第2話「どうやら死んだらしいです」
定番。神様登場回
文章が…固い…
目を覚ますと、知らない天井……どころか、知らない空間だった。
あたり1面真っ白で、何も見えない。ついでに、自分の体も見えない……
(って、なんでだよ!?何で体がないの!?)
声に出したはずのツッコミも、声として出たように思えなかった。
「あ!次の候補者の人が来たんだね!」
不意に目の前に現れる怪しげな人物。背丈は160センチくらいの男性……だろうか。声の高さや見方によっては女性にも見える。カレ?は紺色の浴衣を着ており、右手に扇子をもって立たずんでいた。
(アンタ誰だ……?)
やはり声は出ない。しかし相手には伝わったらしい。
「あぁ、僕?僕はね、君達の言うところの神ってやつさ。ちなみに、男だよ?」
(神…?)
「そう神!あ、様ずけはしなくてもいいよ?本来僕は、君達地球の人間には関係ない神だから敬う必要とかないから」
(様ずけは別にするつもりはないが、いまいちピンとこないというか……信じるか信じないかでいうと、状況的には信じられるのだけど……
それに、さっきから俺、声が出てない筈なのに、何故か通じてるし。心でも読んでるのか?)
「あ〜、今君は魂だけの存在だからね。身体がなければ、もちろん声帯とかもないわけで。でも大丈夫。僕に伝えようという意思さえあれば、伝わるから。
とりあえず君の身体の再構成から初めようか。その方が落ち着いて話せるだろう?」
色々とツッコミたいところはあったが、取り敢えず身体の再構成とやらの仕方を教えて貰うことにした。
「身体を再構成をするにはね?まず君の記憶を呼び覚まさないといけないんだ。」
(記憶……?)
「そう記憶。今君は自分の名前すらわからないだろう?自分の性別くらいなら分かるかもしれないけど、今何歳だとか、どんな人生を送っていたのか。そして何故死んだのか、とかね。」
まて、流石に聞き流せない部分があったのだが!?
(え、なに?俺死んでるの?いや、確かになんにも覚えてないし、魂だけになってるのなら、納得できないことはないが……)
「うん。キミは死んだ。記憶が戻ったらわかることだけど、事故死だったらしいよ? まだ年齢も若かったらしい。けど、僕はそんな君に新たな可能性を与えるために、君を此処に呼んだ。色々疑問はあると思うけど、さっきも言ったように、まずは君の身体の再構成が終わってから話をしよう。」
(……わかった……)