろんです。あ、ルバノフ教だけには絶対にしませんけど」
『ああ、あそこはいいのよ。ルバノフなんて神はいないし』
『キシャールの言うとおりなのじゃ。あれは人間が勝手に作っただけじゃぞ』
『そうだぜ。ルバノフって男が金集めのために作っただけの話だ』
『邪教』
『ワハハハハ。ルサールカよ、邪教とはよく言った! 儂の信者に多いドワーフを迫害しやがるんだから正に邪教だぞい』
『まぁ、俺らにしてみりゃあ人族至上主義なんてもんを教義としてる時点で邪教って言われてもしゃあないわな』
神様ズもルバノフ教については言いたい放題。
俺からしたらざまぁみろだけど。
「そうだ、一つ聞きたかったのですが、創造神様の教会はないんですか?」
今までいろんな街を訪れたけど、デミウルゴス様の教会は一つもなかったような。
『あ~、それね……』
神様ズが言うには、そもそもデミウルゴス様が下界に手を出すことはめったにないことなのだという。
加護を与えた者も本当にごくわずか。
しかも、加護を授かった本人はその加護のことを大っぴらにしない者ばかりだったために、デミウルゴス様のことはほとんど下界の俺たち人間の間には知られていないという話だ。
神託すらもほぼしないので、今では、地方の言い伝え程度でしかデミウルゴス様のことは触れられていないらしい。
神様ズも自分たちばかりの名前が広がっていいのかって気にしていた時期もあったというが、デミウルゴス様はそんなことは気にするなと言うし、デミウルゴス様自身もまったく気にしてない風なのだそうだ。
さすがこの世界を創った創造神。
懐が深いねぇ。
でも、神託すらほぼしないって言うけど、俺、けっこうデミウルゴス様からの神託を授かってるんだけど。
ま、まぁ、そこは気にしたらダメか。
って、それより、さっさとみなさんに渡していっちゃうか。
「それじゃあリクエストの品をお渡ししていこうと思います。いつもの順で、まずは、ニンリル様から」
『ハイハイハイハイッ、待ってたのじゃ! ケーキとどら焼きー!』
ちょっと、『ケーキとどら焼きー!』じゃないよ。
ったく、今回も約束の1か月ごとよりはちょっと早めのお供えだっていうのに。
どんだけ早く甘味を消費してるんだよ。
ニンリル様の段ボールの中には、リクエストの通り、ホールケーキのほか限定もののケーキやらどら焼きやらが入っている。
リクエストを聞いたときに、『ホールケーキを独り占めする贅沢が至福なのじゃ』とか聞いているだけで胸焼けしそうなことを力説していたからさ……。
一応、ご希望通りにイチゴのショートケーキとチョコレートケーキをホールで用意して、不三家で国産フルーツフェアというのをやっていたから、そこで出ていたパイナップルのシフォンケーキやら甘夏のタルト、国産メロンのロールケーキ等々の限定もののケーキをごっそり入れておいた。
あとは、好物のどら焼きをこれでもかってくらい入れてやったよ。
「それではこれです。お受け取りください」
甘味がこれでもかと詰まったニンリル様の段ボールをアイテムボックスから取り出して、リビングのテーブルの上に置いた。
『待ちに待った妾の甘味ー! ありがとなのじゃー!』
ニンリル様のその言葉と共に、淡い光を伴って段ボールが消えていった。
『ケーキとどら焼きがいっぱいなのじゃー』
『ちょっと~ニンリルちゃん、またここで食べるつもりなの?』
『待ちきれないのじゃっ。一つくらいいいではないかっ。……むっほ~、やっぱりどら焼きは美味しいのじゃー!』
あの女神様、また待ちきれなくてその場で食ってるみたいだよ。
ニンリル様だね、ホント。
次だ、次。
「次はキシャール様ですね」
キシャール様のリクエストは、もちろん美容製品。
前回のですっかり魅了されたのか、今回もST-Ⅲのシリーズをご希望だ。
化粧水の一番大きなサイズ230mlをリピするそうだ。
この化粧水を使い始めて潤いと透明感がハンパないんだってさ。
そんなん知らんよ。
今回はそれと一緒にコットンも大量に。
この化粧水をつけるときには、コットンでつけた方がさらに効果があるとリサーチして知ったからだとか。
どんだけリサーチしてるんだよ、まったく。
そして、これまたST-Ⅲ。
それも今回は美容液をご所望。
肌のキメ・ハリ・ツヤ、そして毛穴に効果アリで、使ってみたいんだって興奮気味に言っていたよ。
容量が30ml、50ml、70mlとあったんだけど、悩んだ末に50mlにされた。
30mlだとすぐになくなっちゃう気がするから、奮発して50mlにするんだとさ。
そのお値段、多少割引されているマツムラキヨミでも金貨1枚と銀貨7枚。
めっちゃ高い。
最後はどうせならって同じST-Ⅲの洗顔フォーム。
これも銀貨6枚もしたよ。
数は少ないけれど高額商品ばかりが入った、キシャール様の段ボール箱をテーブルの上に置くと、これまたすぐに消えていった。
『キャーッ、これで念願のST-Ⅲがフルラインで揃ったわー! ありがとうね! フフン、今夜は念入りにお手入れするわよ~。フフフフフ~♪』
な、なんか、キシャール様、ご機嫌に鼻歌歌いながら消えていったな。
気を取り直して、次だ。
「えっとお次はアグニ様ですね」
アグニ様といったら当然ビールだ。
定番のS社のプレミアムなビールとYビスビール、S社の黒いラベルのビールを箱で。
それからもう一つ何か箱でというリクエストだったので、A社のドライな飲み口が売りの銀色の缶のビールを選んでみた。
あとは、今回も地ビール飲み比べセットが欲しいとのことで国産と海外産の地ビールの飲み比べセット。
残りはなにかおすすめを適当にってお話だったから、お中元用に出ていた瓶に入ったちょい高めのプレミアムなビールセットを2種類ほど用意した。
アグニ様分のいくつかある重量感のある段ボールをドンッとテーブルの上に置いていく。
「アグニ様、こちらになります」
『おお~、大漁大漁。今夜早速飲ましてもらうわ。ありがとな!』
アグニ様の元気な声とともに重量感のある段ボールが消えていった。
『うっしゃー! 今夜はとことん飲むぜ~』
あ、アグニ様、飲みすぎにはお気をつけて。
『次は私。ケーキとアイス』
ルカ様、待ちきれなかったようで。
ちゃんと用意してありますから大丈夫ですよ。
ケーキはニンリル様と同じく限定ものということだったので、不三家の国産フルーツフェアで出ていたパイナップルのシフォンケーキやら甘夏のタルト、国産メロンのロールケーキ等々の限定もののケーキを全種網羅。
それからアイスはネットスーパーと不三家からこれでもかってくらい集めましたよ。
種類も数もすごいことになってますけどね。
「こちらになります。お受け取りください」
『ありがと』
その言葉とともにテーブルの上の段ボールが、これまたすぐに消えていった。
そして、タッタッタッタと駆ける足音が聞こえてくる。
ルカ様、お供え物持って自分ちに帰ったんだろうな。
そして次は……。
『うっしゃあ、次は儂らじゃ!』
『フハハ、頼んでたウイスキーが楽しみでしょうがないぜ!』
ヘファイストス様とヴァハグン様の酒好きコンビ。
この2人、キシャール様を見習ってなのか、酒のリサーチなんてものを始めやがっていた。
そしてリクエストしてきたのが、どこでリサーチしてきたのか高級ウイスキーと呼ばれるものばかり。
わざわざいつもの国産の世界一にもなったウイスキーを封印してまでの力の入れようだ。
そしてお二人がリクエストしたのが……。
伝統的な連続式蒸溜機を使用して、モルトだけで造られた国産ウイスキー。
世界ナンバー1のスコッチウイスキーブランドから出ている、選び抜かれた原酒のみをブレンドした希少な逸品でブルーのラベルが目印のウイスキー。
国際大会で六度も金賞に輝いているという濃厚な味わいのウイスキー。
陶器製のボトルが特徴的な最高級クラスのスコッチウイスキー。
バーボン樽で熟成した後にシェリー樽に詰めかえてまた熟成し、合計12年かけて熟成されたシングルモルトウイスキー。
深煎りして茶色くなったチョコレートモルトと呼ばれる麦芽を使った、高級感のあるデザインのボトルが特徴のウイスキー。
予算を考慮して、高級ウイスキーはこの6本をリクエストされた。
残りは価格低めウイスキーを数多くってことだったから、リカーショップタナカのランキングなんかを参考にさせてもらいながら低価格でも評判が良いものをチョイスさせてもらった。
お二人の分もウイスキーがぎっしり詰まった段ボールが数箱。
ガラス製のボトルということもあり、アイテムボックスから段ボールを取り出したら、慎重にテーブルの上に置いた。
「お待ちかねのウイスキーですよ。お受け取りください」
『ほっほー、待ってたぞい! いつもあんがとな!』
『いよいよか! カーッ、楽しみ過ぎるぜ! じっくり味わって飲ませてもらうぜ! ありがとよ!』
ヘファイストス様とヴァハグン様もテンションが高いよ。
『戦神の、早速味わうぞい!』
『あったりまえよ!』
そんなやり取りの後、カチャカチャと瓶がぶつかる音をさせながら2人が去っていった。
「ふ~、あとはデミウルゴス様だな。デミウルゴス様の分、今回は少し間が空いちゃったから奮発しちゃったよ」
日本酒は、リカーショップタナカ店長厳選の大吟醸5本飲み比べセットと新潟人気銘酒5本飲み比べセット、全国清酒飲み比べセットに辛口地酒飲み比べセットをご用意。
それから、最近お気に入りだという梅酒もリカーショップタナカのランキングにあったものから5本用意した。
とろみと甘みをしっかり感じることができる50年以上のロングセラー商品だという梅酒と梅酒なのに桃のような香りととろっとした味わいが特徴の梅酒、それから梅酒コンテストで1位を獲得した実績のある梅の香り豊かな梅酒と信州産の小梅を使用したブランデー仕込みの香り高くまろやかな味わいの梅酒、最後は黒糖とハチミツを贅沢に使った味わい深いにごり梅酒。
あとはいつものプレミアムな缶つまをどっさりというラインナップだ。
「よいしょっと」
日本酒と梅酒、そして缶つまの入った3つの段ボールをテーブルの上に置いた。
「デミウルゴス様、お待たせいたしました。どうぞこちらをお納めください」
『ふぉっふぉっふぉっ、いつもいつもすまんのう』
「いえいえ。それより、最下層、えらいのがいましたよ……」
『ふぉっふぉっふぉっ。でも、儂の言った通り大丈夫じゃったじゃろう。さすがに儂も仲間にするとは思わんかったがのう。ふぉっふぉっふぉっ』
「いやいや、あんなの倒せないでしょう。古竜 ですよ、古竜 」
『そんなことはないぞ。お主の従魔たちが力を合わせれば十分に勝ち目はあった』
「勝ち目はあったって言ったって、人語を理解して話し合いができる相手を倒すなんて、俺は嫌ですよ」
『まぁまぁ、古竜 も仲間になってさらに面白くなってきたのじゃからいいではないか』
「……あの、面白くなってきたってどういうことですか、デミウルゴス様?」
『おおっと、本音が漏れてしもうた。では、さらばじゃ』
「デミウルゴス様っ?!」
ちょっとー、どういうことですかデミウルゴス様ー!
ったく、都合が悪くなると通信切っちゃうんだから。
面白くって、完全に俺たちのこと娯楽にしてるじゃないですか。
まったくもう。
ハァ、しかし、神様に文句言ったってどうにもならないしね。
もう寝よ寝よ。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
いよいよカレーリナへと帰る日を迎えた。
朝一番に商人ギルドに寄り、借りていた一軒家のカギを返却して、その足で冒険者ギルドへと直行した。
昨日のうちに伝えていたこともあり、すぐにギルドマスターであるトリスタンさんが出てきた。
副ギルドマスターのバルトロメオさんもお揃いだ。
「お二人ともお世話になりました」
「道中気を付けて帰れよ。ま、お前らなら全く心配いらないだろうけどよ」
「ああ、それなら大丈夫です。ゴン爺が大きくなって背中に乗せていってくれることになっているんで、今日中にはカレーリナに着くみたいですよ」
俺がそう言うと、何故かトリスタンさんとバルトロメオさんがギョッとした顔をした。
「うわーっ、れ、れ、連絡ー! 各所に緊急連絡だぁぁぁぁぁ!」
そう叫びながらトリスタンさんが走り去っていった。
「え? ト、トリスタンさん、どうしちゃったんでしょうか?」
「ハァァァ、オメーッて奴はよー……」
なんでかバルトロメオさんに盛大にため息つかれちゃったんだけど。
「オメーの言うゴン爺ってのは何だ?」
「え? ゴン爺は古竜 ですけど……」
「実際は超巨大なんだよな?」
「ええ」
「地上でそれが見えないと思うか?」
「あっ」
「あっじゃねぇよ、あっじゃあ。オメー、いきなりでっけぇドラゴンが現れたらどうなるよ? しかも、分かる奴にゃあ古竜 ってもろバレなんだぞ。もうちっと考えてくれよな~」
いや、その、さーせん。
「まぁ今回はトリスタンが何とかしてくれっと思うが、これからは古竜 に乗って移動する場合は前もってちゃんと手はずを整えておけよ」
「は、はい、分かりました」
いや~、そういうこと全然頭になかったよ。
失敗失敗、てへ。
ちょっぴりゴタゴタはあったものの、俺たち一行は無事ブリクストの街を後にした。
そして、街から少し離れた平原にて……。
『よーし、この辺でいいじゃろう。元の大きさに戻るぞ』
ゴン爺がそう宣言すると、体全体がピカンと光り、一瞬のうちにダンジョンの最下層で見た超巨大な姿に戻っていた。
『主殿、みんなも儂の背中に乗るがいい』
『フン、えらそうに』
「はいはい、そう言わないの」
フェルは移動手段が自分でないことにちょっぴりお冠の様子だ。
『わぁ~、高ーい!』
『さすがに眺めがいいな!』
スイとドラちゃんはいつの間にかゴン爺の背に乗っていた。
「ほら、俺たちも行こう」
『フンッ』
フェルは一飛びでゴン爺の背中へ。
俺はと言うと……。
「グッ……。はぁ、やっと登れた」
ひーこら言いながらようやっと背中にたどり着きましたよ。
『よし、いいな。では、行くぞ』
「ちょっと待った! ゴン爺、本当の本当に大丈夫なんだろうな?」
『主殿は本当に心配性じゃなぁ。儂の体の周り、特に飛んでいるときは風の影響をなるだけ受けないよう結界が張ってある。ゆえに飛ばされるようなことはないから安心せい』
「それを聞いて安心したよ」
俺がそう言うと同時にゴン爺の巨体がフワリと浮いた。
そして、大きな翼をバサッバサッと上下に動かすごとに上昇していく。
『まぁ、全く風の影響を受けないというわけでもないがな。それに、落ちそうな場所には気を付けることじゃ。結界は風をある程度遮るだけで、落下防止にはなっとらんからのう』
「ちょっとー、そういうことは早く言ってよー!」
『わぁ~。あるじー、見て見てー、街がちっちゃく見えるよー!』
スイがゴン爺の首筋から下を覗いていた。
「ギャーッ、スイが落っこちちゃうー!」
『落ち着け。スイはそんなヘマしねぇって』
焦る俺に、ドラちゃんが呆れたようにそう言う。
『おい主殿、方角はこちらでいいのか?』
ゴン爺に聞かれるが、方向音痴気味の俺には判断付かない。
「えーっと、フェル?」
『ったく、お主は……。うむ、この方角にまっすぐだ』
『うむ、分かった。それでは飛ばすぞ』
「うわぁぁぁぁっ、飛ばし過ぎー! 飛ばされないって言ったじゃないかぁぁぁ」
『風の影響を全く受けないとは言っておらんじゃろうが。それくらい我慢せい』
「ゴン爺のうーそーつーきーーー!」
これにてブリクストダンジョン編終わりです。
来週の更新はお休みさせていただいて、再来週月曜より更新再開予定です。
よろしくお願いいたします。