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79.決意の夜会6

思わずバッと顔をあげてロペト様を見る。

なんで??ロペト様が『悪役令嬢』の呼び名を知ってるの??

知ってるってことはロペト様も転生者ってこと??


「はぁぁぁ?私はヒロインなのよ!!そこの悪役令嬢のリーゼ・ウォレットと一緒にしないでよ!」


えーーーー?!!!

私を指差しながらロペト様に鬼の形相で言うヒロインの言葉に私は目を見開いて固まる。

…………ヒロインは転生者だったのね。

転生者ならヒロインの性格知ってるはずなのに…………ヒロインのイメージが崩れてる。


「ははっ。今の表情や振る舞いがお前の言う可憐なヒロインに見えるか?それに、リーゼは悪役令嬢なんかじゃない。俺にはお前の方が悪役令嬢に見えるな。」


呆れたようにロペト様がヒロインに言うと、身体をふるふると震わせながら睨むヒロインは本当に怖かった。

ロペト様…………私を悪役令嬢じゃないと言ってくれてありがとうございます。


「「「…………悪役令嬢って??」」」


カペロ様にサムウィル様、カシリス様は私を悪役令嬢と言ったヒロインの言葉に意味がわからない表情をしている。

私もどんな説明をしたらいいのかわからず………でも、私も転生者です!何て言えず………今のヒロインには私が転生者だと言わない方がいいような気がする。

………………怖くて言えないだけなんだけど。


「気にするな。ただこいつが自分がヒロインだのリーゼを悪役令嬢だの言ってるだけだから信じる必要はない。」


いや…………………それは確かにあってるんですよ……すみません。

ロペト様の口調から転生者ではないみたい。

ヒロインが話をしてロペト様が知っている…………て感じかな。

そうだよね。私も転生者じゃなかったら、妄想の話をしてると思ってしまうだろう。

知りつつ今まで誰にも言わなかったのはロペト様はヒロインのことを変わるんじゃないかと希望を持っていたのかもしれない。

ロペト様の優しさだったんだろうけど、結局ヒロインは自分をこんな大勢の前でさらけ出してしまった……………。


私も転生者でグレイ様に聞いてもらえなかったらどうなってたのか…………グレイ様に安心をもらってなかったらどうなっていたか…………本当にヒロインの中の悪役令嬢のような振る舞いをしていたかとしれない。


「本当なんだから!!信じなくてもいいわよ。私はヒロインでグレイセド様と結ばれ幸せになるのよ!!」


周りのご令嬢にご令息のみならず親などまでもヒロインの言葉にざわつき始めた。

皇太子を名前で呼び、大声で()()()()()()()()()と言ったからざわつくのはわかる。

例え、私が悪役令嬢だったとしてもヒロインが言ったことを本当のこと(皇太子妃になる)にしなければ王家から不敬罪に問われることになるだろう。

ヒロインはわかっているのかな?


私はこれからどうなるかわからない状況に怖くなってきて、隣にいたカペロ様の洋服をギュッと掴んでしまった。

それに気づいたカペロ様は「大丈夫だよ。」と小声で呟いて微笑んでくれた。


「ヒロインは必ず結ばれるのよ。悪役令嬢は断罪されるんだから。ふふふ。」


ロペト様もカペロ様もサムウィル様もカシリス様も誰もヒロインが叫んでいるのに話そうとしない。

ヒロイーーーーーーン!!!

それ、みんなの前で言って良いんですが??

それ何も言わずにやり遂げた方がすごーい!!ってなりませんか??

……………あんなに明るい口調なのに追い込まれてるのかな。。

私がジーと見つめていると、それに気づいたヒロインが私を見てにやりと口角をあげて笑ってるが目は睨んだままで……怖い。


「あら~悪役令嬢のくせにみんなに守られていいわね。あんたがグレイセド様にベッタリでなかなかイベントも起こらないし大変だったんだから。まあ~今はもう婚約破棄されてるあんたは要済みなんだけどね。婚約破棄するってグレイセド様も長年迷惑してたんじゃない?ふふふ。これからは私がグレイセド様を幸せにするから大丈夫。私のことをようやくヒロインとして認めてくれたんだわ。」


「カヴァル・シーファ様…………。」


ヒロインの言葉に何も言葉が出てこず………ただヒロインの名前を呟いてしまった。



「そこまでだ。」



ざわつきが一瞬でシーンと静まり返った。

懐かしい声がして声の方を見るとグレイ様が立っていた。


「グレイセドさまぁ~。会いに来てくれたんですね。」


グレイ様を見つけてヒロインは甘ーーーい声で名前を呼び小走りで近寄っていく。


「近寄るな。お前には名前を呼ぶことを許してない。」


大きな声で拒絶されたヒロインは目を見開いてその場で立ち尽くした。


「どうして…………拒絶されるのですか?この私が(ヒロインが)こんなに想っているのに………。」


「ははっ。どうして…………か。自分のしたことを全くわかってないみたいだな。」


「……………どういうことですか??」


私なにも知りませんと首をかしげてグレイ様を見るヒロインは、そこだけを見ると可憐なヒロインだった。


「これより、重大発表を行う。」


ヒロインの言葉をスルーしてグレイ様は来客者に聞こえるように大声で言った。

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