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隕石と共に異世界へ  作者: 神結衣
隕石と共に異世界へ 第1章
5/15

第5話「能力? チートはいらないんだけど……」

なかなか異世界へ行かねwwww


って、思った方、マジスイマセン!!


最後の最後に、行かせます!


期待はほどほどに、お読みください!

少ししてから、青葉はやっと落ち着きを取り戻した。だが、やはり隕石の破壊などは予想外過ぎる。尚且つ、それが可能なことなのかと、疑問を抱いた。


「ちょっとちょっと、リンさんや、隕石の破壊なんて聞いてないんですが?」


リンは青葉の反応を楽しんでいるように、ニヤニヤとした笑みを浮かべていた。何となく、してやられた気がして少しイラッとした。


「だって、言ってなかったもん。正確には言えなかったんだけどね。君が転生する話を了承してくれたお陰で、話せるようになったのさ」


リンは語った。青葉が予想していた通り、異世界の事を話すことには制約があったこと。その制約とは……



『1』 転生者(以下、「甲」とする)を探す場合、既に死亡している者から選ぶこと


『2』 1に該当し、選ばれた者には転生するか、しないかを選ぶ権利がある


『3』 甲に与えられる能力は、転生神が決定権があるものとする。ただし、「転生先の世界を管理する神」(以下、「乙」とする)に認められた能力では無いとならない。


『4』 「甲」には、転生先の世界の知識を与える事は禁じられていないが、「乙」が、与える情報に規制をかけることは出来る


『5』 もしも「甲」が、転生後に世界を滅ぼす又は、世界に悪影響を及ぼし兼ねない場合は、「乙」が警告し、改善が見られない場合は排除する義務が、転生神に発生する



この5つの制約をもと、転生神は転生者を選ぶのらしいが、今回の情報規制は、『4』の制約において、「隕石のことは、転生者が転生することを決めた後のみ、情報開示を許す」と、「乙」に決められていたからだった。



「話は分かったけど、何で「乙」は隕石の事を伏せる必要があった?まさか、転生者が転生を断ることを恐れた、なんてことは無いよな?」


「いやいや、実際君が言った通りに、断わられるのを恐れていたんだ。だって、本当に巨大なんだよ?全長なんて、君の転生する予定の世界の2倍はあるんだ。もはや、石じゃないよね(笑)、星と星がぶつかるようなものさ。こんなものがぶち当たったら、世界は跡形もなく、消滅してしまうよ。つまり、「乙」は焦っていたのさ」


「………そんなもん俺がどうにか出来るように、思わないんだが……」



自分はちっぽけな1人の人間なのだ、星を破壊するなど、どんなチート能力があっても不可能な気がしてきた


だが、リンは相変わらず笑みを浮かべたままだ。何か策でもあると言うのだろうか



「それについては、心配ないよ?言い方は悪いかもしれないけど、転生する者は、誰でも良かったんだ。隕石を直接破壊するのは僕だからね」


「…どういうことだ?」


「君には、僕の力を転生先で使えるようにするための媒体になってもらう。勿論、一時的にね。こういう言い方をすると、「乙」にも現地の人間を使って、隕石を破壊できるかのように思うかもしれないけど、そうじゃないんだ。

「乙」がしているのはあくまで世界の管理だ。たとえ、世界を守るためといえど、世界への干渉は殆ど出来ない。隕石が降ってくることを、人々に伝える事くらいが、精一杯だ。

だから、僕みたいな隕石を破壊可能な神に嘆願してきたのさ。僕なら、転生をさせる一瞬くらいなら、力を行使できるからね」



なるほど。つまり、リンや「乙」のように、神にはそれぞれ何らかの役目、役割があって、その範囲内でしか力を発揮できないのか。



「じゃあ、そろそろ君に与える特典……というか、能力について話そうか。隕石の破壊なんて無茶なことを手伝ってもらうから、結構自由に与えられるけど、どうする?」



隕石の破壊が無茶だという自覚はあったんだな……



「あまりチート過ぎるやつは要らないな。そこまでハイスペックじゃなくていい。人間を辞めるつもりもないし。使いやすい能力なら何でもいいよ。」



よく、異世界転生というと、チートな能力を欲しがるものだが、性格的に異世界無双をしたいとも思わないし、多少不自由があったとしても、それもまた異世界ライフを楽しむための要因になりえると、考えたからだ。



「君は欲が無いねー。うん、君の言葉を尊重しよう。与える能力の参考にしたいから、少し君の記憶を覗かせてもらっていいかい?」


「構わない。」



青葉がそういうと、リンが青葉の頭に手をかざしてきた。


それから、数秒目をつぶり、何かを考えているような顔をした後に、手を頭から離し、ゆっくり目を開けた。


「能力は決まったよ。もう付与しておくね。大体は使いやすい能力にしておいたけど、僕の能力の劣化版もついでに付けておいたよ。」



リンが青葉に与えたのは、以下の能力である



『1』《アナライズ》


『2』《ヒーリング》


『3』《身体能力強化》


『4』《死者転生》(ただし、使用には強い想いと、1つの存在に対して1度のみという制限があり、さらに死後3分以内でないといけない)


『5』究極防御璧アルティメットシールド



「どう?そこまでチートという程でもないし、僕の能力以外は使いやすいと思うよ?」


リンの能力(の劣化版)とは、言うまでもなく『4』である。



「……いやいやいや、十分チートな気がするんだが!? 特にお前の能力が!」


「あと、『5』の能力は、お前の能力じゃあないよな?なんだよこれ」



そう言った瞬間、リンは目を明後日の方向へ泳がせた。冷や汗もかいている……気がする



「あ……あぁ、これ?必要になるかなーって、思って。ただの親切心だよ。アハハ……」


絶対嘘だ!? なんでそんなに慌ててるんだよ!


「おい!俺の目を見て、そのセリフ言ってみようか!?何を隠してやがる」


「よし!準備は整ったし、そろそろいこうか!いざ、異世界へ!」


「いやいや、まてよ無視すん(パチンッ)」


リンが指を鳴らした瞬間



これまで見えていた白い世界は消え……青葉の視界は真っ黒に染まった


「ようこそ!ここが君の転生先、剣と魔法と精霊達の織り成す世界!『アクトヤルカ』さ!」


青葉は、そろそろ一発くらい殴ってもいいんじゃないか……?と思った。

(o´Д`)=зフゥ…


異世界来たと思ったら真っ暗…お先も真っ暗だったりして(笑)

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