挿絵表示切替ボタン
▼配色







▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる
とんでもスキルで異世界放浪メシ 作者:江口 連
しおりの位置情報を変更しました
エラーが発生しました

ブックマークしました。

設定

更新通知 0/400

設定を保存しました
エラーが発生しました

カテゴリ

ブックマークへ

以下のブックマークを解除します。
よろしければ[解除]を押してください。

ブックマークを解除しました。

136/391

第百二十七話 煮豚と半熟味卵

 うーんと、今度は何作ろうかな。
 そう言えば黒パン買ってるんだよな。
 そしたらパンに合うシチューとかスープがあったほうがいいよな。
 あ、前にも作ったビーフシチュー作ろう。
 あれは好評だったしね。
 好評過ぎて一食分にしかならなかったから、今回は鍋2つで作るか。
 材料もほぼそろってるし、煮込んでるときにキャベツの千切りにとりかかれるから都合もいいね。
 ネットスーパーで再び半寸胴鍋を2つ買って、ビーフシチューを作るのに足りなかったバターとデミグラスソース缶と赤ワインを買っていく。
 よし、作っていくか。
 トントン、ジュッジュ―――。
「あとは野菜が柔らかくなるまで煮て、デミソース缶とケチャップいれてさらに煮込めば出来上がりだな」
 野菜を煮てる間にキャベツの千切りだ。
 キャベツをひたすら千切りにしては水でさらしてを繰り返す。
 学生時代は賄いがあるって理由で飲食店のバイトばっかしてたから、けっこうこういうのは得意だ。
 とはいえ、プロじゃないからな。
 時々太い千切りがあるのはご愛敬だ。
 途中で鍋にデミソース缶とケチャップを入れて弱火にしてさらに煮込んでいく。
 煮込む間は、またキャベツの千切り。
「ふ~、こんなもんか」
 大量に出来たキャベツの千切りをアイテムボックスにしまい、ビーフシチューの鍋を覗いた。
 時々かき回しながら弱火でコトコト煮込んだことで前よりも上手く出来た感じがする。
 あとは何作っておこうかな……。
 ハンバーグを作っておきたいところだけど、挽き肉は全部メンチカツで使ったところだしなぁ。
 これから挽き肉作るとなると時間かかるし。
 うーん、あ、飲食店のバイトで思い出した。
 ラーメン屋でバイトしてたときに作ってた煮豚。
 あれはそのまま食っても丼にしても美味かった。
 出来るまでに時間はかかるけど、煮るだけだしね。
 どうせだから半熟の味卵も作ろう。
 そうすると、またネットスーパーで半寸胴鍋買わなきゃだな。
 それからたこ糸とネギとニンニクとショウガ、あと卵を買ってと。
 まずは、オーク肉の塊にタコ糸をグルグル巻いていく。
 よくある網の目みたいにしなくっても大丈夫だ。
 正直それやるの面倒だしね。
 要は形を整えるってのと煮崩れ防止だからタコ糸をグルグル巻いて、ある程度形を整えたらOKだ。
 そしたら油をひいたフライパンで表面に焼き色がつくまで焼いていく。
 半寸胴鍋に水、醤油、酒、みりん、砂糖、それからネギの青い部分と残ってた玉ねぎとニンジンの端切れ、潰したニンニクと薄切りにしたショウガを入れて一煮立ちさせたら、表面を焼いたオーク肉の塊と入れてコトコト煮込んでいく。
 その間に半熟卵も作っておく。
 ちなみにゆでる前に卵の底に小さい穴を開けておくと、殻が剥きやすいぞ。
 前は安全ピンで穴開けてたんだけど、100円ショップで卵に穴を開ける器具が売ってたから最近はそれ使ってたな。
 もしやと思ってネットスーパーで見たらあったから買っちゃったよ。
 100円とはいかなかったけど、それでも銅貨3枚だったから安かったしね。
 穴あけ器で殻に穴を開けたら黄身が真ん中に来るようにやさしく転がしながら6分ほどゆでて、冷水に浸して殻を剥いてく。
 あとは煮豚の煮汁が冷めたころに入れて一晩漬けておけば完成だ。
 煮豚をコトコト煮てる間に何かと作っとくか。
 塊肉を焼くだけだし、ローストビーフでいいか。
 ブラッディホーンブルの塊肉にオリーブオイルを塗って、おろしニンニクと塩と粗びき胡椒をまぶしていく。
 そしたら天板に敷いたクッキングシートの上に塊肉を乗せて、熱したオーブンで焼いていく。
 焼き加減を見ながらこんがり焼き色が付いたら取り出して、熱いうちにアルミホイルでくるんで余熱で火を通していく。
 昨日作ったジャイアントディア―のローストとほぼ同じ作り方だ。
 今回は生のニンニクがあったからハーブソルトは使わないで塩胡椒にしてみた。
 塊肉一つをちょこっと切ってみたけど、中は鮮やかなピンク色のレアな感じでイイ感じに焼けていた。
 パクリ。
 うむ、美味い。
『飯が出来たのか?』
『腹減ったぜ~』
『ご飯、ご飯~』
 うん、本当にこいつ等は飯時は逃さないね。
 ってか、このローストビーフは夕飯用じゃないからな。
 とは言っても夕飯まだ作ってないし……あ、ローストビーフサンドでかさ増しだな。
 何としても他のローストビーフは死守だぜ。
「ちょっと待っててな」
 ローストビーフサンドを作る前に煮豚の火を止めてと。
 鍋の中をみたらイイ感じに煮あがってた。
 あとは冷まして一晩おいておけば味が染みてウマウマだぜ。
 一晩おくときに鍋に半熟卵も入れておけば味卵もできるぞ。
 これで煮豚はいいとして、ローストビーフサンドだな。
 俺はネットスーパーで食パンとバターと和風玉ねぎドレッシングを買った。
 食パンをオーブンで軽く焼いたらバターを塗って、その上にキャベツの千切りを乗せる。
 そしたらローストビーフを乗せて、和風玉ねぎドレッシングをかけてパンで挟んで出来上がりだ。
 ステーキ醤油でもいけるけど、キャベツの千切りがあるから酸味のあるドレッシングの方がより合うぞ。
 それをいくつか作って皿に並べる。
「出来たぞ」
 みんながすぐさまパクついていく。
『この肉が美味いな。肉だけのはないのか?』
 フェルさん、肉だけ出したらすぐになくなっちゃうやんけ。
 今日はそれで我慢してくださいよ。
 ローストビーフは死守なんだぜ。
『フェルは分かってねぇな。肉だけじゃなく、これは中に挟んである野菜と食うから美味いんだぜ』
 したり顔でそう言うドラちゃん。
 ドラちゃん、分かってんじゃん。
 ドラちゃんも案外舌が肥えてるのか?
『酸味のあるタレとお野菜とお肉が一緒になって美味し~』
 さすがグルメなスイちゃん、分かってるねー。
 フェルとスイが何度かおかわりしたが、何とか塊肉2つを消費しただけで済んだ。
 何とかローストビーフは守られた。
 さっさとアイテムボックスにしまっとこう。
 煮豚の鍋に半熟卵を入れて、その鍋もいったんアイテムボックスにしまっておいて、部屋に戻ったら出してそこで一晩おいておくことにする。
 大切な魔導コンロもしまってと。
「んじゃ、部屋戻るから。あ、明日は昼過ぎに冒険者ギルド行くからな」
『ぬ、何かあったか?』
「何って、地竜(アースドラゴン)の肉とか取りに行かなきゃならんだろう。エルランドさん3日後って言ってたからな」
『おおっ、そうだったそうだった。やっと地竜(アースドラゴン)の肉が食えるのだな。明日の夜は地竜(アースドラゴン)の肉で頼むぞ』
「はいはい」
 ドラゴンの肉かぁ。
 どんな味するんだろうね。



 部屋に戻って来て、部屋にある机の上に煮豚の鍋を出しておく。
 あとはーっと、そうだったスイに頼んでおかないと。
「スイ、ちょっと頼みたいことがあるんだけどいいか?」
『なぁに、あるじー』
 ちょっと眠いみたいだね、ごめんね。
「あのな、この前のナイフみたいに今度は剣を作ってほしいんだ。こんな感じの」
 俺はアイテムボックスから以前購入したショートソードを取り出した。
『分かったー。この間作ったやつよりもちょっと時間かかるかもしれないけど、いいー?』
「もちろん大丈夫だよ。じゃあこれでお願いね」
 俺はミスリル鉱石をスイに渡した。
 1時間後―――。
『あるじ、出来たー』
 スイから渡されたのはこんな感じの剣だった。


 【ミスリルのショートソード+】
  良く出来たミスリルのショートソード。


 うんうん、すごいね。
 さすがスイだよ。
「ありがとうね、スイ」
 俺はご褒美にネットスーパーでストロベリーショートケーキとプリンアラモードとシュークリームを買ってあげた。
「スイ、これはお仕事してくれたお礼ね。食べていいよ」
『食べていいのー?』
「いいよ、どうぞ。でもフェルとドラちゃんには内緒だよ」
『うんっ、内緒~』
 そう言ってストロベリーショートケーキを取り込んでいく。
『甘くて美味しいな~』
 やっぱりスイは甘い物が好きみたいだね。
 良かった、良かった。
 スイのおかげでいざという時の武器も出来たし、ダンジョンの中でもなんとかなりそうだね。
 それにしても、このミスリルのショートソードも切れ味が良さそうだね。
 ミスリルのナイフもめちゃくちゃ切れ味良かったし。
 実は、ミスリルで包丁を作ってもらおうかなぁなんて考えてたんだけど、この切れ味だと怖いわ。
 俺も時々ヘマやるってのに、この切れ味じゃ指がスパッと無くなりそうだぜ。
 今のところ、俺にはネットスーパーの包丁で十分だね。
 武器は自重しなかったけどね。
 だってさ、何かあった時に確実に身を守れないとね。
 ミスリルのショートソードなら、俺のへっぴり腰の剣捌きでも当たりさえすればいけそうだ。
 ホント、スイのおかげだよ。




 
+注意+
特に記載なき場合、掲載されている小説はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている小説の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による小説の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この小説はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この小説はケータイ対応です。ケータイかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。
小説の読了時間は毎分500文字を読むと想定した場合の時間です。目安にして下さい。
↑ページトップへ