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最後の砦 無敵

99階


よしもう少しだ。


真っ直ぐ伸びた一本道。

速足で奥へ。


ブヒイ?

トニーがアップの実を嗅ぎつけた。


アップの実がどっさり。

別名アップ・ロード。


全部食べるぞ!

仕方ない。太っちゃいそう。

ゲップ。


二人はレベルアップした。

アキトはレベル45

ターキーはレベル40となった。


うん? こんなところに落とし物?

アキトは一旦預かることにした。

銀の剣をゲット。


あった!

小階段を発見。

十段にも満たない階段。

これは100階へのヴィクトリー・ロードなのか?


やったあ!

アキト!

ターキー!

ブヒイイ!


待っていたぞ!

誰だ!


あと少しのところで邪魔が入る。


私は魔王様の最後の砦。

無敵と言うものだ。


無敵?

名前からして強そうだな。

負けないでアキト!


時間が無い! 勝負!


待て! 私は勇者を歓迎する。二人ともよく聞け!

この階段を上がり扉を抜ければ魔王様のところだ。


もしお前らが全ての階をコンプリートしたのであれば私は手出ししない。

コンプリート?

そうだ。


どうだっけターキー?

こんな短時間で全ての階を? できるわけないでしょう!


まあ、そうだろう。よほど幸運に恵まれていなければ不可能だろうな。では答えはノーだな。仕方がないお相手いたそう。


アキト頑張って!

まったく。見てろよ! 勝負だ!

最後の砦、無敵との戦いが始まった。


先制攻撃!

銀の剣を振り下ろす。


何?

意表を突かれた無敵は傷を負う。


よし行ける!

一気に連続攻撃。

喰らえ!


無敵は堪えきれずダウン。

なんだ。口ほどにもない奴。


ふふふ……

おっとまだ余裕がありそうだな。

ふふふ。はっはっは……

こいつ!


もう大丈夫だ。

そう言うと無敵は何事もなかったように構える。


あら、あなた本当に無敵なの?

そうだ。残念な事にお前らが勝つ確率は一パーセントにも満たない。と言うよりも不可能だ。大人しくここを立ち去れ!


何を言っているの?

これは冗談なんかではない! 私は回復能力が普通の者よりも何倍も優れている。完全に回復してしまうのだ。一発で仕留めねばすぐに立ち直る。時間の無駄だと言っているんだ!


アキト!

疑わしいな。よし、一気に叩こう!

ターキーも戦闘に加わる。


銀の剣とドラゴンソードで無敵を追い詰める。


止めろ!

激しい攻撃に守りもままならない。

無敵は劣勢に立たされた。


ふふふ……

再びの笑い。


アキトは力任せに振るう。


ふっふふ…… すまない。すまない。言い忘れたことがある。


無敵はダメージを受けていない?

どうなってんだ?


化け物!

それは言い過ぎですよ。お嬢さん。私は強すぎるんです。


はっきりしないわね! 何が言いたいの?

これはこれは。私は無敵と言ったでしょう。


それはお前の名前だろ!

名前だけではありません。本当に無敵なんです。


無敵?


魔王様のレベルは99と言われています。ほぼ完璧です。しかしそれでも上がいるんです。それが私。無敵なんです。レベルはマックスです。魔王様でさえ敵わない私にいくら二人とはいえ無謀もいいところです。あなた方は半分の50にも達していない。戦いを挑むこと自体間違っている。


減らず口はそれくらいにしなさい! あなたを倒さねば魔王の所には行けないんでしょう? 私達に選択肢があると言うの?


無い事もないが。あなた達を見ていると哀れに思えてくる。早く立ち去るがよい!


時間もなければ他に手もない! どうしろと言うの?

敵に聞くのか? いいだろう教えてやろう。他にも生き方がある。


何!

いや、違った。他の行き方があるのだ。


どういうう事?

自分達で少しは考えろ! こちらはこちらの都合で動く。


いじわる!

お嬢さん。なんと罵られようと教える義理もない。時間はどんどん経過していくぞ。


どうするアキト?

自分で少しは考えろ!


何を真似してんの! ガーター姫を魔王の手から救い出すんでしょう。


それなんだけど。どうして奴がこの階に塞がっているんだ?

だから! 最後の砦!


そうじゃない。このミッションに意味があるんじゃないのか?

うーん。言われてみれば。どう考える?

自分で少しは考えろ!

また。ふざけないで!


お二人さん。結論は出たかい。私にも予定があるんでね。早く済ましたい。


この無敵め!

催促される形で答えを導き出す。


この無敵との戦いには何らかの意味が必ずあるはず。

何だ一体?

 

暫しの沈黙。


そうか分かったぞ!


そろそろいいかい。ここを速やかに立ち去るか。私の剣の犠牲になるか。

答えは一つだね。よし立ち去るといい。私は追いかけはしない。どのみちもう時間も残されていない。あと三十分ってところか。魔王様の晩餐会は無事に開催されるだろう。


アキトは決心する。

銀の剣を構える。


冗談だろ? まだ私の力を見極められない愚か者め。いいだろう。かかって来い!

行くぞ!


メチャクチャに振り回し無敵を翻弄する。


ターキーも加わる。


引きつけるだけ引きつけ、掛け声を合図にアキトが動く。

行って!

今だ!


無敵の後ろを取った。


馬鹿め! たとえ後ろから攻撃しようと力の差でどうにもならん。

アキトを無視してターキーへ襲い掛かる。


シーフ!

アキトは継承したシーフを発動した。


何?

予想外の行動に無敵は固まる。


後ろに隠し持っていたゴールデンソード24をゲット。


その場を急いで去る。


ふざけやがって! 私の大事な宝を奪いやがって。血迷ったか!

アキトを追いかける。


もはやターキーに興味を失ったと見える。

ターキーは難を逃れた。


アキト!


無敵との追いかけっこから戻ってきたアキトと合流。


無敵の姿は見えない。


急いで近くに身を隠す。


ラッキー!

運よくエレベーターを発見。


急いで乗り込む。


ふふふ。お前らなかなかやるな。


エレベーターを閉じ、急いで予備の札を差し込む。


急いでアキト!

うるさい! 焦らすな! 

反対! 逆だって!

もう遅い!


エレベーターが完全に閉まった。


聞こえるか? 見事私からゴールデンソード24を奪ったな。褒めてやろう。

これで魔王様を倒せる。時間が有ればな。健闘を祈る。


無敵!

あなたまさか?

ブヒイイ!


最後にアドバイスだ。良く札を見ろ。そうすればおのずと100階への扉が開けるはずだ。いいな?


そこで途切れた。


無敵は本当に敵だったのであろうか?


物語は最終局面へ?


                           続く


                           



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