73.イベント?3
「リーゼ。」
近づく私に対してカペロ様の手が私の口元を覆う。
キスを拒まれたんだ……………と思ったら目が熱くなって視界が歪んで見える。
拒まれたからの涙なのか………自分を抑えれなくて心と身体がぐちゃぐちゃで……………自分でもわからない。
「リーゼを拒んだんじゃないからな。ただ………今勢いですると後悔するぞ。素面のときにするならしてほしいんだ。俺はいつでもリーゼのこと想ってるから。ほら泣くな。」
頬にこぼれた涙を手でぬぐってくれるカペロ様はとても紳士的で熟れいた表情をしていたのでドキドキした。
身体は今だにうまく動かないがゆっくりと頷いた。
これは…………ヤバイですね。
みんながカペロ様の色気にやられるのがわかってしまいました。
私には心に決めた人がいるのに………それは会えない今も変わらずだけど………吸い込まれそう。
「リーゼ、俺の胸に顔を埋めてろ。今の顔を誰にも見せたくない。」
カペロ様は私を抱き締めたまま頭を自分の胸に引き寄せた。
ちょっ…………カペロ様いくらなんでもそんなこと言われてのこの行動はドキドキが止まらないですよ。
「今は寝れるなら寝てほしいが、身体が熱くて衝動が収まらないならゆっくりでいいから深呼吸するんだ。それで収まるわけではないが何もしないよりはいいだろう……。」
まだ衝動が止まらないためカペロ様に言われた通りゆっくり深呼吸をする。
ドキン!!ドキン!!
身体が熱くて服越しでもカペロ様の腕のなかが気持ちよくて……顔をすりすりとカペロ様に擦り付けてしまう。
「はぁ……………周りがいなかったらヤバかったな。」
そう呟いた声が聞こえてきたけど、何がヤバイのか………頭がボーとしていて考えられなかった。
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ぐしゃり
ヴィゴからの報告書を読み上げ握りつぶす。
媚薬を盛られたリィ達が異常な状態で苦しんだことやもちろんリィ個人の報告も…………目の前にいるクリスやカペロから事の経緯は聞いた。
……………カペロはリィに手を出していない。
リィを守ってくれたことはわかるが、頭ではわかってるがリィの唇が触れたり熟れいてるリィの表情を間近で見たと思うと気持ちがついていかない。
リィのすべては俺だけが知っていればいい…………。
「……………カペロありがとう、リィを守ってくれて。」
「表情と言ってることがバラバラだ。」
「はぁ…………グレイセド落ち着け。お前は本当にリィが絡むと表情が露になる。いつもの冷静沈着なお前ではなくなるな。」
「……………はぁ、すまない。カペロは守ってくれたのはわかってるんだがリィに触れたと思うと気持ちが抑えられなくなる。」
「あの後は医療班がすぐ到着して事なき終えたから何もないぞ。」
「…………………………………………。」
「疑ってるのか?」
「……………いや、事なき終えてもお前の気持ちには火がついたんじゃないのか?」
「…………………………………………。」
やはりか。
そうだろうな。もともとカペロはリィが好きだったのに媚薬で異常な状態だったからといってもリィに求められたんだ。
……………リィのことを知れば知るほど諦められないだろう。
俺がそうであるように。
「二人ともにらみ合いはやめろ。」
クリスが割ってはいるが俺も引き下がる気はない。
他のことは譲れてもリィのことだけは譲れない。
「はぁ……今やめろ。今回のことで令嬢達のなかには精神的に参っている人もいるんだ。リィも例外じゃない。」
「すまない」
「悪かった」
真剣な顔をして話すクリスを見てカペロと二人でそう呟いた。
俺もこれ以上リィと離れたくない。カヴァル・シーファはよくもこれだけ人に迷惑をかけられるな。
リィに色々としてくれたことも含めしっかりと仮は返す。
「今回の媚薬の犯人はカヴァル・シーファで間違いない。犯人にならないよう本人も飲んでいたが、教師から聞きカヴァル・シーファが会場まで運んだことを考慮して、興奮状態だった本人をリファエルが尋問して聞き出し認めた。これ以上野放しにはできない。書類が整い次第罪を償ってもらう。」
「カヴァル男爵の方はどうなんだ?」
「もうすぐ自滅するだろう。こっちも証拠は集まっている………集めようと思えばまだ集まりそうだが、リファエルにカペロとクリス………みんなが動いてくれたお陰で現段階でも十分だ。書類が整えば動くぞ。」
もう少しだ。
リィにようやく会える。
早く片付けて会わないと精神的におかしくなりそうだ。
もう、我慢の限界だ……………。




