第4撃 魔王さまの恩恵!?
魔界のパーティーから帰ってきて、暫く経った。
今日の仕事も終わったし、テレビでも見るかな。
『ぽちっとな』
「魔王さま…古いです」
『黙れよガーゴイル』
古くて悪かったな!
【……えー、ただいま入った情報によりますと、魔物が国一つを滅ぼしたようです。】
『!』
【場所は、ハラヘッターニャ平原のペコッタ国で、国を襲った魔物は雷を司るライライという魔物のようです。
調べによりますと、そのライライとは一族の名前らしく、国を滅ぼした後捕らえられたライライは、『ライヤ』という名前のようです。】
『ライヤ?聞いたことある名前………あっ!!』
「…?どうかしましたか?」
『思い出した!
パーティーの時、俺が仲良くなった四人の御曹司が居たろ!?
あの中の一人が、こいつ(ライヤ)の兄貴だっ!!』
「なんですと!?」
『弱ったぞ…。魔物が単独で国を襲えば、一族諸とも縛り首だ…』
「…」
『しかも俺の管理下じゃねーか!ライヤのやつ、勝手しやがって…!
俺に兄貴を…俺の友達を殺させる気かよ!?』
「魔王さま…」
『……ガーゴイル。このことは他言無用だ。分かったな?』
「…魔王さまが考えていらっしゃる事は解ります。仰せのままに…」
俺は、ライヤやライヤの家族のもとへ魔法で翔んでいった。
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『ライト!』
俺は、着いた直後すぐにライヤの兄貴、來兎に駆け寄った。
パーティーの時、仲良くなった四人の御曹司のうちの一人だ。
「嘛唹さま!」
『それで…ライヤは?』
「牢屋に閉じ込めてあります」
『そうか』
「あの…嘛唹さま」
『なんだ?』
「…私の弟が、ご迷惑をおかけしました。うちの一族諸とも…消してやってください」
『……それは無理な相談だな』
「?」
『俺は殺しに来たんじゃない。商談しに来ただけだ』
「商談……ですか?」
『…お前や、お前の父母、お前の弟……一族の皆が承諾してくれるなら…と思ってな』
「…」
『お前ら……俺に仕えてみないか?』
「……は?」
『つまり、殺すのではなく、永遠的に俺の家系に仕えるのはどうだと聞いている』
「……よろしいので?」
『…お母様には内緒だぞ?(笑)』
「は、はいっ!」
…こうして、ライライ一族は俺の直属の部下となったのだった。
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『あ、それから。お前は俺にはタメ語な?』
「いえ、そういう訳にはっ!」
『…ライト。命令だ』
「…………分かったよ…」