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29.学園祭2

「グレイ様はキングに選ばれたいですか?」


今日は朝からグレイ様と一緒に学園をまわっていて今は休憩とういうことで中庭のベンチに座っている。


………………………………………が、さっきまで座っていたのだが今はグレイ様の顔が私の膝の上にある。

そう、膝枕をしているのだ。そして中庭のベンチはいくつかあって結構人が多いのである。

毎日あんなに抱きついてるが膝枕は初めてであって……落ち着かない。

グレイ様の金色の髪の毛が光に当たってキラキラに輝いている。さらさらの髪に指を絡め……………たまらん。

誰にもグレイ様の髪の毛を触らせたくないなぁ。

この感触を知ってるのは私だけがいい。


こうやってくっついていることっていつも二人っきりの場合が多いから………………触りたい!が触れない!

グレイ様のさらさらの髪に艶々の頬……………あぁぁぁぁぁ、すりすりしたい。

あわよくば、グレイ様から頬か口…………いやキスをしてくれたらもう幸せMAXである。

触りたいけど触れない……………………頭が悶々としてきた。

グレイ様すみません、変態に今標的にされております。


「キングか、特になりたいとは思わないな。学園祭の楽しみとしてはいいが………俺はリィだけいればいいからな。」


素敵な言葉いただきました。

いやぁぁぁぁ、何で外なの!今すぐぎゅっぎゅっとしたいです!

悶々と………………心の中で葛藤です!


「リィうずうずしてるな。」


くすくす笑い私の頬を右手ですりっと触った。

ぎゃぁぁぁぁ!人がいる外で勘弁してください。

私が押さえられなくなっちゃいますから!!


しかも悶々としてるのがバレてる………。

顔に出てたのかな?

どうか変態なところが周りの人に気づかれていませんようにと思いながら周りを見ていると、少し離れたところにサムウィル様がいらっしゃる?

こっち方面を悲しそうな雰囲気で見てるように感じた。


急にグレイ様が膝枕から起き上がり私をぎゅっと抱きしめて頬にキスをした。

えっ……………急にどーしました?

グレイ様不意打ちはやめてくださーーーーい。

私がヤバイですから!!!


「グッグレイ様。今は外ですよ?」


「リィは俺のだよ。って見せときたくて。」


えっ?誰に??

周りの皆さん見てた人は見てて真っ赤な顔をして私達を微笑ましく見ている。

あわわわわわわわ!その反応は嬉しいですが気恥ずかしいでーーーーーーーす!



―――――――――――――――――――――

―――――――――――――

―――――――


おぉ~皆さん集まってますね!

投票結果発表の為ホールに集まった生徒達を見ていると毎年盛大に行われてるのがよくわかる。


グレイ様と私はどうせ選ばれないだろうと後ろの方に立つことにした。

「グレイ様は去年のこともありますし選ばれそうですけど。」

と話をしたが、「リィにだけ選ばれたい。」となんとも甘い言葉が返ってきて、ぎゃぁぁぁぁ!と心が乱れてしまった。

ふふふ。もちろん私の投票はグレイ様に一票いれました。


「では、今年のキングとプリンセスを発表します。なんと今年は多くのコメントもいただきました。読み上げながらの発表です。」


役員の方がステージに立ち読み上げる。


「去年に引き続き、キングはクリス・ウォレット令息とグレイセド・クリフォード皇太子の接戦でしたがプリンセスは圧倒的でした。」


やっぱりクリスお兄様とグレイ様が接戦だったんだ。

ふふふ。近くにいる私でさえ二人とも素晴らしいと思います。

性格も容姿も完璧ですからね。


周りはしーんと静まりかえり、発表を待つ。




「今年のキングはグレイセド・クリフォード皇太子、プリンセスはリーゼ・ウォレット令嬢に決まりました。」




わっと周りがざわめきたち一斉に私とグレイ様は注目の的となった。


えーーーーーーーーーーーーーー!

グレイ様はわかりますが、私??ですか??

まさか選ばれると思ってなくて………………えーーーーーー。


「リィ、ステージに行こうか。」


戸惑っている私をエスコートしてグレイ様は連れていってくれる。

後ろの方にいたのでステージまでの道のりが長いこと長いこと。その間のエスコート………視線がいたいです。

緊張してあっ足が縺れそうです。

私は引きこもりしてたからこんな大勢の前は慣れてないのでーーーーーーす!


壇上に上がると役員の方がコメントを発表してきた。


「グレイセド皇太子とウォレット令嬢が中庭で仲睦まじかったのが素敵でした。」


「ベンチでの膝枕姿が印象的で見ていて心が温かくなりました。」


ぎゃぁぁぁぁぁぁ!なんですか!なんですかーーーー!

見られてるとは思ってましたが、この状況だと知らない人にまで知られてしまってませんか??


「まだまだありますよ~。」


いやもういいです!やめてくださーーーーい!


「グレイセド皇太子とウォレット令嬢がお似合いすぎてずっと見とれてました。最高です。」


ぎゃぁーーーーー!恥ずかしすぎる。

コメントが羞恥プレイみたいですがぁぁぁ!


「………まだまだありますがここら辺でコメント紹介ではなく本人達にコメントをもらいましょう。グレイセド皇太子お願いします。」


「投票と素敵なコメントをありがとう。これからも温かく見守ってほしい。」


グレイ様堂々としてかっこいいです。

次は私だ!緊張どころではない。このスポットライトのステージは凄まじい。


「とっ投票ありがとうございます。グレイ様と一緒に選ばれてとても嬉しく思いまふ……ますわ。」


………………………………………………穴があったら入りたい。

大勢の皆さんの前で…………やらかした。

間違って言い直したこときづかれてないならいいけど………皆さんの温かく見守っていると言うような微笑みをされると……………………気づいてますね。

気づいてるなら何か言ってもらえた方がいいでーーす!



グレイ様は頭を撫でながら私に微笑んでくれる。

………………………皆さんの優しさが痛いほど心に染みます。

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