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97.騒ぎ1

「今日は俺と行こう。」


クリスお兄様からのお誘いで学園には久し振りにクリスお兄様と一緒に行くと、馬車から降りた直後からすごーーーーく視線を感じる。

なんだろ?私なにか変??

髪は侍女達からセットしてもらったし、制服だから変なところないと思うんだけど………。

う~ん……………あっ、クリスお兄様のことを見てるのか!?

ふふふん。クリスお兄様は王子様のように素敵だもんね。

私もお兄様じゃなかったら虜になるだろうな。

あっ………ご令嬢だけでなくご令息からも見られてる。

クリスお兄様には性別は関係ないのね。

……………それも複雑じゃない?男性からなんてそんな貞操の危機っ…………クリスお兄様は強いから大丈夫だね。


えぃっ!!

並んで歩いていたクリスお兄様の腕にぎゅっーーーーと抱きつく。


「どうしたリィ、珍しいな。」


「クリスお兄様はかっこよくて素敵です!私の自慢の大好きなお兄様です。」


見上げてにっこり笑顔で答えると、目を見開いて今度は優しく微笑んで私の頭を撫でてくれて、


「リィは俺の自慢の妹だよ。」


と優しく囁いてくれた。

素敵です!!ヤバイです!お兄様でも興奮します!!

クリスお兄様素敵すぎてたまらんですー!!


周りの皆さんの視線が私達に釘付けになっている。

いいでしょいいでしょーーー!私のお兄様素敵なんですぅ!!

優越感出まくりです!顔がゆるゆるになってると思いますが気にしません!時にはいいのです!!ってことにしときます。


ぞくり


と今までの視線と違い背筋が凍る視線を背後から感じる。

…………………恐る恐る振り向くと同時に


「兄弟仲良いな。」


何気ない言葉のはずなのに凍りつくような低い声が聞こえてきた。

見上げると……………グレイ様だった。

何故かどす黒いオーラを放出していて護衛の騎士でさえ近寄りたくないのか少し距離をとっていますよ。

騎士さん…………わかりますけどそれでいいんですか?


「グレイセド…………リィと俺は兄弟だぞ。」


「わかってる………わかってるがリィがクリスを好きすぎるから………困る。」


「…………………。」


あは………は。何も言い返せない。確かにクリスお兄様が好きすぎるかもしれない。。クリスお兄様に限らずセディオお兄様やお父様、お母様と………私は家族がめちゃくちゃ大好きだ。

それに…………クリスお兄様と出掛けてよく恋人同時に見られると喜んでた自分もいた。


「グレイ様、おはようございます。確かにクリスお兄様を大好きですわ。王子様みたいで優しくて強くて守ってくれて自慢なのでふぅ………。」


話してると急にクリスお兄様から口を塞がれた。


「リィ、誉めてくれてありがとう。ただ、今はやめておこう。グレイセドがこれ以上耐えれなくなりそうだ。」


グレイ様を見るとどす黒いオーラを放出しながら私を見てにっこりと微笑んだ。

ひぃぃぃぃ………怒ってるのに笑顔が一番怖いです。


「リィ、教室に行く前に少し話をしようか。」


私の有無を聞かずにクリスお兄様から私を引き寄せると腰に手を回し歩き始めた。

クリスお兄様を見ると呆れた顔でため息をつきながら


「困った奴だな。無理強いはするなよ。」


とグレイ様に釘を指していた。



―――――――――――――――――――――――

――――――――――――――――



「グッグレイ様、少し離れませんか?」


「どうして?」


何故か人気のない廊下で壁とグレイ様に挟まれてます。

これって………やっぱり逃げ場なくされてます??

グレイ様と私の身体の間に余裕がなく左右は腕でガッチリガード。顔は近いし私の胸がグレイ様の身体に当たってる…………こんな人気がないところで密着してる………抱き締められてるような体勢ヤバくないですか!!ヤバイでしょう!!

私が朝から悶々としちゃいますから!!

いや、それよりも誰かに見られたらまずいですよ!


「わっ私逃げたりしませんよ?」


「もちろん()()()()()()()()()()だろうが、俺がリィに触れたいんだ。」


駄目だ………何を言ってもグレイ様はこの体勢を維持するつもりだ。

…………なんだかそわそわしてしまう。

グレイ様は端麗な顔をしている。………制服着ているのに身体が引き締まっているのが密着してる部分からわかる。

だってこんなに間近に学園で見るなんて久し振りすぎてなんだか…………………考えてると恥ずかしくなって俯いた。


「駄目だよ。俺を見てなくては。」


顎を持ち上げられて強制的にグレイ様に向けさせられ瞳と瞳がぶつかる。

グレイ様のフェロモンなのか甘い匂いが漂ってくるし熱を帯びた瞳に見つめられるとくらくらしてくる。

すんっと匂いを嗅げば、抱きつきたくなる衝動にかられる大好きなグレイ様の匂い。

いつまでも嗅いでいられる大好きな匂いだ。

はぁぁぁぁ………こんな状況でこんなことを考える私は変態の何者でもない。


「恥じらうリィは可愛いんだから俺に見せて。リィは俺のこと好き?」


恥ずかしいのは本当だが内心ではグレイ様を貪ってます!!…………何て言えない。


「好きです(匂いを嗅ぎたくなるほどに)。」


好きじゃない人だったらこんなに密着されて嫌悪感しかないだろう。


「俺もリィのことが大好きだ。クリスは兄弟だとわかっているが、リィの心を独占したくなるんだ。はぁ、リィを誰にも見られないように閉じ込めたい。洋服を着せずに閉じ込めると誰にも会えないな………。」


なんですって!?

最後の方なんて呟きましたか??

最初はグレイ様から愛されてるなと思って聞いてましたが、怪しくなってきましたよ!!

私、原始的な感じで閉じ込め(監禁)られちゃうんですか!?

逃げも隠れもしませんからどうか洋服は着させてください!!




グレイ様に拘束されてて気付かなかった。

学園で………教室で………みんなが大きな騒ぎになっていることに。

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