第三百三十六話 どら焼き100個
ちょっと仕事が忙しくて更新が遅れてます(汗)
がんばります。
4月25日コミックガルドにて2話目更新です!
朝飯を食ったあと、ドラちゃんとスイは庭で駆け回っているし、フェルはリビングのフカフカ絨毯の上でぐでんと横になっている。
今日は出かけないぞと言うと、残念そうではあったけど、昨日のこともあってみんなしょうがないって感じだった。
さすがに俺も昨日の今日で、狩りに連れていくとかは勘弁願いたい。
というわけで、今日は一日中家にいるつもりだ。
そして、ゆっくりコーヒーでも飲みながら、昨日神様たちと約束した供え物の選定をしようと思う。
インスタントじゃなく、ドリップバッグのコーヒーを淹れる。
コーヒーの独特な香りが部屋の中に漂う。
「うーん、いい香りだ……」
ドリップバッグで淹れたコーヒーを楽しみながらネットスーパーを開いた。
「まずは、ニンリル様の分だな。だとすると当然不三家だな」
どら焼き多めって言ってたんだよな。
毎日1個としても30個か。
待てよ、ニンリル様が1日1個で済むはずがないな。
それならば……、よし、これでどうだ。
ニンリル様の大好物のどら焼き、金貨1枚分買ったった。
こしあん50個、粒あん50個の合計100個。
「これなら十分だろう。ハハッ。あとは……」
チーズケーキフェアをやっていたから、なめらかチーズケーキ、レモンのレアチーズケーキ、カマンベールチーズケーキ、チーズモンブラン等々チーズケーキ各種を一通り購入した。
あとはカットケーキ各種にギフト用菓子も各種購入。
かなりの量になっていたから一度精算すると、段ボール箱が3つも届いたぞ。
「よし、ニンリル様の分はこんなもんかな。次はキシャール様の分だな」
まずは化粧水とクリームだな。
最近ずっと献上しているちょいお高めのものだ。
これがなかったら、キシャール様はマジで怒りそうだし。
2セットで予算の半分近くになったぜ。
次はシャンプー&トリートメントとボディーソープを物色していく。
スーパーとは言え、この手の日用品はいろんな種類があって目移りするな。
よし、これにしよう。
パサついた髪に潤いが浸透してしっとりとまとまりのある艶やかな髪に仕上げるって書いてある。
詰め替えもあるからちょうどいい。
ボディーソープは、新商品のものにしてみた。
保湿成分が洗い流されずに、潤いのある柔らかな肌に仕上げてくれるそうだ。
これも詰め替えがあるから、それを購入。
とりあえずこれでキシャール様の希望のものは購入できたけど、まだ予算が残っていたから、化粧水とクリームと同じシリーズの洗顔フォームとマッサージクリームとシートパック、他にもヘアパックやら入浴剤やらを購入して予算を使い切った。
「次はアグニ様だから、ビールだな」
アグニ様の分はビールを箱買いだ。
まずはアグニ様もお気に入りのS社のプレミアムなビールとYビスビールだな。
それからド定番だけど、アグニ様が好みの味だと言っていたS社の黒いラベルのビール。
「あとは……、お、これなんてよさそう」
ちょっと高めのYビスビールだけど、その中でも最高峰を目指して造りあげたというビールだ。
俺もこれはまだ飲んだことがないな。
次の機会に飲んでみよう。
「こっちも見てみるか」
リカーショップタナカを開いてみる。
「お、地ビール飲み比べセットだって。これにしよ」
今は地ビールもいろいろ出てるようだし、有名メーカーより地ビールの方が美味いなんて人もいるみたいだからこれにしてみた。
ついでに世界のビール飲み比べセットなんていうものもあったのでそれもついでにポチっとく。
残りは6本パックのビール各種を購入した。
「お次はルカ様。ケーキとアイスって話だから、ルカ様も不三家だな」
ルカ様はアイスがお気に入りのようなので、バニラとチョコのアイスケーキにカップアイス各種を多めに購入。
あとはニンリル様と同じくチーズケーキフェアのケーキを一通りとカットケーキ各種にギフト用菓子各種。
うっぷ……。
ルカ様のもかなりの量だな。
ニンリル様もそうだけど、本当にこんな量の菓子食いきれるのかな?
まぁ、神様だから冷蔵保存も時間経過なしの保存も問題ないって聞いてるし、たとえ食いきれないとしても保存しておけばいいんだから特に問題ないか。
「次はヘファイストス様とヴァハグン様の酒好きコンビだな」
お二人が好きな国産の世界一にもなったウイスキーは欠かせないよな。
あとはランキング頼みだ。
今回はあえてデイリーランキングの1位から5位までを購入してみた。
まずは1位のスコッチウイスキー。
有名小説家の小説の中にも出てくるスコッチウイスキーで、飲みやすさに定評があるとのこと。
2位は、スコットランドのスカイ島にある唯一の蒸留所が造り出す蒸留酒で、ピート香が強くかなり癖があるようだ。
でも、クチコミでは飲んでいるうちにそれが癖になると高評価だった。
3位は、重厚な香りと味わいでバーボン通の人々にも好まれているというバーボンウイスキーだ。
アルコール度数が少し高いけどオンザロックで飲むと美味いとクチコミで絶賛されていた。
4位は、日本のウイスキーの父の名前を冠したウイスキーだ。
クチコミを見てみると、日本のウイスキーの父がドラマになったこともあって、その流れで飲んでみたら美味かったということでリピ買いしているようだ。
最後の5位は、英国王への献上酒として生まれたカナディアンウイスキーで王冠をモチーフにしたボトルが特徴的なウイスキーだ。
味がいいのはもちろんのこと、見た目がいいのといつもよりほんのちょっとだけ贅沢になれると人気みたい。
あとは週間ランキングと月間ランキングからお手ごろな値段のものを多く選んでみた。
酒好きコンビが飲むんだから、なるべく本数そろえた方がいいかなと思ってね。
おかげでけっこうな量のウイスキーになったよ。
「とりあえずはこれで……、いや、どうせならデミウルゴス様の分も頼んでおくか」
ということで、いつものデミウルゴス様の分も。
今回もセットにしようと思って見ていると……。
「へぇ、こんなのもあるんだな。よし、これにしよう」
それは、前にデミウルゴス様に献上した創業時の屋号を冠にした銘柄の新潟県を代表する酒の3本セットだ。
純米大吟醸、吟醸酒、特別本醸造をセットにしたもので、同じ銘柄の酒を飲み比べようというわけだ。
こういうのも面白いかもしれないと思い、これにしてみた。
そして、一緒に頼むのは当然デミウルゴス様もお気に入りだというプレミアムな缶つまだ。
「これでよしと。それにしても……」
それぞれの神様ごとに注文品がたくさんあったということもあって、リビングのそこかしこに段ボールがある。
「これ、中身は間違ってないだろうから段ボールは開けないで、そのまま渡した方がいいかもな。神様たちもその方がワクワク感があるだろうし」
それなら誰の分か分かるようにしとかないとと、ネットスーパーで油性マジックを購入した。
油性マジックで段ボールに名前を書いていった。
「これでよしと」
あとはアイテムボックスにしまえばOKだ。
『おい、腹が減ったぞ』
背後からフェルの声がかかる。
「あれ? もうそんな時間なんだ」
いろいろ注文するだけで午前中を費やしてしまったようだ。
見ていると「ああ、こんなのもあるんだ」って、ついついじっくり見ちゃうんだよね。
時間がかかると思ったから、神様たちには明日にって言っておいて正解だったわ。
さてと、フェルの腹の虫が鳴く前に飯にしますかね。
もちろん、朝と同じく作り置きだけど。