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14.デート

なん…………なんてこった。

私がグレイ様を大好きで離れられない?

…………いや、はい。もう好きですね。大好きですね。

他のご令嬢に嫉妬してましたもんね。大好きです。

ですがですが、グレイ様にも伝えてないのに国中に先に伝わるってなんでだーーーー!!

自業自得か。あれか。

私の変態行為をご丁寧にオブラートに包んでくれてるのはありがたいが。。

この噂って、あのお茶会だよね?知らなかったとはいえ数日たってるんですけど。

あれからグレイ様は時間を見つけて毎日会いに来てくれる。

なのに、なのに、何も知らなかった。。

これは一刻も早く会ったときにこっ告白をしなければ。

グレイ様は私に気持ちを伝えてくれてるのに私は何も言ってない。

きちんと知っててほしいから、告白する!!



ふふふっ。ちょうど今日はグレイ様とお昼から森の湖へピクニックデートなのです。

初デートだぁぁ!グレイ様とお出掛け初めてだから嬉しいなぁ~。


なんでかお茶会終わった後、グレイ様からお出掛けの時のドレスや軽装のワンピース、寝るときの服までも送られてきた。

淡いグリーンだったり、エメラルドのように光沢のあるものだったり、濃いグリーンだったり……様々だが何故か全部緑色。

グレイ様の瞳の色だから綺麗で嬉しいけど、この勢いだといつか下着も送られてきそうな気がしないでもないが……今は何も考えないでおこう。

送られてきた物には「毎日着てね」とメッセージが毎度添えられてて、最近……毎日私はグリーン系統の色味を着ている。

なんか……恥ずかしいんだよね。グレイ様に包まれてるようで……毎日なんか落ちつかないーー。


お父様とお兄様は送られてきたものを見てなんとも言えない顔をしてたが、お母様はふふふっと笑って機嫌がよかった。


侍女達は「さすがリーゼお嬢様です。普段見れないものを(王子様の執着)間近で見れて幸せです。」と訳がわからないことを言われた。

なにを?と突っ込みたかったが、にやにやと笑ってる侍女達はスルーしよう。


今日は軽装でと言われたので、裾に金の花が散りばめてあるグリーンのワンピースにした。

もちろん、グレイ様から送られてきたものである。



「とっても似合ってるよ。リィはグリーンがよく似合うね。」


私の姿を見たグレイ様が笑顔で言ってくれた。


「私もこのワンピース好きで気に入ってます。素敵なものをありがとうございます。」


「気に入ってくれて嬉しいよ。話は馬車の中でしよう。」


私をエスコートして馬車に乗り込んだ。

お見送りしてくれた侍女達はにやにや顔が隠せてない。

いやいや。王子様の前だからね。不敬罪にならないだけすごいよ、うちの侍女達は…毎日来てるからってグレイ様に慣れすぎだから。


馬車に乗ると今では定位置になったグレイ様の隣に座る。

外には護衛の騎士がいるが、馬車は二人だけの空間。


「グレイ様、今日も会いに来ていただいてありがとうございます。いつも会えて嬉しいです。」


隣に座っているグレイ様の手を握って頬にちゅっとキスをした。

毎日してることなだけに初めての時よりは慣れたけど……冷静さを保ってるが心のなかはまだバクバクだからね。

グレイ様も私の頬にちゅっとキスをして、とろける甘いあまーい笑顔を私に向けた。


ほんと………その顔はやめてください。慣れないし心臓に悪いです。

馬車では人目を気にせずグレイ様にくっつけるから最高だ!

目的地なんていいから馬車の中でずーとでもいいんだけどねー。

……………やめよう。思考が変態化してる気がする。

グレイ様はいつも涼しい顔してるからそんなこと微塵も考えてないんだろうな~。

はぁぁぁぁ。毎日見てもグレイ様の顔はかっこいい。


「リィ、ヨダレ出てるよ。」



………………………消えてしまいたい。

好きな人にヨダレを指摘されるなんて。。絶対に変な顔もしてた自信がある!!

もう、女として終わってる。

なんでグレイ様はクスクス笑ってるだけなんだろ。

好きと言ってる女の変顔にヨダレ姿なんて……嫌だよね。笑えない。笑えなーい!!

言葉にするとますます女としてヤバイ。


至近距離でヨダレ垂らして自分を見てる女なんてヤバすぎる。

………………ド変態だ。。



「あっ、着いたよ。湖まで歩こう。」


「…………ふぁい。」


考えすぎて情けない声を出してしまった。

何事もなくグレイ様はエスコートしてくれてるから、わざと聞こえないようにしてくれてるんだろう。

グレイ様……心に染みます!



湖まで行くと、今日は天気がよくて湖の水が光でキラキラ光ってて眩しいくらいに綺麗。


「うわぁ。素敵です、素敵です。キラキラしてて綺麗。グレイ様の髪の毛も煌めいてて同じくらい素敵です。」


「ふふ。そんなに喜んでもらえてよかった。今日は軽食を作らせたからシートの上で食事しよう。」


いつの間にか準備されていてさすが王宮の侍女たちだ。

二人で並んで座って景色を見ながら軽食をいただく。


「ふふふ。グレイ様って中身も素敵ですね~。こんな演出してくださってドキドキしちゃいま…………………。」


ん?

ドキドキするって………………………………………はっ!!

告白を忘れてた!!

朝あれほどきちんと伝えようと思ってたじゃないか!

なんてことだ。。

グレイ様に会って変態なところを見せてただけじゃない。

ちゃんと伝えたい!聞いてほしい!

しかも、現状めっちゃいいシチュエーションじゃないですか。

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