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39.ウォレット家3

「グレイセド様お願いがあります。リーゼ様をお守りするにあたり騎士の忠誠をさせて下さい。」


リィが来る少し前に、サムウィルがグレイセドに願い出ていた。

グレイセドはそれを聞いて考えていたんだろう。すぐには言葉を発しなかった。

リィに対して『自分が守りたい』と強く思ってることは伝わってくるが、皇太子であるグレイセドもずっと側にいられないのはわかっているんだよな。

サムウィルはリィの事を好きだが、剣の腕は誰よりも認めている。それはグレイセドだけでなく俺もサムウィルの腕は一目おいている。


「わかった。サムウィル俺はお前を認めている。リィを守る騎士はお前しかいないと思っているのは事実だ。」


だろうな。グレイセドは自分のことだけ考えるなら絶対に断っていたはずだがそんなことするような男ではない。

リィの事を一番に考える男なんだよな。

だから…俺も大事な妹をグレイセドになら託せる。


「ありがとうございます。」


サムウィルはグレイセドに頭を下げ嬉しそうに微笑んだ。

グレイセドから認めてもらって素直に嬉しいのと……………あとは好きな相手に忠誠を誓えることが嬉しいんだろう。


――――――――――――――――――――

―――――――――――


席について平静を保つけど、、、むりむりむりーーーー!

引きずってます。引きずってまます。

動揺でてます。今までの恥ずかしい出来事ベスト3に入ってますよーーーーー!!


「リーゼ様、後でお時間いただいてもよろしいでしょうか!?」


食べ終わる頃、突然サムウィル様に言われビックリしましたが、真剣な顔で話されていたので私もこくりと頷いた。

何だろう?サムウィル様がこんなこと言うなんて珍しい。


しかし………休日にこのイケメンに囲まれてご飯を食べ最高ではありませんか。

内心にやにやが止まりません。

制服ではないからかより皆さんが際立って見えます!

侍女達が騒ぐのわかりますねー!!

目の保養です!


「そうだ。リーゼ様これをどうぞ。ナージュから預かってきました。」


カシリス様が私に紙を渡してきた。

開いて見ると手紙だった。

うわぁぁぁぁぁぁぁ!女友達から初めての手紙だぁぁ!

嬉しーーーーーい。

読んでいくと……………………………ん???

ナージュ様が『今度の剣術大会一緒に応援しよう』や『休日一緒に出掛けましょう』という内容は嬉しいです。

行きましょう!是非行きましょう!!!

剣術大会があるんですね~グレイ様でるのかなぁ??

でも、この『お兄様が変なんです…………………』と言うところからがよくわからないです。

私のことも出てきますが何故でしょう??

……………………はっ!

もしかしてグレイ様を好きなことを胸に秘めて辛いのかな??

うんうんうんうん。そうだよね。

好きな人が目の前にいるのに………気持ちを伝えられない。

…………辛いですよね。

グレイ様を譲ることは出来ませんが、、同じ人を好きになったのだから何処がグレイ様について熱く語りたいですわ。


「カシリス様、ナージュ様からの手紙ありがとうございます。お返事を書いてきますので渡してくださると嬉しいですわ。カシリス様………元気を出してください。カシリス様はお優しい方です。きっと良いことがございますわ。想いは伝えるのは難しいかもしれませんが、心は自由です。私偏見はございませんわ。むしろ萌えます!!!!決して嫌みではございません、本心ですの。」


カシリス様のカップを持っていた手が止まり笑顔が固まった。

クリスお兄様は私の言葉を聞いて「ゴホッ」と珍しく噎せていた。


「ん?リーゼ様、意味がわかりませんが………。」


「あっ、無理に言わなくていいのですわ。わかっておりますから。」


にっこり笑ってわかってるよと伝える。

それ以上は本人の(グレイ様)前で言えませんものね。

言わせてはいけません。わかっているので大丈夫ですよ。


「すぐに返事を書いてきますので少し失礼しますわ。」



「「「「…………………………………………………。」」」」



「…………………おい、クリスどういうことだ?」


くすくすと笑うクリスはリィの真意を知っているはずだ。


「そうだな……………俺から言えることは何もない。わかったときリィを温かく包んでくれ。………とだけいっておこう。」


クリスは不敵な笑みを浮かべながら俺たちを見る。

いずれわかるだろうとでもいうような言い方か……リィの性格を考えると何か勘違いをしてるのかもしれないな。

楽しみにしておこう。


「お待たせしました~。カシリス様こちらをナージュ様にお渡しいただけますか?」


「お預かりします。すぐに返事いただけてナージュも喜びますよ。」


「ふふふ。よろしくお願い致します。あっ、そういえばナージュ様の手紙で知ったのですが、剣術大会があるのですか?」


「ああ、もうそんな時期なんだな。去年の優勝者はクリスだよ。」


「えーーーー!クリスお兄様優勝したんですか!知りませんでした。」


「大したことないよ。決勝で当たったのはグレイセドだったしな。」


おぉぉぉぉぉぉ!グレイ様が決勝の相手か。クリスお兄様に挑めるグレイ様さすがですね。

グレイ様今度も出るのかな………勇姿を見たい!!

剣術あまり見たことないから見たいです!

かっこいいだろうな……想像だけでたまらん。


「グレイ様今年も出ますか??」


「ああ、去年の決勝の二人は強制参加なんだよな。」


やったぁぁぁぁぁ!!

グレイ様の剣術見れます!!心の中のにやにや止まりません。

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