40.ウォレット家4
ふふふ。楽しみなことがあるとデザートが美味しいです。
さすがウォレット家のシェフです…………本当に美味しい!
「ご機嫌だな~。ほら付いてるよクリーム。」
そう言って私の頬に付いてたクリームを親指で拭ってクリームを舐めたグレイ様を見て…………………色気がたまらん。
グレイ様がすると何故かエロいです!たまらんです!
最近、ゆっくり出来なくてグレイ様を堪能してないので不足してるんですグレイ様が。。
そんな時にこんなことするとは私を悶々とさせる気ですね。
グレイ様に触りたくてたまりません!
はっ!!!!!
でれてる場合ではありません。カシリス様を見ると………やっぱりこっちを見て少し悲しそうな目をしてるような気がします。
ん??サムウィル様も心なしか悲しそうな目で見てるような気もしないでもないです。サムウィル様もまさかグレイ様のことを?…………………気のせいなのかよくわからないですね。
いやいやいや!今はカシリス様の目の前でグレイ様とイチャイチャは控えないといけないですよね。
さすがに好きだとわかっている人の前で甘い雰囲気は辛いですよね。。
「グレイ様………やめてください。人前ですよ。」
ごめんなさい、初めてグレイ様に言ったから目を見開いて私を見ている。カシリス様の想いを知ってしまった以上いつもみたいにイチャイチャしずらいです。
「リィ…どうした??」
動揺してるようなグレイ様。
決して決して決してーーーーーーグレイ様が嫌いなのではありません!拒絶ではないですよー!!
「……………ごめんなさい。」
ヤバイヤバイヤバイヤバイ!!話せば話すほど拒絶したような言葉になってしまう。
カシリス様本人の目の前で言えないですよー『グレイ様のことが好きなカシリス様の前だから』なんて。。
「リィ何かあったのか?」
「グレイ様ごめんなさい。」
私の頭を撫でようとした手を避けてしまってどうしたらいいのかわからず、席を立ちクリスお兄様の後ろに隠れた。
「「「「…………………………………………………。」」」」
クリスお兄様以外が目を見開いて私を見ている。
クリスお兄様の洋服をぎゅっと握りしめ身動きがとれない。
「リィ、困ったね。。行動はわかるけど自分を苦しめることになるよ。」
「正直には言えませんもの。」
「素直に気持ちを言うのは大切だよ。リィが何に悩んでるのかそれを言わなかったらグレイセドやカシリスにサムウィルみんなわからなくて気づかないうちに傷つけてしまってるかもしれない。いいのか?それで。」
それは嫌だな。
そっか、私の何気ない態度で傷ついたりしてるのは嫌だな。
「グレイ様に皆さんすみませんでした。話をする前に確認しないと話せないのでカシリス様いいですか?」
部屋の隅っこにカシリス様と移動する。
「カシリス様に確認をとらないといけないのです。」
「何をですか?」
「実はカシリス様がグレイ様に好意を持たれていることを知りました。私がグレイ様の隣にいるのがお辛いでしょう?先程は……嫌な思いさせてごめんなさい。カシリス様の気持ちをグレイ様に伝えていただけないでしょうか?恋愛ではグレイ様をお譲りは出来ませんが、グレイ様ならきっと受け止めてくださいますわ。」
カシリス様は目を大きく見開いて固まってしまっていた。
そうでしょう………自分の気持ちを私が知ってるのですから驚かれますよね。。
「いやいやいや、あり得ないですよ!!俺はグレイセド様を友達として皇太子としての尊敬はしておりますが、恋愛対象は女性です。直ちに即刻否定させてください。」
「えっ?そうなのですか??グレイ様のこと恋愛の好きだと思ってました。とんだ勘違いをしてごめんなさい。」
あれ?でもなら何故あんなに悲しい顔をしていたのでしょう??
カシリス様と皆さんのもとへ行き、話し始めた。
「実は………私が勘違いだったみたいなのですが、カシリス様がグレイ様のことを恋愛対象として好きだと思っていたのです。なので、グレイ様の側にいると嫌かなと思い…………すみませんでした。」
グレイ様もサムウィル様も目が点になっていた。
クリスお兄様は「ブフッ。」と笑いを堪えてカシリス様は青い顔をして「恋愛対象は女性です。」と強調していた。