#6.0 純粋で残虐
しもつかれ 知っていますか?
俺は知りませんでした。
本日、知る機会がありまして、本文に出しました。
お気分を害された、しもつかれ が有名な県の方。申し訳ございません┏●
お楽しみ下さい┏●
「田舎の給食は食えねぇってか?バカにするのもいい加減にするさ!」
「こんなの食べた事無いし、それにお腹一杯なんだよ!」
俺は父の仕事の都合で引っ越した。
引越し先の中学で、初めは上手く行っていた。
だけど給食でソレが出た時、余りの驚きに箸が出せなかった。
「腹一杯な訳無いさ!しもつかれ食べるんさ!」
「だから・・・食べねぇって言ってんだろうが!」
この1件があってから、クラスどころか学校全体で浮くようになった。
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「懲りずに学校来たんさね〜?都会もんは、さっさと帰れ!」
「俺だって好きでこんな所来たんじゃねぇんだよ!」
「何だと!こんの・・・都会もんが!!」
お互い鼻血を出した喧嘩だった。
父と母には俺が悪いと言われ、こっぴどく叱られた。
相手方の両親は、この子が全部悪いと言い謝ってきたが、本人は居なかった。
俺は次第に学校に行っても、保健室でサボるようになった。
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「いらっしゃい。今日も終わるまで、ここにいるんさ?」
「はい。どうせ教室に行っても、つまんないんで。」
「そっかぁ・・・もしかして、イジメられてるんさ?」
「そんな事は無いです。」
俺はカッコ悪くて言えなかった。
教室に行くと、俺の机には心無い言葉が。
イスには接着剤が付いている事もしばしば・・・
休み時間には、からかいながら殴られる。
俺が耐えれば良いんだ・・・
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ある日、家に帰ると父と母に呼ばれた。
「父さん、帰り早いね。どうしたのこんな時間に?」
「そんな事より、早く座りなさい。」
俯いている母と、腕を組んでいる父。
只事では無いと思った俺は、サッとイスに座った。
「実は今日、学校から連絡があったらしくてな。お前、学校で何してる?」
「2〜3時間目くらいから、保健室に居るけど・・・」
俺は正直に学校であった事を話した。
家にまで連絡が行っているとゆう事は、イジメは学校側に知られていると思ったからだ。
だが、父の言葉に耳を疑った。
「そんな嘘言うな!お前、学校でタバコを吸ったり、ガラスを割っているらしいじゃないか!」
「そんな事、やった覚えは、」
「とぼけるな!お前が吸ってる所を見たって生徒が居るんだぞ!」
ありえない・・・俺は保健室で下校まで過ごしている。
そんな事する暇なんて、あるわけが無い・・・
「学校側は、警察には言わないと言ってくれたが、弁償代はこちらで出さ無いとダメだ・・・こんな風に育てた覚えは無いぞ!」
「だから、やってないって言ってるだろ?証拠も無いのに息子を疑うのかよ!」
「見たって生徒が居るんだ!お前しか居ないだろ!」
「もういい!だからこんな所、嫌だったんだ!」
俺は何も持たずに家を出た。
走って走って当たりは暗くなった。
星が出ている頃だから、お腹も空く。
ふと、通りの先を見ると、淡く光るライトに照らされた飲食店らしき店を見つけた。




