表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
26/110

26.歴代のキングとプリンセス

私が寝つくまでグレイ様がいてくれたと朝侍女達がにやにやしながら教えてくれた。

いやいやいや、何もないよ?

期待するようなこと無かったですよ!倒れたから心配してくれただけだから。

…………うちの侍女達は本当に何を期待してるんだか。

…………まぁ、私も期待してなかったわけじゃないけど、さすがにねー倒れちゃったしぎゅっとおでこにキスで自分を抑えましたが。


夜中遅くに帰ったのに朝迎えに来てくれたグレイ様。

眠たいだろうなぁ。。 優しさに感謝です。

馬車に乗り込むとき、遠くで侍女達がまたにやにやしてるのが見えた。

やめなさいって。

……………本当にうちの侍女達は不敬罪なんだから。


「グレイ様、夜中に帰られたと聞きました。私が寝つくまで居てくれてありがとうございます。寝不足ですよねすみません。」


「いいよ。それよりもリィが安心して眠れたならよかった。」


「グレイ様大好きです。」


ぎゅっとグレイ様に抱きついて幸せを噛みしめる。

まだ、学園に行くのは少し怖いから幸せ充電しよう。


「リィ、手をだして。」


えーーーー、グレイ様補給してたのに………。

渋々グレイ様から離れて手を出すと、手の甲にちゅっとキスをされ、続いて頬にちゅっ、おでこにちゅっ、瞼にちゅっ………………と見えてるところにキスをするグレイ様に鼻血が出そうになった!


ぎゃぁぁぁぁーーーーーー!朝から刺激が強すぎです!!

グレイ様の端麗な顔が近づいてきて、目を閉じてキスをしているのを凝視してました。

こんなもったいない………いやビックリして目を閉じれませんでした。

顎を上に向けられもしや…………と思った瞬間ちゅっと唇にキスをされた。


ふぎゃぁぁぁぁぁ。グレイ様の顔がドアップに……唇には柔らかいあの整った唇がぁぁぁ。

自分の心臓がバクンバクンいってるのがわかる。

鼻血どころか気絶しそうです。


て………………長い長いながーーーーーーい!!

この前のキスより長いですが?!

顔が真っ赤になるには十分でした。


「キスしたところ見て、リィがたくさん俺を思い出せば怖くないだろ。」


唇を離してくすりと笑ったグレイ様はとんでもないことを言いはなった。


はい、そうですね!そうですね!

もういろんなところで思い出しちゃいます!

そしてもんもんとすることでしょう。

グレイ様……わざとですかーーーーーーー!?



―――――――――――――――――――――――――

―――――――――――――――――



「リーゼ様、学園祭の催し物ってご存じですか?」


「催し物??何かあるのですか?」


「学園祭では学園の全生徒から投票でキングとプリンセスが選ばれますのよ。」


初めて見るナージュ様のうきうき顔が可愛らしくて微笑ましくなる。

ナージュ様ってこういう催し物好きなんだね~ふふふ。


「へぇ~そんな催し物があるんですか。学園祭っぽいですね。」


「ふふふ。まだまだそれだけではないですのよ!学園祭は3日間行われて、一日目に男女共々コサージュが三つ支給されそれを好きな人や異性の友達にお渡しし、二日目はキングとプリンセスの投票が一日行われその日の最後に結果発表、三日目は舞踏会形式で皆さんドレスアップするのです。」


うわぁ………………大がかりな学園祭なのね。

凄い本格的だなぁー!


「凄いですね~。ナージュ様お綺麗だから選ばれそうです。」


「あら。リーゼ様も選ばれそうですよ?」


「ナージュ様面白いこと言われますのね。私なんか気づかれず誰もいれませんわ。ふふふ。」


「本当にご自身のことになると疎いですわね。当日が楽しみだわ。因みに去年はグレイセド皇太子と接戦でクリス様がキングですのよ。」


「なんですって?クリスってうちのクリスお兄様ですか?」


「もちろんです。リーゼ様のお兄様のクリス様は人気がある方ですのよ。知らなかったのですね。」


はい、知らなかったです。

セディオお兄様もクリス様も人気はあるだろうと思っていたが………ここまでとは。

グレイ様と接戦って………やっぱりグレイ様もモテるんだ。。


「さらに言えば、歴代のキングとプリンセスにはセディオ様やリーゼ様のお母様にお父様、王妃様も選ばれておりますわ。」


えーー!家族がみんな選ばれてるの?

美形家族と思っていたが………私の考えの上をいっていた。


「知りませんでしたわ。自慢の家族で嬉しいですわ。」


本当に自慢の家族だったではないか!


この会話を聞いていたクラスの生徒達は、プリンセスも今年は接戦になるか……いや、ウォレット令嬢の独占になるのではと密かに思っていた。

そして、、同じクラスでも話しかけることすらできずずっと眺めていたウォレット令嬢に、お話しできるチャンスとして一日目のコサージュを渡したいと目論んでいた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ