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経験者から聞いた真実

私は今日、CD発売のために本気で練習をしていた。


でも昨日、由伊里ゆいりさんから聞いた言葉が耳から離れない。


「どうしたのりいあちゃん?」

「え?」

「なんか歌に気持ち入ってないし、ちょっと歌詞間違ってたよ」

「・・・なんでもないです」

「うーん・・・、少し休憩しようか」

「すいません」


私は休憩場所へと向かった。


・・・あの言葉を聞いてから何にも集中できない・・・。


みんなに迷惑かけちゃう・・・。


でも・・・由伊里ゆいりさんが嘘つくわけないし・・・。


愛理あいり??」


振り返ると、そこにはドロップの2人がいた。


聖二せいじ君・・・拓斗たくと君・・・」


今会いたくない人達NO.1だ・・・。


そう心で思った。


「どうしたの?なんか顔色悪いけど・・・」


それはあんた達のせいだよッ!!


・・・でも、今しか聞けない!!


「ねぇ・・・、私の前に由伊里ゆいりさんがマネージャーした歌手知ってる??」

私が聞くと2人は顔を合わせて言った。

「しら・・・:知ってるよ」


拓斗たくとくんは確かに何かを言おうとした。

でも、聖二せいじ君がその言葉を消すように言った。


「その子・・・クビにしたってホント?」

私はおそるおそる聞く。


友美ゆみがクビになったのは俺達のせいじゃない。自分からクビになったんだ」


友美ゆみってその子の名前か・・・。


・・・自分から?

じゃぁ、由伊里ゆいりさんは嘘を言ったってこと??


なんか・・・、わけわかんないよ。


「りいあちゃん!始めようか」

「は・・・はいッ!!」


私は戸惑いながら返事をした。


「じゃね」

「あぁ:頑張れ」

「う・・・うん」


私は走った。


《頑張れ》

・・・か。


本音で言ってるのかな・・・。




数時間後、

「OKー!りいあちゃんよかったよ!!これをCDにするね」

「ありがとうございましたッ!!」


「あ。今日はよく頑張ったから明日は休暇だよ」

「すいません。気を使ってもらって・・・」

「いいんだよ。おつかれ〜!」

スタッフの方々はそう言いながら部屋から出て行った。


「お疲れ様ですッ!!」

私はスタッフの人が出て行くたびに挨拶をし、最後に出た。





フ○テレビの入り口に着くと、


グイッ


誰かに腕を引っ張られた。


「だ・・・誰?!」


よく見ると、そこには女の子がいた。


「あなたが・・・与模素柄愛理よもすがらあいりandりいあさん?」

「う・・・うん」


なんで私の名前・・・知ってるの??


「ちょっと時間ある?」

「大丈夫」


女の子は私を引っ張りながら喫茶店に入った。


私と女の子はミルクティーを頼んだ。


「あのさ、ドロップの2人知ってる?」


・・・ドロップ。

聞きたくないその言葉・・・。


「知ってるよ」

「やっぱり・・・」


・・・やっぱり?

どうゆうこと??


「あのぉ・・・あなたはいったい誰なの?」

「あ。ゴメンゴメン。私、山倉友美やまくらゆみ。元歌手よ」


・・・山倉友美やまくらゆみって、ドロップがクビにしたっていう女の子だ!!


「それで、何のご用で??」

「ドロップに近寄ったらヤバいわよ」

「え・・・」

「聞いてない?私、あの人達にクビにされたの。あなたもいつかは・・・」

「聞いたよ。由伊里ゆいりさんから」

由伊里ゆいりちゃん?なつかしー。ハッ!こんなこと言ってる場合じゃない。とにかく、あなたも危ないの!」

「あのさ、どうしてあなたクビになっちゃったの?あの2人に何かしたの??」

「してないわよ!あの2人の上にいったからよ」


・・・上?

どういう意味??


「あの2人は私に実力を超されたから私を潰したのよ!」

「そんな・・・」


信じられない・・・。

あの2人が・・・そんなことするなんて・・・。


「嘘なんかつかないわよ。経験者なんだから!」


友美ゆみさんの瞳には今にも溢れそうなぐらいの涙が溜まっていた。


・・・嘘じゃないんだね。

信じるよ。


「分かった。もうあの2人には近づかない。友美ゆみさんを信じるわ。教えてくれてありがと」

「うん。じゃあ、さようなら」


友美ゆみさんは喫茶店から出て行った。


私もミルクティーを飲みほし、喫茶店から出た。


・・・でも、友美ゆみさんのことが本当となると・・・、あの2人嘘をついたんだ。

最低だよッ!!





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