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107.お泊まり会7

「それで、ナージュ様。いつから好きだったのですか?」


「直球ですわね。………気付いたときには好きでしたわ。きっかけはサムウィル様が寂しそうにされていたのでお声を掛けたときですわ。」


「寂しそう?何か悲しいことがあったのでしょうか。。」


いつもお側で守ってもらっているときは笑顔が耐えない方なのに……余程のことがあったのでしょうか。


「……………まぁ、色々と(リーゼ様のこと)あったんでしょうね。それから見かける度にお声掛けをしていると寂しそうな顔から最後は笑顔になってくれて嬉しかったのです。サムウィル様を見るたびにあの笑顔が忘れられなくて…………てニヤニヤしないでくださいリーゼ様。」


頬を赤くしながら少しいじけるように私に言ったナージュ様が可愛くて可愛くて………。


「すみません、ナージュ様。とても恋する乙女の表情で話されてたから私まで幸せになっちゃってとても嬉しいです。」


「本当……憎めない人ね。」


「想いを伝えないのですか?」


「伝えたいですわ。でもサムウィル様には想い人が………。」


「えっ?そうなのですか?サムウィル様はその方と結ばれそうなのでしょうか。。」


知らなかった。そんな心に秘めていた方がいるなんて全然気づかなかったな。

私が驚くとナージュ様が呆れた目で私を見てきた。

何故そのような目で私を見るんですか?


「いえ、私の勘が正しければ……というか当たりでしょうけど叶わぬ恋ですわ。」


「えっ!?叶わぬ恋を秘めていたのですね………いつも笑顔で対応してくれるのでわかりませんでした。」


「………リーゼ様はわからないでしょうね。それでも私はサムウィル様を好きですよ。私が忘れさせてあげたいくらいですわ。」


「きゃぁぁ!!さすがナージュ様です。昔から変わってませんとても素敵なところです。好きです~ナージュ様のそういうところが。ナージュ様の恋が叶うよう応援してますね。」


ぎゅーーと抱きついた。

そう、小さい頃グレイ様に想いを伝えられた時もはっきりと言っていたのでそんなナージュ様の強さは好きで芯があって素敵だなって思ってました!!


「リーゼ様がリーゼ様でよかったですわ。ふふ。」


あれから皆さんが来られて、男性陣は向こうのテーブルで話してますから、こっちはナージュ様とウキウキ女子会です。

ヒソヒソと先程聞きたかったナージュ様の恋話をしててめちゃくちゃ楽しいです。


「ずっと聞きたかったのですがリーゼ様はカペロ様のことをどう思ってますの?」


ゴホッ


ちょうど飲み物を飲んでたところにこの話をされて危うく吹き出しそうになりました。


「んんっ。実はここだけの話ですが、カペロ様は私の初恋の人なのです。」


「初恋!?」


「はい。最近気づきました。昔クリスお兄様の友達がうちに遊びにこられてるときの……本当に小さい頃の話ですが、私には王子様に見えていたのです。」


「確かにカペロ様もクリス様も皆様王子様と言われたら納得ですわね。グレイセド様は知ってますの?」


「えっ!?話してませんよ~。グレイ様と会う前の話ですから話す機会もないですし。」


「…………この事はグレイセド様には内密にしていたがよろしいかと思いますわ。」


「初恋はいつだ!?なんて聞かれない限り自分で初恋の話できないですよ。ふふ。」


「…………恐ろしいことになりそうだわ。」


「えっ!?どういう意味ですか?」


「…………………とにかく、もし話すならしっかりと自分の気持ちを伝えてからにしてくださいね!!でないと周りの方にも影響がありそうですわ!!」


ナージュ様のいってることがよくわからず首をかしげながら「わかりました。」と答えたがナージュ様は浮かない顔をされて「恐ろしいですわ。」と呟いていた。

いや、恐ろしいとしか言わないナージュ様の言葉の方が得たいの知れない気がして怖いですわ。

私の初恋はそんなに何か恐ろしいことを招くのですか!?


「はい。このジュース飲んで二人で落ち着きましょう。」


今持ってきたドリンクを差し出しナージュ様に手渡し私も喉乾いていたので一緒にゴクゴクと飲んだ瞬間二人で目を見開いてお互いを見合った。


「ナッナッナッナージュ様……………。」


「…………リーゼ様これって……………………お酒ですわね。」


ですよね。ですよね。

お酒を飲める年ではありますが、私はまだ飲んだことがありませんでした。こんな味なのですね。


「間違って持ってきてしまいました。ナージュ様ごめんなさい。」


「大丈夫ですわ。せっかくなので一杯だけいただきましょうか。」


二人で話ながら飲み進めていくと、身体がなんだかふわふわしてきたなぁと思ってると突然ナージュ様が立ち上がり歩きだしました。


「ナージュ様??どうしましたか?」


「…………………。」


何も答えず男性陣の方に歩いていくナージュ様を止めようとしたけど、立った瞬間フラついてふわふわした身体を必死に動かしながらナージュ様を追いかけた。


テーブルで話してるグレイ様にクリスお兄様、カペロ様にカシリス様、そしてサムウィル様は突然近づいてきたナージュ様にビックリしている。


「ナージュどうしたんだ?」


カシリス様が問いかけたが返事をしないナージュ様。

普段こんなことはまずないことを知ってるだけにこれはヤバイ………ヤバイです!!

ナージュ様完全に酔ってますわね!!


ヤバイ、何するかわからなくて怖いです!!

と思ってるとナージュ様が驚愕の行動に出た。

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