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拝み屋NIGHT・Curtain  作者: SHELLY・BOSS
10/20

#5.5 食べ物の恨みは死をもって

ご飯を目の前に置いて、首を伸ばした所で殺す。

犬神の作り方です。

くれぐれも真似しないように・・・


お楽しみ下さい┏●

「どうだイエロー。仕事の内容は覚えたか?」


「うん♪分からない所は無かったよ♪」


「上出来だ。そろそろ客が来る。ちゃんと準備していろよ。ブルーと違って。」


「ブルーお姉ちゃん?ちゃんと座ってるよ?」


「座りながら寝ている。見習うなよ?」


「は〜い♪あっ!お客さん来たみたいだよ♪」


俺は階段を降りながら襟元を正した。


*********************


「いらっしゃいませ。ようこそNIGHT・Curtainへ。」


「あぁ。えっと此処ってどんな店なんだ?」


「ご説明致しますので、どうぞお掛けになって下さい。」


今回も死霊か・・・

見た感じ、若いな。


「当店のご説明に入る前に確認がございます。お客様は、ご自身が死んだ事にお気付きでございますか?」


「あぁ。母親が俺を殺したっぽいぜ・・・」


「さようでございますか・・・では、当店のご説明を。当店では、お客様の怨みを晴らします。誰かを殺したい。復讐したい等々・・・多岐にわたっております。」


「怨みを晴らすのか・・・それじゃあよ。俺の母親を殺しちゃくれねぇか?」


「承知しました。では、お客様のご年齢をお伺い致します。」


「中2の15歳だ。」


「15歳ですか・・・担当の者を呼んできますので、少々お待ち下さい。それと・・・人を呪わば穴二つ。お客様の怨みを晴らす為、お客様にも協力をお願い申し上げます。」


「協力って何をすれば良いんだよ?」


「それは、担当の者が説明しますので・・・」


*********************


イエローを呼んで、階段の上で話をする。


「今回が初仕事だ。出来そうか?」


「もちろん♪あのお兄ちゃんをお札にすれば良いんだよね?」


「あぁ。頼んだぞ。」


「うん♪僕に任せて♪」


*********************


「こんばんわ〜♪僕が担当のイエローだよ♪よろしくね、お兄ちゃん♪」


「なんだ?ガキじゃねぇか。」


「まぁまぁ・・・見た目はガキでも、お兄ちゃんより少し長く存在出来るんだよ・・・」


「どういう意味だ?喧嘩売ってんのか!」


「黙れよ・・・僕に逆らうな犬風情が。」


あ〜あ。勢いで、気絶されちゃった♪

まぁ、いっか♪どうせ妖にして札に入れるんだから・・・

えっと〜確か心臓を取って、潰して出た血をお札にかけるんだったよね♪

えいっ!・・・人間の血ってドロドロして気持ち悪い。早くお菓子食べたいから、サッと終わらせよっと♪


*********************


あった!

ここがお兄ちゃんの家だね♪

さてと・・・お札に僕の血を垂らしてっと・・・

出た出た♪じゃあ、お兄ちゃん、しっかりとお母さんを殺してきてね♪


*********************


「ただいま〜。父さん、母さん、居る?」


「おかえり。1週間も何処に居たんだ?心配したんだぞ?」


「ごめん父さん。母さんは?」


「リビングに居たけど・・・怒ってるのかな?」


「まぁいいや。母さんと話してくる。」


母はリビングで震えていた。

そりゃそうだ。

自分で殺した息子が帰ってきたんだからなぁ。


「ただいま。気分はどうだ?怖いか?」


「な、なんで、アンタが・・・」


「戻って来たんだよ。テメェを殺しにな!」


殺意を露にすると、首だけで飛んで母の腕を噛みちぎった。

何となく分かる。

俺の首は人間の物じゃない。


「ば、バケモノ!」


「テメェに殺された怨みを晴らす!」

ついでだから、父さんも殺しとくか。


*********************


「お疲れ様、お兄ちゃん♪早くお札に戻ってね♪」


僕が言うと、お兄ちゃんの体と首は、お札に吸い込まれた。


「次は、このカス達だね♪」


汚い肉の塊から少しだけ血をお札に吸わせて、僕はその場を去る前に一言だけ呟いた。


「怨み恨んで蜜の味♪・・・自らの行いを知り我が糧となれ♪」


*********************


「良くやったイエロー。札を。」


「はい、お札♪僕、お菓子食べてくるね♪」


初仕事で犬噛みか・・・

まぁまぁだな。

こんな妖まで出るとは、面白くなってきたな・・・

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