43.欲望3
「何を思ってるかと思えば、リィに嫉妬してもらえて嬉しいな。」
「…………私は気分よくないです。」
ぶすっとした顔をして口を尖らす。グレイ様がそんな私を見てくすりと笑い私の瞳を見つめる。
「毎日ずっと一緒にいて、リィのことばかり考えているのに酷いな~。リィにしかするつもりないし、後にも先にもリィだけだよ。それに、俺もリィしか知らないから上手いと言ってくれて嬉しいな。」
「…………本当ですか?グレイ様。」
「俺はリィと出会ってからリィ一筋だよ。生まれてから好きになった女性はリィだけだな。」
「私もグレイ様一筋です。グレイ様しか目にはいりません。」
「それにリィにだけしか触れたくない。一生リィだけでいい。」
「私もグレイ様にだけ触れられたいです。」
顔が真っ赤になってるのがわかるし、自分で大胆なことを言ってしまったが本心だ。
でも、グレイ様が嬉しそうに幸せそうに微笑んでくれてるのでそれだけで嬉しいなって思えるよ。
「不安は消えた?」
私の髪の毛を触りながらグレイ様がくすりと笑って質問してくるのでこくりと頷いた。
「ふふふ。嬉しいです。グレイ様も私が初めてなんですね~一緒です。」
「それではもう少しリィを堪能しようかな。」
そう言ってさっきとは逆に私が下になりグレイ様が私に覆い被さった。
いつも私が襲ってたから眺める景色が違うだけでこんなにドキドキするのね!
グレイ様どの角度から見てもかっこよくてたまらんです!
私寝転がっているから顔のお肉大丈夫ですかね?
………変なところを気になってしまいました。
…グレイ様?なんか雰囲気が違いませんか!?
いつもと変わらず色気が半端ないのと……なんだろ男を感じるというか……いやいつも男性なんだけどね。
男くさいのかな?なんとも言えない雰囲気を出してるからいつもよりドキドキが凄いことになってる。
「グッグレイ様……!?」
グレイ様が舌で唇をペロリと舐める仕草が色気半端ない!!
ぎゃぁぁぁ!!なになに今の!!!!!
凄くすごーーーーくエロいんですけど!!!!!
あまりにも刺激が強すぎて思わず目をそらしてしまった。
「ん?目をそらしてどうしたんだ!?」
「い…いえ、グレイ様があまりにも刺激が凄くて思わず…。」
くすりと笑ってグレイ様が私の顎に手をあてグレイ様の方に向けられる。
何も言わずに唇にちゅっちゅっとキスをされる。
いつもは頬やおでこにしてくれるが…ずっと唇にだけ。
それはそれで…………変な気分になってくる。
長くキスをしていた唇が離れたと思ったらぺろりと唇を舐められた。
ぎゃぁぁぁぁ!!!!!
なんですか!なんですか!
舌の感触が柔らかくて……………ひゃぁぁぁぁぁぁ。
瞑っていた目を見開くとグレイ様は火照ってる顔をして瞳がうるっと色気が漂っていた。
なんですかその顔はぁぁぁぁぁ!!
鼻血出しますよ、私が。
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「やっときたか。」
クリスの部屋に行くと開口一番に言われた。
「そんなに時間かかったか……リィが可愛すぎてつい。」
くすりと笑いながらクリスを見る。
「グレイセド、ずっと起きてただろ。」
「バレてたか。リィが襲ってくれるのが気持ちよくてな。」
「お前は………ほどほどにな。」
「明日来るんだってな。ようやくあれを実行するのか。」
「そうらしいな。お母様に聞いたときは早いだろうと思っていたが、今のリィを見てると悪くない時期なのかもな。」
「俺は嬉しい。やっと………だ。」
「お父様とセディオ兄さんはわかっているだろうが……納得もしてるが、溺愛してるから気持ちがついていってないだろうな。もちろん俺もだが、グレイセドだからこそ許してるんだ。」
「宰相達には悪いが許してもらうしかないな。だからお母様がわざわざ話にくるんだろう。クリスが許してくれてるだけ助かるよ。お前も溺愛してるだろリィを。」
「当たり前だろ。大切な妹だ。それにリィの安全のためだ。」
「そうだな、それが一番だ。ありがとう。」
「たまには俺の部屋になら泊まっていいぞ。王妃様も今日みたいに許可するだろ。俺は友達兼護衛みたいなものだからな。」
「それいいな。リィと一秒も離れたくないのが本音だ。」
「グレイセドは昔から変わらないな…そのまま変わるなよ。」
「クリスもな。リィも大切だがお前も大切だ。」
「お前のストレートな言い方嫌いじゃないよ。」
くすくす笑いながら話すクリスは楽しそうで、二人で明け方まで話に耽っていた。