22.告白
グレイ様が教室からダークなオーラを放出中です。
馬車までやっぱりお姫様抱っこでした。
恥ずかしいよりもグレイ様の様子が気になって抱っこされたままグレイ様の顔をジーと眺めてたらいつの間にか馬車の中にはいってた。
馬車の中でも私を下ろさずずっとお姫様抱っこ状態なんですよー。
外と馬車の中の二人だけの空間は違います!
ああっ焦ってます!グレイ様の匂いを嗅ぎたくなる。。
二人っきりと思うと私ヤバイ。。変態になる。
今日の出来事を話してると、グレイ様がもっと不機嫌になってしまった。
「グレイ様?嫌なことがあるなら言ってください。」
「………はぁ。俺はリィが心配でたまらないな。。」
「すみません。そんなに心配させてしまって。でも………今日は痛い思いしましたが、グレイ様とたくさん一緒にいれて嬉しかったです。」
グレイ様の瞳を見つめて伝え、首に腕を巻き付けてグレイ様大好きと気持ちを込めてぎゅーーーーーと抱きついて頬ずりをする。
「あぁ、本当にリィは可愛すぎる。」
そう呟いて私をぎゅっと抱き締めてくれた。
何か不安なのかな??この数年毎日一緒にいてグレイ様が不機嫌なときは不安なのかな~と思うときがある。
私がグレイ様にできることってなんだろ。
いつも毎日私を安心させてくれるグレイ様。
私の言葉で安心させてあげたい。
忙しくても私のために毎日会いに来てくれたグレイ様。
おかげで安心して数年間暮らせた。
はっ!そういえばヒロインって学園に入学したんだよね?
教室にいなかったから別のクラスなんだろうけど……見なかったなぁ。
…………グレイ様は見たのかな。
…………気になる。気になってしまう。
「グレイ様……………………………ヒロインと会いましたか?」
こんな甘いあまーい時間に聞くことではないのだろうけれど、気になって抱き締めあったまま聞いてしまった。
でもよかったのかもしれない………どんな顔をしてるか怖くて見れない。
もし、会ったと聞いて恋する顔をしていたら息ができなくなりそう。
「会ってないよ。」
「……………そうですか。」
今日が会わなかったとしても明日にはイベントがあるのかもしれない。
私このままでいいの?
グレイ様に何も自分の気持ちを伝えてない。
イベントが始まってグレイ様に何か気持ちの変化があったときに後悔する。
もう、うだうだ考えるのはやめよう。
私の気持ちだけでも伝えていたい。
毎日会いに来てくれて安心させてくれたグレイ様の優しさで心が温かくなったから感謝も伝えたい。
グレイ様から体を離して瞳をまっすぐに見つめた。
「私グレイ様のこと大好きです。私のために毎日会いに来てくれて本当にありがとうございます。グレイ様といると幸せです。」
数年前告白しようとしたときはあんなに言えなかったのに………すんなりと言えた自分に驚いたが、真っ赤な顔がふにゃりとなっているのがわかるがいい。
幸せです!!と伝えたいからいいのだ。
グレイ様は目を見開いて面喰らった顔をしてたがすぐにとろけそうな甘い顔をして微笑んだ。
ぎゃーーーー。ヤバイです!今までで一番の破壊力です!
なんなんですか!なんなんですか!
グレイ様……イケメン過ぎます。どこまで成長するんですかー!
毎度たまりませーーーーーん!
「リィから初めて聞いた。」
「ずっと言えず……すみません。自分に自信がなくて言えませんでしたが、小さな頃からずっと好きでした。」
「リィから想われて幸せだな。」
グレイ様の両手で頬が包まれ、かっこいい顔が近づいてきたから心の中でいただきました!と拝んでいたら、止まることなく私の唇にグレイ様の唇が重なった。
………………………………………………………………………え?
えぇぇぇぇーーーーーーーーーーーー!!
キッキスしちゃっいましたぁぁぁぁ!
唇が離れて自分の唇を手で押さえてしまう。
「リィから好きと言われて抑えられなくて…俺も好きだよ。」
グレイ様がキラキラして頭がくらくらします。
グレイ様のあの綺麗に整った唇が私の唇に…………………
ぎゃーーーーーーーーーー。
「い…………いただきました。最高です。」
あぁぁぁぁぁ、何を言ってるんだー!
動揺して心の声が漏れてしまってる…………最悪だ。
ファーストキスで親父みたいな感想を言う女の子ってどうよ。
私終わってる………女終わってる………。
「リィ最高だね。俺もいただきました。」
クスクス笑ってとろけるようなあまーい顔になり、私の唇を親指でなぞった。
ぎゃぁぁぁぁぁ。なんてことでしょう!
グレイ様の色気が半端ないです!
なんなんですか!女の私よりも色気あるんじゃないですか!?
私を見る目がいつもよりとろけてまふ!ます!
そんな目で見られて平静ではいられませーん。
「ねぇ、もう一度言ってくれる?」
エメラルドの瞳をキラキラして言ってくるから、吸い込まれていく……………こっちは理性が飛びそうです。
いや、、そんなに見ないで。あんまり見られると緊張するから……………。
「だっだいすきどぇす。」
…………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………恥ずかしくてもう消えたいです。