~失われた音色を求めて~2
第一奏 「器楽部を復活させるために」
「先生、器楽部はないってどうゆうことなんですか?」
僕らは梅澤先生から、器楽部はないと聞かされて、その理由が気になった。
「それは…」
「教えてください!なんで器楽部がないのか!」
「…実は器楽部には、とある過去があるのよ。」
「とある過去?」
話によると、昔の器楽部は、毎年コンクールで優勝するくらいの強豪校だったらしい。
だが、とある日を境に、器楽部の演奏がみんなの胸に響かなくなり、そして…
「器楽部は、一人もいなくなった」
「…」
「…」
僕らは少し黙り込んでしまった…
「私…器楽部を復活させたい。」
「あぁ…俺もだ…」
「貴方達、本当にいってるの?!」
「はい!器楽部を復活させて、その時の器楽部の音色を聞いてみたいです!」
「先生、凛音は言い出したら止まりませんよ。もちろん、僕も。」
「…分かったわ。私も協力するわ。」
「先生!ありがとうございます!」
「これでも一応、器楽部の顧問だったんだから!」
こうして、器楽部復活の為の第一歩になった。
「とりあえず、どうするんだ?」
「んー…」
「あ!器楽部だった人達を見つけようよ!」
「それなら、まずは、三年五組の「九条彩歌さんのところに、行ってみてはどうかしら?」
「九条彩歌?」
「器楽部の元部長の人よ。」
「部長さんかー…どんな人だろう。」
そんな事を考えていると、三年生がいる校舎に着いた。
言い忘れていたが、この音知学園は学年ごとに校舎が分けられている。
「なんか…三年生の校舎って緊張するな…」
「そっそうだね…」
するとそこへ三年生の先輩が来た。
「おやおやー?君たちーどうしたのかなー?」
「あ、えっえーと…」
「僕達、九条先輩にお話しがあって来ました。」
「九条ちゃん?あーちょいと待っててねー」
そう言うと、先輩は足早に九条先輩を探しに行った。
「奏、ありがとう。」
「大丈夫、大丈夫、凛音はこうゆう時はめちゃくちゃ緊張するからな。」
「えへへー」
そんな話をしていると、先程の先輩が女性の方を連れて戻って来た。
「おーい!九条ちゃん連れてきたよー!」
「貴方達が私を呼んだの?」
「は、はい。」
九条先輩は、背が高くて、髪が長くて、とても美人な人だった。
「じ、実は、九条先輩にお話しがあって来ました。」
「それは聞いたわ。…とりあえず、場所を変えましょうか。」
「あ、それなら…」
そして、僕らは九条先輩と話すために、器楽部の部室に来た。
「ここは…」
「なんとなく察してくださいました?」
「えぇ…」
「つまり、貴方達は器楽部に入りたいけど器楽部がない事を聞かされて、元部長の私のところに来たという事ね。」
「はい。」
「…」
九条先輩は少し黙り込んで、こう言った。
「貴方達ならできるかもしれない…」
「え?」
「貴方達に頼みがあるの」
「貴方達が器楽部に入ってくれるなら、私も器楽部に戻るわ」
「本当ですか!」
「ただ…貴方達には、元々器楽部にいたメンバー、残り二十六人を連れ戻してほしいの!」
僕はそれを聞いて少し驚いた。
「にっ二十六人ですか?!」
「器楽部のメンバーだった二十六人は、それぞれ、忘れられない過去があるの。」
「忘れられない過去…ですか?」
「えぇ。あの子達はその過去を今まで忘れていたの。
でもある日突然皆んなが過去を思い出したの。みんなは、その過去のせいで…自分の音色を失ったの。」
僕はそれがどうゆうことなのかは、まだ分からない。
でも、大変な事が起きたというのは、すぐに分かった。
「僕らは、その過去をどうすればいいんですか?」
「…あなたには、みんなの心をチューニングしてほしいの」
「チューニング?」
「そして貴方、あなたには…ここにメンバーを集めてほしいの。」
「器楽部メンバーを集める…」
「どうかしら?」
「僕は…僕は、それで器楽部のメンバーだった人達が戻って来てくれるなら、やります!」
「奏がやるなら私も!」
僕と凛音は最初から決めていた。どんな事を言われても、器楽部が元に戻るなら、なんでもすると。
「貴方達…ありがとう。本当にありがとう!」
九条先輩はそう言うと嬉しさのあまりか、泣き出してしまった。
とにかく、これで、部長は戻って来た。
あとは、残り二十六人のチューニングだ!
~第二奏へ~
皆様こんにちは。
音知学園器楽部第一奏はどうでしたか?
まだまだ不慣れですが、自分なりに書いていきます!