18.色気
ふぎゃぁぁぁぁぁ!!!!!
なんですかなんですか、なんですかーーーーー!
めっちゃ色気半端ないんですが!!
思ってました!最近思ってたのは気のせいじゃなかったです!
成長されて色気が溢れだしてまふ!!ます!!
興奮してます!!
もうあれですね!存在だけで色気を感じます。
そうなのだ。
成長されたグレイ様は天使の笑顔も健在だが、かっこよさにプラス色気まで加わってしまった。
はぁぁぁぁ……学園でも色気を振り撒いてるんですか??
心配です。ぜっっっったいに女の子たちが近くにいますよね!
「もちろんです。私もグレイ様に見てもらいたいから用意してましたぁ。着替えてきますね~ふふふ。」
グレイ様に見せる機会ができてよかった。
家族以外ではやっぱり一番に見てほしいから。
んーーーーーーー学園で女性の制服見慣れてるだろうから、反応薄かったらショックだ。
侍女達の早いこと早いこと。
私がわかるくらい燃えてます……燃えてて怖い。
いやいや、制服をただ着るだけだからね!!
着替えてドアからの顔だけ覗いてみるとグレイ様はソファに座って待っている。
はぁぁぁぁ。どんな背景でも絵になるなぁ………たまらん。
………グレイ様のことになると変態になることは私もさすがに自覚がある。
いずれ私が襲っちゃいそうだ。
グレイ様がくすりと笑ってる………たまらん。
「リィ、入っておいでよ。」
笑って座ったまま両手を広げてるグレイ様を見て、たまらん抱きついたい衝動にかられ、早足でグレイ様の前まで行く。
「グレイ様は学園で女性の制服は見慣れてると思いますが……どうですか?」
「……………………っ。」
グレイ様の頬が赤みを帯びていくが言葉が返ってこない。
「グレイ様??この制服ぴったり系ですがシンプルなワンピースで可愛いですね。」
目の前でくるんと回りながら話してたらグレイ様が右手で顔半分を覆っている。
「誰よりも制服似合ってるよ。」
「うわぁ、本当ですか?グレイ様から言われたらすごく嬉しい。ふふふ。」
嬉しいなぁ。嬉しくてついくるくる回ったりぴょんぴょんとその場で跳ねてグレイ様に抱きついた。
子供みたいだと思われちゃうかも……嬉しいからついしちゃった。
グレイ様も私を見てクスクス笑ってる。
「リィは本当可愛いね。……リィが着ると余計に目立つな。」
「えっ何?私、変なんですか??グレイ様は学園に行ってらっしゃるので女性の制服は見慣れてるんじゃないですか?」
言ってて悲しくなってきた。。
認めよう!自分で何度も思ってしまうのは気にしてるからだ。
グレイ様の周りには女の子が沢山いるだろうから。。
サラモンご令嬢もモテると言ってたし。
「ん?ああ、ほとんど周りは男だからリィが気にするようなことないよ。」
「えっ………私の考えてたこと読めるんですか?」
「読めないけど、リィは分かりやすいからな。」
「分かりやすい…。」
「そこが可愛いところなんだけど、他の人に見せたくないな。」
グレイ様がぎゅっと抱きしめてくれたので目を閉じて胸元に顔を埋めた。
ぎゅってしてくれて、グレイ様とくっつくと安心する。
まだ私を好きでいてくれてるんだってわかるから。
これから学園でヒロインと出会ったらこの幸せな時間がなくなるかもしれない。。
グレイ様の匂いと体温を覚えておこう!
「ふふふ。私、引きこもってましたので皆さんの前ではきっと暗い令嬢と思われてると思いますよ。こんな私誰も気に止めませんよ。」
「……………リィは自分をわかってないな。心配なのは俺の方だ。」
何の心配?心配なら私は負けてないですよー!
「……私の方が毎日心配してます。それに……学園に入学したら………。」
ヒロインが入学してくるから。。とは口にできなかった。
私の意気地無し。。
グレイ様を感じていたくてぎゅっぎゅっと抱きついた。
私の頭を撫ででくれるグレイ様の手が優しくてそれだけで不安が消えていく。
「学年が違うから不安だよね?少しでも一緒にいれるように学園に入学したら一緒に登下校しよう。」
「えっ?いいのですか?嬉しいですがグレイ様の時間を私が沢山独占しちゃいますから………。」
「リィになら独占されたいよ。離れると不安に思うからなリィは。」
はぁぁぁぁ。私って単純だ!
グレイ様が私のことを考えて一緒にいようと言ってくれるだけで嬉しくて嬉しくて。
「グレイ様、ありがとうございます。嬉しいです。今よりもグレイ様と会えると思うと学園生活が楽しみになりました。」
頭を撫でてた手を止め、私の頬にすりっと触れたから私は顔を上に向けるとグレイ様が真剣な顔で私を見つめた。
「学園ではリィが思ってるより危険がいっぱいなんだ。だから、俺から離れないようにね。学園内でも手を繋ぐか腕にくっついてないとだめだよ。」
えーー!!学園って危険がいっぱいなの!?
みんな大変な思いをして学園生活してたんだ。
怖い怖い…………………。
「学園って危険なところなんですね!知りませんでした………怖いです。なるべくグレイ様から離れないようにします。」
エメラルドの瞳で見つめられると、綺麗で吸い込まれていく。
ヤバイ……顔がふにゃふにゃになってるのがわかる。
「俺以外の前でその顔出さないように!!」
もちろん、わかってます。
私の笑顔は変な顔だからですね~!
「はい、気を付けますね!グレイ様は優しいです。」
私の変顔を好きというグレイ様は優しくて仏のような人だよねー。
………小説の悪役令嬢もこんな気持ちだったのかな。。
私はもう…………………どんなことがあっても、たとえ小説のようにヒロインと恋に落ちたとしてもグレイ様が大好きで、この気持ちはなかったことにはできないです。