↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
56/110

56.王宮7

はぁ………わが妹ながらここまでお花畑とは……。

よほど恥ずかしいのかストールを頭からかけて顔を隠しているが、椅子に座り頭から被さっているこの光景の方がおかしいことに気づいてないみたいだ。


「リィ、みんな気にしてないからおかしな格好はやめような。」


「……………………………………………クリスお兄様本当ですか?」


ボソッと隣のリィが答え、するりとストールを少しずらし顔半分が露になった。

涙目になってうるうるとしてアメジストの瞳は輝きを増しており、みんなを見渡しているリィは男からしたら可愛い小動物みたいだ。

…………ほら見ろ。グレイセドをはじめサムウィルにカシリスはやられてるな。

みんなリィの表情に顔を真っ赤にして固まってるじゃないか。

はぁ………わが妹ながらこの三人をここまで骨抜きにできるとは恐ろしいな。

この三人にはもうさっきのリィの妄想が頭から消し飛んで上書きされただろう。


「もう本当に大丈夫だからストールをとってお茶にしよう。」


その言葉に三人は我に返り、真っ赤な顔でお茶を飲んでいる。

面白い光景だ。


「ゴホン。ほっほら、リィの好きなお菓子とお茶を用意してたんだ。みんなで食べよう………な。」


「はい。」


にっこりと微笑んで大好きなお菓子を頬張っているリィはもうお菓子に夢中なのだろう…………というか、リィのことだから忘れようと自分に暗示をかけているにちがいない。



―――――――――――――――――――――――――――――

――――――――――――――――――――――

――――――――――――


リィが来る少し前、サムウィルとカシリスを昨日の時点で王宮に来るように伝えていた。

俺とグレイセドが真顔で殺気だっているからどんな話かは想定しているだろう。


「休みのときに悪いな。」


「何があったんですか。」


サムウィルから言われコクりと頷き、リィに起きたことを話しているとサムウィルとカシリスの顔がだんだん真顔になっていき最後は殺気だっていた。

…………この二人リィのことが好きだったよな。。隠せてないぞ。

グレイセドの前だというのに。

それだけリィのことを想ってくれてるからいいが。


「そういうわけで、明日からグレイセドがリィと共に動けない。リィを一人にするわけにはいかないからサムウィルとカシリスが一緒にいてほしいんだ。家では俺がなるべくいるようにするつもりだ。」


……………俺の話を不服そうに聞いている隣に座っているグレイセド……困ったやつだな。


「「わかりました。」」


「………グレイセド、気持ちはわかるがカヴァル・シーファをどうにかしないと(抹殺しないと)リィの安息はないだろ。」


「お前……………リィのことになると本当怖いよな。ほら、サムウィルにカシリスが固まってるじゃないか。」


「俺の妹を標的にされたんだ。容赦する必要あるか?」


鋭い目をしながら三人を見つめるとグレイセドは平気な顔をしているがサムウィルとカシリスは真っ青になっていた。


「なっ。必要ないよな。」


にっこりと笑顔で三人に同意を求めるとサムウィルとカシリスは首がとれるんじゃないかと思うくらい勢いよく頷いた。

可愛いじゃないか二人とも。


「はぁ………クリスはあまり動かせたくないな……死人が出そうだ。」


「失礼な。そんな簡単には殺さないよ。時と場合にはよるだろうけど……二人とも何かあれば必ず俺に報告するように。わかったな。」


「「はい。」」


にっこり微笑むと二人は安堵の顔をした。

この二人なら従順に動いてくれるだろう。


「そういえば、この前ある伯爵のパーティーに参加したんですがカヴァル・シーファ本人とカヴァル男爵を見かけました。確か…………王宮の財務官と話をしていてその後パーティーが終わる頃合いで財務官とカヴァル・シーファ二人で何処かに消えていってましたが……………。」


二人で消えたか。カヴァル・シーファはよほど軽い女なんだな。男爵も一緒ということは公認なのか…どっちにしても王宮の財務官とのパイプを作ろうとしている。

今の話を聞いてどうなったかはみんな想像は同じだろう。


「確か、財務官はモールトンとかいうおじさんじゃなかったかな。」


グレイセドが財務官について話し出すとグレイセドはじめみんなうわっ~と引き気味の顔になる。

想像してることはみんな一緒だな。


「何故、わざわざ王宮の財務官の立場である人物を狙ったのか…………。すでに王宮のなかでもカヴァル男爵に染まっている者もいるかもしれないな。そこは俺が調べるとしよう。こういう調べるのが上手なやつを知っている。」


「クリス、俺からも調べるようにしよう。だがあいつに頼むのか?」


「ああ。協力してもらう術はいくらでも持っているよ。」


くすりと笑うとみんなが固まってしまった。


「明日からはグレイセドにはカヴァル・シーファが寄ってくるだろう。リィには絶対に近づくなよ。」


嫌そうな顔をしたがはぁ~とため息をつき俺を見て頷きながら


「わかってるよ。早くかたをつけてやる。サムウィルにカシリス、明日からリィのことよろしく頼む。………報告も忘れずにな。」


二人とも真剣な顔で頷いた。学園でのリィは二人に任せよう。

俺は早速あいつと接触するか。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。