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とんでもスキルで異世界放浪メシ 作者:江口 連
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第十一話 異世界で米を食う

 「跳ね馬亭」はミカエラさんが言ったとおりフェルがいても泊まることができた。
 ただし、従魔込みで宿泊料金が銀貨7枚だったけど。
 どんどん懐がさびしくなっていくぜ。
 フェルは建物の裏の獣舎へということだったので、そちらに向かった。
 『おい、昼は我慢してやったが、いい加減腹が減ったぞ』
 そう言えば昼食べてなかったな。
 フェルも飯って言わなかったし。
 柄にもなく気使ってくれたのかもしれないな。
 「悪い悪い。それじゃ早めの夕飯とするか」
 獣舎の前だけど、今はフェルしか入ってないみたいだし、ここで調理してもいいか。
 ついでだし、俺も食っとこう。
 アイアン・ウィルからもらったレッドボアの肉があるから、今日はそれでステーキだ。
 フェルの分は厚めに切ってレアでもいいな。
 それと、俺の夕飯なんだが、いい加減あれが食べたい。
 あれとは、米だ。
 やっぱ日本人なら米でしょー。
 でも、今のところカセットコンロ1つしかないんだよなぁ。
 米を炊くとなると少し時間もいるし……うーん、どうしよっかな。
 明日に商人ギルドで塩と胡椒を買取してもらう予定だから、仕入れておかなきゃならないし、それで金も入ってくる予定だし、あって困るものじゃないから買っちゃうか。
 懐はさびしいが、やっぱ米が食いたいんだよ。
 ということで、ネットスーパーで米と土鍋とカセットコンロ、そして明日買取してもらう分の塩5キロと胡椒100グラムを購入。
 米はうちでもよく食っていたコシヒカリを買ったぜ。
 塩と胡椒はどれくらいの金額で買い取ってもらえるのか分からないから、とりあえずこれくらいにしてみた。
 合計で約銀貨8枚だった。
 どんどん懐がさびしくなっていくが、明日の買取に期待したい。
 そんじゃ調理開始だ。
 まずは米を研いで30分くらい水に浸してと。
 その間にフェルのステーキだな。
 レッドボアの肉に塩と胡椒をふってフライパンで両面を焼いていく。
 ちょいレアだけどこんくらいでいいか。
 ステーキを皿に盛ったら上にステーキ醤油をかけて出来上がりだ。
 「ほら、フェル」
 フェルに出してやると、はぐはぐとペロリと1枚食べてしまった。
 けっこうな厚みに切ったんだけどな。
 『美味いぞっ。もっとくれ』
 フェルのために皿にレッドボアのステーキを焼いていく。
 次のステーキにかけるステーキ醤油はこれだな。
 「ほれ」
 『はぐはぐ、む、さっきと味が違うな。だが、これも美味いぞ』
 ふふ、気付いたか。
 ステーキ醤油はいろいろ使えるから、各種取りそろえておいたんだよ。
 最初に出したのはにんにく風味で次のがおろし風味だ。
 このステーキ醤油はあるとけっこう便利なんだよな。
 野菜炒めにしても美味いし、にんにく風味はこれで飯を炒めるとガーリックライスになるしな。
 焼肉のたれと照り焼きのたれ、ステーキ醤油はいろいろ使えるから家でも取りそろえてたから、旅路の前にいろいろネットスーパーで取りそろえたときに買ってたんだよ。
 フェルのためにステーキをどんどん焼いていく。
 さて次は玉ねぎ風味でその次はバター風味。
 おっと、そろそろ米を炊いていくか。
 土鍋をコンロにかけてっと、ちょい強めの中火で約10分で沸騰してくるからその後弱火で5分、それから火を消して約20分蒸らす。
 3合炊いたけど、余ったご飯はアイテムボックスに入れておけば炊きたてのまま保存しておけるしな。
 そうそう、俺のアイテムボックスは召喚勇者仕様でほぼ無限収納に近くて時間停止の機能があるそうだ。
 これだけは召喚勇者仕様で良かったと思うよ。
 米を炊いている間にもフェルのためにステーキを焼きまくる。
 『次は一番最初に食べた味にしてくれ』
 「にんにく風味か。ほらよ」
 『にんにく風味というのか、これは美味い』
 「この味が気に入ったのか?」
 『うむ。全部美味いが、我はこれが一番好きだ』
 ほうほう、そうかそうか、俺は玉ねぎ風味が一番好きかな。
 ということで、そろそろ米も炊けたし、あれいってみよう。
 まず炊き立てのホカホカご飯を器に盛る。
 レッドボアのステーキを一口大に切って、ご飯の上に乗せてと、その上からステーキ醤油玉ねぎ風味をかけて出来上がり。
 レッドボアのステーキ丼だ。
 さて、実食だ。
 「う、うめぇぇぇっ」
 はぐはぐ、うめぇよこれっ。
 レッドボアのステーキも美味いけど、このステーキ醤油が染み込んだ米がまた美味い。
 やっぱ日本人は米だよな。
 米サイコー。
 『む、美味そうだな。我にもそれをくれ』
 えー、フェルも食うのか?
  ここで食わせなかったら食わせなかったでうるさそうだしな。
 しょうがないな、ってそうなると残りのご飯はフェルの腹行きか。ガックリ。
 フェルのためにステーキ丼(にんにく風味)を作ってやると、すぐさまガツガツと食い始める。
 『うむ、美味いな。穀物など我の食べるものではないと思っていたが、これはなかなか美味いな』
 「だろ?やっぱ米が一番だよ」
 パンも嫌いじゃないけど、やっぱ米が食いたくなるんだよね。
 こうやって異世界にいながらも米が食えるのは『ネットスーパー』のおかげだな。
 最初はなんじゃこりゃって思ったけど、ネットスーパー様様だな。
 はぁー美味かった。満足満足。
 フェルも毛繕いを始めてるから満足したんだろう。
 あ、今更だけど、犬猫ってあんまり味の濃いもの食べさせるのってよくないんだよな。
 それに、犬に玉ねぎはダメなんじゃなかったっけ?
 フェルはバクバク食ってたけど、うん、大丈夫そうだな。
 そもそもフェルは異世界の魔獣だしな。
 見るからにピンピンして何ともなさそうだし心配いらないか。
 「それじゃ、明日の準備もあるし部屋に戻るからな」
 『分かったぞ』


 部屋に戻った俺は明日商人ギルドに買取してもらう予定の塩と胡椒の準備にとりかかった。
 ネットスーパーで紙袋入りの5キロの塩とビニールパックに入った胡椒(20g×5)を買ったけど、まさかそのまま持って行くわけにはいかないし。
 塩は旅の前に雑貨屋で食器類を買ったときについてきた麻袋に入れることにして、胡椒は確か蓋のついた木の器を買ってたからそれでいいや。
 塩と胡椒を移し変えていく。
 よし、これで準備OKだ。
 いろいろあって疲れたし、早めに寝るとするか。
 俺は明日の買取が上手くいくことを願いながら、久しぶりのベッドで眠りについた。




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