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9.お披露目3

「ウォレットご令嬢ご婚約おめでとうございます。ナージュ・サラモンです。」


サラモンって、あのサラモン侯爵?

ひぇぇぇぇ……………この方先ほどめっちゃこっち睨んでた人だ!

近くで見るとこんなに美人なのに何故あんな顔を………もったいない。


「ありがとうございます。リーゼ・ウォレットです。」


笑顔は駄目(ヤバイ)と言われたから社交辞令の微笑みで挨拶をする。

何故か初めから嫌われてるっぽかったから笑顔で更に嫌われたくはない。

女の子の友達カモーーーーーン!!


………………てなになに??

あんなにざわついてたのに急にシーーーーンとしちゃってますが??

しかも視線が…………こっちに集中してますからみなさん!!

私とサラモンご令嬢のやり取りが気になるの?

えっ?サラモンご令嬢ってボス的な人なの??

いやぁぁぁぁぁぁぁ…………初めて話す女の子がこんなすごい方なんて、精神大丈夫かな私。

うぅぅぅ。緊張してきた。。


「私、正直に申し上げます。何度かお会いしてグレイセド王子のことをお慕いしております。いずれ私も婚約者候補になれるのかと思ってたところまさか婚約されたなんて……今は心からお祝いはできません。」


なっ…なっなんて素直な人なのぉぉぉ!

しかもグレイ様横にいますよ!本人の前で尊敬します!

怖いと思ってごめんなさい。こんなに素直な人は絶対素敵な人だ!!


「サラモンご令嬢は素敵な方なのですね。直接お話ししていただいてありがとうございます。」


微笑みながらそう言うとサラモンご令嬢は呆気にとられてこちらを見ている。


「なっ何故そのようになるのです?私はあなたを認めないと言ったのです。」


「はい。素直な気持ちを言ってくださりありがとうございます。きっと芯が通ってて自分に正直なサラモンご令嬢の方が婚約者に相応しいのかもしれません。ですが、私もグレイ様の婚約者に認めてもらえるように頑張りまふっ……がっ頑張ります。」


うわぁぁぁぁぁん。。。

一生懸命気持ちを伝えてたのに何故噛んでしまった私。。

もう、恥ずかしくて穴があったら入りたい。

どんだけ大声でやらかしちゃったんだろ。。

同年代の子達みんな聞き耳たててたから聞いてたよね?

もうやだぁぁぁ。。


「ぷっ。ふふふっ。ウォレットご令嬢は面白い方なのね。今度一緒にお話ししましょう。」


「えっ?いいんですか?とても嬉しいです。私……そっぽ向かれるか睨まれるかで嫌われてるみたいで……」


それは、ウォレットご令嬢に照れた人や嫉妬した人に違いない……と聞いてた周りのみんなは思ったが誰も口にはしなかった。


「サラモン令嬢、熱烈な気持ちをありがとう。でも、僕はリィが唯一無二の存在なんだ。ごめんね。」


……言葉はきっぱりと断りを入れてるのに、本人は気づいてないだろうけどそんな笑顔を向けられるとやっぱり女の子は諦められないだろうな~とグレイ様を見ながら思ってた。


そうだよねー!こんな容姿端麗な王子様なんだもんね!

例え婚約者がいても諦めない人いるよね!

……………そうだ。ヒロインもそうなんだよねきっと。。

グレイ様からなのかヒロインからなのか……二人が惹かれ合うのか……そんな未来が数年後に迫ってる。


グレイ様を好きな人っているだろうなぁと思うことはあったけど、実際見ると全然違うね……胸がぎゅっと締め付けられるね。


自分に問いたい。

グレイ様を離さないだけの何かが私にありますか?



いや無いです。

即答できます。



はっ!!そうだ!!

今から何か頑張ればよくない?

んーーーー。そうだ!心身ともに強くなればいい!

あっ、さっき嫌われてそうだったけど、ホルソンJr.いたよね~騎士の息子なら教えてもらえるかも!

何処にいるんだろ~…………あっ!傍観者の中にいた!

お願いしに行こう。


「突然申し訳ございません。最後まで聞いてくださりありがとうございます。」


サラモンご令嬢はグレイ様に向かって少し震えてるような細い声で伝えてた。

私が聞いてていいのかなぁ~と思って、少し距離をおくために後ろへ後ずさっていた…………はずが、ガシッと腕を捕まれた。


「リィ、何処にいくの?」


にっこり笑顔で……なのに少し怖いようなグレイ様。

えーと、、悪いことしてたわけではないのに何故か冷や汗が出てくる。

はっ!婚約者は側にいないといけなかったんだった。

それで怒ってるのね。ごめんなさい。


「良いことを思いついたのですが、グレイ様も一緒に来てくださいますか?」


「何を思いついたの?」


気になりますか?気になりますか?

私の素晴らしい案を。ふふふ。グレイ様もきっと誉めてくれると思います。

にまにまと心で思ってても顔には出さないようにする。


「ふふふ。それはですね~私強くなります!」


「「はっ??」」


グレイ様とサラモンご令嬢は私の言葉にビックリしてる。

そうでしょ、そうでしょう~。

素晴らしいことですもんね。


「ちょうど今日、騎士家系のホルソンご令息がいらっしゃるのでお聞きしてこようと思いまして。」


「どこからそんな発想になったのリィ。」


グレイ様が困った顔をしてはぁぁぁ~とため息をついた。

えっ?なんで?良い案だよね?!


「失礼します。お話をさせてもらってもよろしいでしょうか?」


戸惑っていると近づいてきた人影がそう言ってきた。

声の方を向くとホルソンJr.だ。

目が合い「うっ………」と言って赤らめた顔をされた。見ただけで苦しそうにされなくても、、わかってます。嫌われてることは…。。


「サムウィル・ホルソンです。聞こえてきたのですが、確かに家は騎士家系ですが僕もまだ修行の身です。教えられることは限られてますが……よかったら稽古を見学されませんか?もしかしたら学ぶこともあるかと思います。」


「えっ?よろしいのですか?是非行ってみたいです。」


微笑んで了承を伝えたらホルソンJr.は横を向き首まで真っ赤である。しかも、隣のグレイ様からただならぬどす黒い雰囲気がかもし出されてる……隣見れません。


「サムウィル提案ありがとう。せっかくなんで僕もリィと一緒に見学に行かせてもらうよ。」


にっこりと笑ってるのにどす黒い雰囲気変わりません。

グレイ様怖いです。


「私も行ってよろしいでしょうか?」


ん?サラモンご令嬢までも見学に行きたいの?

……グレイ様も行くからなのかな。。もやっとする。。

訳がわからないが、いつの間にか三人でホルソン侯爵家へ行くことになっていた。

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