第3話 説教time!!
今までに起こったことを説明しよう。
自殺した。→転生者に選ばれた。→神になった。
どうだ?さっぱりだろ?
まぁ、終わったことはどうでも良いそれよりこの考えなしのバカ女神についてだ。
この女神、平和な世界を作るとか言いながら戦争してくださいとばかりの世界を創造しやがった。
しかも、なお悪いのが女神本人は自覚なしでやってることだ。
今だってほら、作り直せと言ったら頬を膨らませて睨んでやがる。
はぁ、先が思いやられるよ・・・
「むぅ・・・私の世界の何がダメなんですか・・・大陸のなかで皆平和に暮らしてるのに、種族間抗争なんて起こるわけないじゃないですか!説明を要求します!」
女神は唇を尖らせて抗議してきた。
これは本当にわかって無い顔だ。
わかってはいたが面倒なものだな。
ついため息が出てしまったのも仕方がないだろう。
「はぁ、仕方ない。一から説明してやるよ。」
「お願いします!」
女神が食いつきぎみに反応する。
「じゃあ、一つ目だ。お前は大陸ごとに種族をわけたそうだが、その大陸に入りきらないほど人工が増えたらどうなるか解るか?」
女神は、ウーンっと唸りながらも回答を絞り出す。
「えっとー、新しい場所を探すですか?」
案外まともだな。
俺ならここで、仲間同士で奪い合うと言っただろうが、さすがは平和ボケだ。
「そうだな。生きるためには足りないリソースをどこからか捻出るしかない。
お前が言った通り新天地を求め外に出ていく奴が出てくるだろう。
じゃあ、質問だ。その先にいるのは何だ?」
女神はキョトンとすると
「他の人達ですよね?」
さも当然とばかりに答え、なんでそんなこと聞くんだろうと首をかしげる。
「はぁ、そんなことだろうと思った・・・」
「何か問題がありましたか?」
ここまで察しが悪いとイライラしてくるな。
解りやすく言ってやるか。
「女神。お前は今他の人達と言ったな?
それは間違いだ。
世界ができてから交流もしていないこの世界は他種族の存在を知らないんだ。
そんなやつらが、突然自分達とは全く違う種族にあったらどうなると思う?
そいつらを人だと認識できると思うか?
いや、できない。
むしろ化け物だと思って突き放すはずだ。」
「え、で、でも、伝承として伝えましたし…」
俺が言いきると女神は、しどろもどろになしながらも反論する。
ほぉ、対策してたか。
でも、さすがは女神と言うべきか詰めが甘い・・・
俺は確信をもって質問する。
「伝承と言うと口伝だろ?」
「は、はい。」
ほら、やっぱり。
「人の口を通して伝えられる伝承が正格に伝わってるわけないだろ。
長い年月が過ぎれば言葉も変わってくるし、人の記憶という曖昧なもので受け継がれる。
そんなものがどんな形なって伝わってるか想像もつかないな!
そのときまでに伝わってないかもしれないし、自分達を脅かす敵として伝わってるかもな!」
「で、でも、ずっと伝え続けるよう言いました。」
女神は攻められて泣きそうになりながらこちらを見上げる。
涙目の上目使いだ。
小さく縮こまった女神の姿は小動物のようで、俺は申し訳ない気持ちになってくる。でも、ここでやめるわけにはいかない
「無駄だな」
心を鬼にして切り捨てる。
「何でですか!!」
「最初の方は守ってたのかもしれないが、それがずっと続くなんてあり得ない。少しは考えろ!」
女神が俯き萎む・・・
「そ、そんな…。うぅぅぅ」
あ、やばっ!ちょっと言いすぎたか?
「あー、壊す以外に解決作が無いわけじゃないんだぞ?」
「本当、ですか?」
「あぁ、俺達が地上に降りて世直しをするんだよ。」
女神は、尊敬した目をこちらに向け、
「流石です!!早速行きましょう!!!」
「お、おい!ちょっと待て!」
女神は、俺の話を最後まで聞かず、俺の腕を引っ張り、地上に向けて転移を開始した。
はぁ、俺の苦労はまだまだ続きそうだ。
こうして、意識は転移の光に飲み込まれていった。
ゲル化剤
文章構成担当のゲル化剤です。
やりたいことが一杯あるのにその段階までが遠いです。早く進まないかな~w
シハー
読んで下さりありがとうございます。
会話文担当のシハーです。
更新が大分遅くなったので皆さんとは久しぶりですね。
皆さんを待たさないよう二人で一生懸命頑張りますので応援お願いします。
『女神と新しい世界を作る話ってどうですか?』の感想をお待ちしております!!!