『夢雫』
風が通り、風鈴が鳴る。
音は宙を舞う。
流れ落ちた音。
風は止み、風鈴は揺れる。
流れ出た音は地面を濡らす。
地面はいったい何を語ろうか。
「否」
語らない。
地面は語らない。
それが道理であった。
しかし、常識の壁はあまりにも脆い物。
偽りの妄想で朽ち。
逃避の槌で崩れ去る。
「逃げる」
悪いことでは無い。
しかし、それと同時に。
良いことでも無い。
現実から逃げてみる。
それは、唯の選択肢にしかならないけど。
もしもその選択肢で、自分の運命が変わるとすれば。
いったい私は、どうするだろうか。
この身体に宿るのは御魂。
それではいったい。
御魂に宿るのはいったい何か。
喜び。
怒り。
哀しみ。
楽しい。
喜、怒、哀、楽。
そう、感情である。
感情とは、真偽の塊であろう。
真の感情なのか。
偽りの感情なのか。
その答え、自分だけが知っている。
嗚呼、人の一生はなんて短いんだ。
そう思う時はないか??
私は沢山あった。
いっそ、人じゃなければ良かったのに。
風に為りたい。
木に為りたい。
大地に為りたい。
雲に為りたい。
空に為りたい。
太陽に為りたい。
星に為りたい。
宇宙に為りたい。
どうせ私は人間。
人間にしか成れない。
でも、何か別の何かに為れるなら。
為ってみたい。
為ってみせる。
為る。
それが、私の今の夢。
叶う、叶わない。
じゃなくて。
ひとつの夢。
持ってるだけは、罪じゃないから。
だから。
だから、夢を持ってみた。
これってエッセイっていうの??
ジャンルがようわからん。