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人生サボってたら試練与えられた  作者: 病院が来いの人
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依頼を受けたらめんどくさいことに巻き込まれた

またまた時間が空きましたね・・。

本当にすみません!

 次の日の朝、傭兵ギルドのエントランスでみんなで集まって次の依頼の話し合いが始まった。


「さて、次の依頼は、商人ギルドからこの傭兵ギルドに来た依頼だ。王都までミュンヘルという商人の護衛をする、というものだ。」


 王都かー。そういうのがあるってことはこの国は王政なのか。


「たいちょー。王都なんて行ったことないんですけどー。こっからどのくらいかかるんですかー?」


 けだるそうにそう問うのは茶髪童顔のケビンである。身長150cm程であるが、年齢はもう20を超えているらしい。男性にしては小柄であるが、機動力と弓の正確さにおいて右に出るものはいるとかいないとか。ちなみに今こんな風にけだるそうにしているのは朝で低血圧のこともあるが、単純に彼の性格である。


「そうだな、だいたい3日ってところだろう。案外近いな。」


「うへーそれ近いっていうんですか。僕まだこのビレジアンから西はあんまり行ったことないんですよー。」


「そうか、じゃあいい社会勉強になるんじゃないか?」


 そんなこんなで話し合いを済ませ、午後から商人ギルドに向かった。商人ギルドにつくと、その大きさに圧倒された。傭兵ギルドに比べ非常に大きく、きれいにされていて、このビレジアンが商人にとって非常に開かれた場所だということが良くわかった。中に入って依頼を受けて来たことを伝えると中に通された。会議室のような部屋に入ると、そこには中年太りのおっさんとその周りに数人の武装をした青年が控えていた。俺たちが部屋に入ると中年太りのおっさんが大げさなしぐさで俺たちを歓迎した。


「やあやあ、よく来てくださりました、傭兵ギルドの皆様。わたくし、この商人ギルドの公認チーム、ダイアモンドのリーダー、ヘモインでございます。以後お見知りおきを。」


 そういって深々と礼をするヘモインこのおっさんが今回の依頼主ということだろう。


「こちら、ビレジアン傭兵ギルド公認チーム、シルバーウィング。私はリーダーのアルフォンスと申します。あとは追々紹介していきます。依頼内容は王都までの護衛、ということでよろしいですな?」


「ええ。よろしくお願いいたします。出発は明日早朝からとなりますので、この後はこちらの護衛隊長と話し合いをしていただき、今日は明日からの長旅に備えて早めにお休みください。」


 すると、ヘモインの後ろで控えていた青年のうちの一人が前に出てきて礼をした。


「私は護衛隊長のリューリクと申します。これから今回の護衛についての作戦会議をさせていただこうと思います。やりやすいよう、部屋を変えたいと思いますのでどうぞこちらへ。」


 アルフォンスほどではないが、青年というにはやや年のいった、顎鬚がダンディなリューリクが俺たちを率いて奥の少し大きめの部屋へと俺たちを先導していった。そこにはリューリクと同じような服装をしてはいるが武装をしていない10人程の男達がいた。おそらくこれが向こうの護衛団全員なのだろう。全員で15人といったところか。

 机には大きな地図が乗っており、その机の前にリューリクが座り、その向かいにアルフォンスが座る。本の少しの沈黙の後、口を開いたのはリューリクだった。


「このようなことに巻き込んでしまい、申し訳ございません。」


 そういって深く頭を下げたのである。

 アルフォンスは手で顔を覆い、まるでこうなることが分っていたかのようにため息をついた。


「どうもおかしいと思ったんだ。たかだか王都に向かうために専属の護衛団を持つ商人が、そこにさらに傭兵をわざわざ護衛につける必要などない。一体どういうわけなんだ?」


 アルフォンスさん本当にすごいな!ってちょっと考えればわかることか・・・。


「はい。実は、近頃、王都周辺で商人が消える、という噂があるのです。」


「商人が・・・消える?」


「えぇ。ここ三か月ほどでしょうか。商品輸送等のために王都周辺を通過する商人たちが謎の失踪をしている、という噂があるのです。今のところ、私たちのギルドからそのようになったものは聞いておりませんが、念には念をということで、あなた方をお呼びした、という次第でございます。また、今回の輸送物資は少しばかり特別でして・・・。」


「特別?」


「はい。今回運ぶのは、王家の食糧なのです。ですから、絶対に失敗するわけにはいきません。また、この噂のなかで失踪した商人は皆食糧輸送中だったそうです。そのため、今回の輸送はこのように厳重にしていこうと思ったのです。」


「なるほど・・・。もしかすると山賊か何かの可能性が高いな。」


「ええ。ですので、腕の立つ護衛を増やせば良いと思いまして傭兵ギルドに依頼をしたのです。あなた方はいかにも実力ぞろいといったところですね。心強いです。」


「そうか。では山賊が多数いる可能性がある、ということを念頭に置いて作戦会議を始めていこう。」


「よろしくお願いいたします。」


 こうして作戦会議が始まった。と言っても実際に決めるのはルートの確認とその場その場でのフォーメーション、夜番のローテーション、その他合図等の確認程度なので、そんなに時間はかからず夕方にはあらかた終わっていた。

 そして、次の日、朝食を終え、朝早くから出発した。傭兵ギルドや商人ギルドの所有している馬や馬車を借りてきての移動である。ちなみに俺は一人で馬には乗れないため、ニーナの馬に乗って後ろにくっついている。


「ナツキちゃーん、馬に乗った気分はどう?結構気持ちいいでしょ?」


 うーん、正直お尻が痛いし疲れるしであんまり気持ちよくはないんだけどなー・・・。まあ歩くよりはましってところかな。車だったらこんな揺れないんだけどなー。

 和やかな雰囲気のまま一行は王都へ向かって馬を進めた。この日は雲一つない快晴であった。

ニーナは実は今絶賛大興奮です。

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