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第558話 神様の世直し 3

 湖の底に存在した神殿。

入口には鍵は無く、罠も無し。

だが前回の遺跡と違い、人の気配がする。

探査魔法には反応が無い。神々からの捜索に引っ掛からないように対策をしてるからだろうか。


「此処からはより慎重に進むよ。いつものようにゴーレムに先行させて―――」


「お待ちください、ジュン様。そろそろ説明して頂けませんか」


「此処一体何なんだ?ジュン様達は此処に何があるのかは知らなかったみたいだが、何かがあるのは確信してるみたいだった。一体何を隠してる?」


「それにこの場所…あの島にあった遺跡とよく似てます。あの場所と何か関わりがあるのでは?」


「それは…」


 どうするか…事は世界の存亡に関わる事。

ノエラ達も決して無関係では無い。でも神様に頼まれた云々は信じてもらえたとしても、女神エロースが世界を改変しようとしてるとかは信じて貰えるだろうか?


「お兄ちゃん、私に説明させて」


「ユウ?でも…」


「大丈夫。それに此処を見つけた事、報告しなきゃだし。時間にどれだけ余裕があるか解らないから、一旦帰る余裕も無いし」


「解った…任せるよ」


 ユウなら言わなくても、言うべき事と伏せておくべき事がわかってるだろう。

此処から先は、今までで最も危険な戦いが待ってるかもしれないんだし。

皆を巻き込む以上、可能な限り説明するべきだろう。

それに確かに皆の前で神様と通信する必要がある、か。


「先ず…クリステアの言う通り、此処は前回の遺跡で悪趣味な研究をしてた神が作った神殿で間違い無いわ。そして恐らく…ううん、間違い無く此処にその神が居る。そしてその神は私達の敵よ」


「て、敵?神様がですか?」


「そう言えば、以前言ってましたね。あの神様は世界の敵だと。どういう事何ですか?」


「確かに、此処に居るという神様は何やらジュン様に干渉して来たようですが…」


「それはね、あの神様の目的は世界を変える事らしいの。それに成功すれば世界から不幸が消えるらしいわ」


「不幸が消える?よく分かんないけど…良い事なんじゃないの?」


「でもね、アイシス。失敗したら世界が滅びるそうよ。実際、別の世界を一度滅ぼしたんだってさ、その神様は」


「え…」


 ユウの話し方はあくまで伝聞方式だ。

つまりはその滅んだ世界がボク達が前世で暮らしてた世界だとは説明しないつもりだが、神様に頼まれたのは説明するのか。


「今回はどうなるか分からない。成功したとしても世界がどうなるのかわかったもんじゃないし、失敗したら私達も、私達の大事な人達も死ぬ。それは何としても止めなきゃならない。だから――」


「お待ちを、ユウ殿。先程からのユウ殿の口振りですと、誰かから聞いた話のようですが、一体誰から聞いたのです?」


「それはーー」


『わしじゃよ。女神フレイヤがジュン、ユウ、アイの三人に頼んだのじゃ。アヤツ…エロースを探して欲しいとな』


「え?と、突然、誰ですぅ?」


「この感じ…神様の声?」


「私には何も聞こえんが…」


「私も聞こません…」


「あたしもー」


「僕には聞こえたよ。女神フレイヤ様だって言ってるけど…」


 そう言えば神様の声が聞けるのは聞く力を持った人だけって話だったか。

この場ではバルトハルトさんとシャンタルさん。エミリエンヌさんも聞こえ無いみたいだ。

あれ?でもエロースの声は海底国家ムーにすら届いていたみたいだけど…


『全員には聞こえて無いようじゃが続けるぞ。この世界の何処かに居るあのバカ…エロースを探すようにジュン達に頼んだのはわしじゃ。神託と言ってもいいがの』


「それは…いつ頃の話でしょうか?」


『十年くらい前じゃ。ジュン達がまだ幼子の頃じゃの』


 本当は産まれる前からなのだが…どうやらフレイヤ様も全てを話すつもりは無く、ボク達が前世の記憶を持ってるのは黙っていてくれるようだ。


「そんな前から……どうして私達に話して頂けなかったのですか!」


「ノエラの言う通りだぜ。話してくれればオレ達だって…」


「…それは…」


『わしが黙っているように言ったのじゃ。エロースがそちらの世界に居ると確定したのは最近じゃし、神様と会話が出来ると知られれば厄介な事になる。それは解るじゃろう?』


「ですが…でも…」


 バカ神を取り逃がした責任を感じてか、自分が泥を被る形で話を進めるつもりらしい。正直、助かる。


「そういう事なんだ。黙っていてごめん。それから巻き込んだ事も。だけど―――」


「巻き込んだ事は謝る事は無いよ、ジュン。だってその神様を何とかしないと世界が滅びるかもしれないんだよね?」


「ん。だったら私達にとっても他人事じゃない」


「私達はジュン様の家臣。ならばジュン様の御命令に従うのみです」


「あたしはご主人様の味方だよ!」


「私には神様の声は聞こえませんでしたが…推測するにジュン様達はとても重い使命を背負わされていたのでしょう?その重責を考えれば責める事なんて出来ません」


「ですよねー。むしろフレイヤ様は何でジュン様達を選んだんですかー?十年も前ならジュン様達は子供ですよねー?」


『それは…ジュン達が特別だからじゃ。その存在自体がな』


「え?」


 特別?そりゃ別世界から送り込まれた魂なんだから、特別だろうけど…存在自体が?何か引っ掛かるな…


「フレイヤ様、それはどういう――」


「ジュン様、何か来ますぅ!」


「この匂いは…この前居た変なのと同じだよ!」


 長話しすぎたか。

入口から入ってすぐの場所で留まっていたんだが、侵入に気付かれ…いや、最初からバレてたと見るべきか。

メイド型アンドロイド達が最初から武装している所を見ると。


「わー…団体様のお着きさま…」 


「前回と同じで、また妙な武器を持ってますな。数は…十五ですか」


 今回は最初から重武装だ。

ガドリング砲に対戦車ライフル…ミサイルランチャー…何だかよく分からない兵器もある。一見、銃に見えるけど…銃にしてはやけにゴツいし、バッテリーみたいなのと繋がってるし。


『侵入者を発見。排除します』


『『『『『排除します』』』』』


 やっぱり問答無用か!


「クリステア!」


「はい!お任せ下さい!」


「シャンタルさんとエミリエンヌさんは中央へ!決して前に出ないで!」


「は、はい!」


「でも出来る限りの事はするよ!」


 此処に女神エロースが居る。

そして恐らくは時間にそれほど余裕は無い。

メイド型アンドロイドに時間を掛けてる余裕は無い。

速攻で終わらせる! 

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